キッズ興奮! 印象派絵画の世界に没入体験/イマーシブミュージアム

子ども時代に出かけた美術館や博物館の面白さは子どもにとって一生ものの体験です。親子でぜひ訪れてほしい美術館や博物館のイベントを紹介します。

第10回は「Immersive Museum(イマーシブミュージアム)」。イマーシブとは「没入」という意味で、モネ、ドガ、ルノワールなどの印象派作品を最新テクノロジーによる音と映像により表現することで、視覚体験を超えた絵画の世界へ入り込んだような体験ができるアートイベントです。

左から坂上桂子さん、杏さん、末永幸歩さん

内覧会イベントには公式アンバサダーの女優の杏さん、監修と担当した現代アートが専門の坂上桂子さん(早稲田大学教授)、『13歳からのアート思考」』の著書がある末永幸歩さんが、その魅力を語り合いました。

小学生までの子どもには、「印象派の画家と一緒に絵本をつくろう」とタイトルのついたオリジナルの絵本が作れる冊子とシールをプレゼント!

子どもが気づきや驚きをその場で記録したり、お気に入りの絵からはじまるストーリーを考えたり、子どもがアートとの出会いを楽しむきっかけになる冊子です。

Immersive Museum(イマーシブミュージアム)

最新技術で再現された「イマーシブミュージアム」だからこそ体験できる名画の中への「没入体験」

坂上さん「イマーシブミュージアムでは、約400名を収容できる日本橋三井ホールの大きな空間に最新の映像技術を使って、印象派絵画を次々と映し出します。5.9メートルの壁と床をいっぱいに使って音楽に合わせて絵画が動く様子は圧巻。迫力の映像と色彩が見る人を包み込み、通常の美術館では味わえないような体験ができます」

杏さん「2次元の絵画が、3次元の空間に大きく映し出されると目の前の景色の中に歩いていけるような気持ちになり、自分はここに立っているだけなのに、歴史や空間を飛び越えて作家が描いたその時その場所へ旅するような感覚になります。それは、作家が伝えたかった空気を実体験として感じるような不思議な感覚」

杏さん「印象派の絵画を美術館ではじめて肉眼で見たときに、『なるほど!』目に見えた景色をこう描いたんだ! と強く感動しましたが、イマーシブミュージアムではさらにそこから一歩踏み込んで、絵画のなかに入る経験ができるのに驚きます」

モネ、ドガ、ルノワール、モリゾ…印象派の世界を一度に体験できる

坂上さん「イマーシブミュージアムでは、印象派を代表する、モネ、ドガ、ルノワール、モリゾなどのたくさんの作品を紹介しているため、印象派の世界を一度に感じて楽しめるのも魅力です」

坂上さん「細かい筆遣いや刷毛の跡などの細部もクローズアップされる構成になっているため、印象派をよく知っている人も改めて発見がある展示です」

「アート思考」を呼び起こすきっかけに

末永さん「今回とりあげられている印象派の画家たちもそうですが、絵画を通して世界の見方をかえてしまうようなことをなしえたアーティストはどうしてそのようなことができたのでしょうか? その答えの1つが彼らが持っていた『アート思考』です」

末永さん「『アート思考』とは、目に見える作品を作り出す裏側で、自分なりのものの見方で自分だけの答えを作り出し、それによって新たな問いを生み出すアーティストたちの思考法です」

杏さん「美術館へ未就学児の子どもを連れていくと、大人にとっても難しいテーマの作品からも、何かキャッチしているのを感じます」

末永さん「ピカソの有名な言葉に『子供はみんなアーティスト』というものあります。子どもは偉大なアーティストたちと同様に生まれながらに『アート思考』で世界を見る力がありますが、大人になるにつれて常識にしばられ、自分なりの見方ができにくくなってしまっています」

末永さん「イマーシブミュージアムのような強烈な音と映像によって、大人がよく知っていると思っている『印象派』の世界へ『没入体験』をすると、習慣のようになってしまっている世界を見る視点を少し変え、『アート思考』をとりもどすきっかけになります。子どもにとってはもちろん、その意味でも家族で楽しんでほしいですね」

家族で行きたい! イマーシブミュージアム

未来へいこーよ「家族連れにイマーシブミュージアムをおすすめするポイントを教えてください」

坂上さん「コロナであるとか、戦争であるとか、暗いニュースが多い時代ですが、幸福感に満ちた印象派の絵画のなかでは一時の幸福な没入体験を楽しめます。ぜひ家族で楽しんでほしいですね」

杏さん「低音が響く空間のなかでの没入体験は、子どもが多少おしゃべりをしたり、足音をたてたりしても一緒に見ている人の没入の邪魔になりません。周囲に気兼ねなく子どもと一緒にリラックスして体験できる特別なイベントに注目です」

末永さん「大迫力の映像と音のなかに受け身で没入するのではなく、できるかぎり主体的に没入してみると、大人も子どものようにより強くアーティストの作品世界を楽しめます」

20分ほどの短い体験ですが、一度にたくさんの名画の作品世界に「没入」するリフレッシュ体験ができます。ぜひ出かけてみてくださいね。

【展覧会タイトル】:Immersive Museum
会期:2022年7月8日(金)〜2022年10月29日(土)
会場:日本橋三井ホール
Immersive Museum(イマーシブミュージアム)
※詳細は公式サイトをご確認ください。

【子どもと行きたい・美術館・博物館一覧】
第1回/「鉱物展」の楽しみ方/角川武蔵野ミュージアム
第2回/「体験型美術展」の楽しみ方/びじゅチューン展
第3回/「ゴッホ展」の楽しみ方/東京都美術館
第4回/「好き」を見つける展覧会の楽しみ方/君も博士になれる展
第5回/「絵本原画展」の楽しみ方/柚木沙弥郎 life・LIFE展 PLAY!MUSEUM
第6回/「北斎展」の楽しみ方/すみだ北斎美術館
第7回/「バンクシー展」の愉しみ方
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出版社、教材編集を経て2013年に「いこーよ」へ。小学生の女の子2人のママ。大学院、モンテッソーリ教育教師、華道、ダイビング資格有。ライフテーマは幼児教育から小学校、中学校、高校、大学、社会人へとどのように学びをつなげていくか。特に幼児教育から中学受験への連携に日々奮闘中。

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