子どもと9月の手仕事 新米が出る前に作りたい「まぜ寿司」のレシピ

子どもと一緒に取り組む季節の「手仕事」は、親が子どもへ伝える「生きる力と知恵」であり、生きた時間そのものです。

このコーナーでは、とれたての旬のものや地元食材を使った「農」と「脳」がよろこぶメニューが人気の「のうカフェ」オーナー・小林由紀子さんことユッキーさんが、季節のものを食卓に並べたいママパパのために、「季節の手仕事」のレシピやコツを紹介します。

9月に挑戦したい手仕事...新米が出てくる前に挑戦!「まぜ寿司」

9月に挑戦したい手仕事は「まぜ寿司」です。
9月は、お月見やお彼岸、敬老の日などの行事があり、まぜ寿司は行事食としてとてもオススメです。また、新米が出始める前に、前年の米をまぜ寿司や炊き込みご飯にして美味しく食べきってしまおう! という昔の人の生活の楽しみ方のひとつです」(ユッキーさん)。

「今回は、家庭の冷蔵庫によくあるもので簡単に作れるまぜ寿司を3種類ご紹介します。市販のすし酢を使って作るので、あっという間にできちゃいますよ」

「3種類のまぜ寿司」の材料

【「ひじきのまぜ寿司」の材料と用意するもの】
・炊きたてのご飯 
1合
・寿司酢 
30CC
ひじきの炒め煮 
小鉢に1杯
錦糸卵(卵1個分) 市販品でもよい
・砂糖 
大さじ1/2
・塩 
少々
・サラダ油 
適量

【「鮭と大葉のまぜ寿司」の材料と用意するもの】
・炊き立てのご飯 1合
・寿司酢 30CC
・鮭 1切れ
・大葉 4~5枚

【「稲荷揚げと紅ショウガのまぜ寿司」の材料と用意するもの】
・炊きたてのご飯 
1合
・寿司酢 
30CC
・稲荷揚げ 
5~6枚(市販のものでも可)
・ショウガ 
1かけ
・紅ショウガ 
適量(飾り用)

「今回は、米を3合炊いて1合ずつ3等分(約150グラム)にして3種類のまぜ寿司を作ります。出来上がったまぜ寿司はお重やすし桶にいれるとホームパーティなどでも十分見栄えがします」

「混ぜ合わせる具材はあらかじめ火を通したものや、そのままでも食べられるものを使っているので、ご飯が炊ける時間をふくめなければ10分ほどで完成するのもうれしいですね」

ひじきのまぜ寿司の作り方

「まぜ寿司の作り方のポイントは、混ぜる具材の用意をしてからすし酢をごはんにかけて一気に混ぜて仕上げること。まずは、あらかじめ常備菜として作っておいたひじきのまぜ寿司から作り方を紹介します」

「錦糸卵用の薄焼き卵は、卵1個を割ったところに砂糖大さじ1/2、塩少々を入れて卵の白身を切るように混ぜ合わせます。焼くのは薄くサラダ油をしいたフライパン。油の量が多すぎると上手に薄く焼けないので、サラダ油をフライパンに入れたらキッチンペーパーなどでまんべんなくひろげ、余分な油も吸い取っておきましょう」

「お寿司と合わせる卵は少し甘めが美味しいので砂糖を大さじ1/2を入れましたが、もう少し甘くしてもいいかもしれません」

「薄焼き卵の両面を焼いたらフライパンの上で少し冷まし、卵の表面が冷めて固まったところで、くるくると巻いて細切りにします」

「具材の用意ができたら、炊き立てご飯1合につき30CC(大さじ4)のすし酢を回しかけて、米どおしがべたつかないようにしゃもじを動かして混ぜます。米がべたべたすると食感が悪くなるので、うちわであおぐとよいですね。子どもに手伝ってもらうのもおすすめです

「すし飯ができたらひじきの炒め煮を混ぜて錦糸卵を上に飾ります。ひじきの炒め煮以外にも、切り干し大根やきんぴらごぼうなどで作るのも美味しいです」

【小学生とやってみよう~いろいろな組み合わせを考えてみよう】
ひじきの炒め煮や切り干し大根、きんぴらごぼう以外にも、家庭の常備菜でいろいろ組み合わせて楽しんでみましょう。ゴマ、青のり、たたき梅、鰹節、刻んだお漬物、シラスなどもよいアクセントになります。

鮭と大葉のまぜ寿司の作り方

「焼いた鮭1匹は冷めてしまうとほぐしにくくなるので、熱いうちにほぐします。個人的には大きくほぐして入れるのが好きですが、お好みの大きさにほぐしましょう」

大葉は、真ん中の太い葉脈に沿って包丁を入れてとり除き、2つに分けた両側の葉を重ね千切りにします。こうすることで大葉の真ん中の太い葉脈が舌に触らず、大葉の柔らかい部分だけを美味しく使うことができます

「鮭と大葉の用意ができたら、こちらもすし飯に混ぜ合わせたら完成です。最後に黒ゴマをふるのもおすすめです。さっぱりとした大葉の香りと、香ばしい焼き鮭の風味が子供にも大人にも喜ばれるお寿司です」

【小学生とやってみよう~鮭の大きさを変えてみよう】
鮭のほぐし方によって、まぜ寿司の仕上がりも随分変わってきます。具材の大きさは料理の味わいに大きく影響します。材料がシンプルで簡単な料理だからこそ、違いも感じやすいもの。ぜひやってみてくださいね。

稲荷揚げとショウガのまぜ寿司の作り方

「稲荷揚げとショウガのまぜ寿司の主な材料も稲荷揚げとショウガの2つだけ。稲荷揚げは1センチ幅ぐらいに切ります。市販のものを利用してもいいですし、時間があるときに炊いて常備菜にしておいたものを使ってもいいですね」

「ショウガは皮をむいてから薄くスライスしてから千切りにします」

「稲荷揚げをお稲荷さんにせずにお寿司に混ぜると驚かれることもありますが、歯ごたえのある稲荷揚げがすし飯に混ざっていると食べ応えがありとても美味しいものです。またショウガの代わりにミョウガを刻んで入れても美味しいですよ」

「仕上げに紅ショウガをかざるととても見栄えのする美しいお寿司になります」

完成! 絶品3種類の「まぜ寿司」

「今回紹介したお寿司はどれも作業工程が簡単なものばかりです。ぜひ親子で楽しく挑戦してほしいですね」

9月の手仕事としておすすめの旬の「まぜ寿司」の作り方を紹介しました。親子でぜひ挑戦してくださいね。

【季節の手仕事ラインナップ】
6月
梅シロップ
新ジャガの芋もち
水無月
7月
とうもろこしご飯
ブルーベリーマフィン
七夕すったてそうめん
8月
夏野菜のピクルス
枝豆ごはん
夏野菜の肉づめ
9月
さつまいも(スイートポテト)
まぜ寿司(この記事)
お月見団子
10月
リンゴ(アップルパイ)
かぼちゃプリン
ごま味噌料理
11月
新米のおにぎり
みかんゼリー
フルーツ飾り切り
12月
お餅(いちご大福)
煮豆
簡単おせち
1月
大根(切干大根
五平餅
のり巻き3種
2月
手作り味噌
レンコンチップス
ちらし寿司
3月
小豆あんこ
いちごのブラマンジェ
草もち
4月 
タケノコご飯
スナップエンドウのキッシュ
中華風おこわ
5月
トマトソース
新玉ねぎのスコーン
【季節の手仕事イベント】
レンコン収穫体験! 募集終了
※内容は予告なく変更する場合があります

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出版社、教材編集を経て2013年に「いこーよ」へ。小学生の女の子2人のママ。大学院、モンテッソーリ教育教師、華道、ダイビング資格有。ライフテーマは幼児教育から小学校、中学校、高校、大学、社会人へとどのように学びをつなげていくか。特に幼児教育から中学受験への連携に日々奮闘中。

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