「ユニフォームを脱ぐ決意を固めた」ってどういうこと? 「ガラスの心」って割れちゃうの? そんな“ことばのふしぎ”に、まじめなAIロボット「ウラピー」と一緒に言葉の使い方を学んでいこう! 今回を子どもが日常で耳にする、たとえ表現や遠回しな言い方などを、3コママンガでユーモラスに描きながら、楽しく学べる本『マンガでわかる 10歳からの ことばの裏側図鑑』を紹介します(文英堂より献本いただきました)。
身近なセリフに潜む「意味のズレ」を発見!

この本の魅力は、子どもたちが日常の会話で出会う“ことばの裏側”を、具体的な場面やセリフを通してわかりやすく描いているところです。Chapter1では「たとえる表現」「遠回しの表現」をテーマに、「ちょっとお手洗いに」「エンジンをかけてがんばりましょう」など、実例の会話をもとにウラピーが大まじめに受け取り、勘違いを巻き起こします。
マンガを読みながら、ことばの使い方や背景が自然と頭に入ってくる構成になっています。
3コママンガ+ていねいな解説で「ことばの地図」が広がる

マンガは見開きの2ページで完結。どのページからでも読めるスタイルで、すきま時間にもぴったりです。それぞれの表現には、イラストつきの解説がついており、「なんでこの言い方になるの?」「似た表現にはどんなものがある?」といった疑問にも答えてくれます。
登場するのは「スポンジのように吸収する」「ガラスの心」など、大人が日常的に使っている言葉ばかりです。でもそれらは、子どもにとって“すぐには意味がわからないことば”であることに、あらためて気づかされます。
また、「だいぶサバを読んだね」や「全米が泣いた」など、大人でも言い回しの背景が曖昧な表現も取り上げられており、読み進めるうちに“ことばの地図”が広がっていく感覚を味わえます。
覚えた言葉を“自分のことば”にしていくウラピーが愛おしい
本書では、物語が進むにつれて、主人公・ウラピーが“ことばを学び、使おうとする姿”も描かれています。たとえば、絵本作家のヨウくんパパの個展にたくさんの人が訪れた場面。ウラピーは得意げに「枯れ木も山のにぎわいだったっピね!」と口にします。

意味はちょっとズレているけれど、自分なりに場面に合った言葉を選んで話そうとするその姿に、ウラピーの成長が感じられ、思わずくすっと笑ってしまいます。
ことばを学ぶというのは、知識を詰め込むだけでなく、「使ってみる」「試してみる」ことで育つもの。本書は、そんな姿勢をやさしく応援してくれる一冊です。
「未来へいこーよ」スタッフの注目ポイント
本書の著者・矢野耕平さんは、中学受験塾の経営者として長年子どもたちに向き合ってきた教育のプロ。これまでに数多くの著作を手がけてきましたが、本作ははじめての児童向け作品です。塾では国語を担当されているだけあり、用語の説明がスルスルと頭に入ってくるのはさすがだと感じました。
とくに印象に残ったのは、「ことばに初めて出会ったときの感覚」が、ウラピーを通じてリアルに描かれている点です。大人にとっては当たり前のように使っている言い回しでも、子どもにとっては「そんなふうに解釈するの!?」という驚きがある。そのズレを、まじめでちょっと天然なウラピーが表現してくれるおかげで、自分の子どもの姿が重なって思わず笑ってしまう場面がいくつもありました。
親としても、「子どもって、こうやって言葉を覚え、少しずつ身につけていくんだな」と実感できる構成になっていて、読みながら親子の会話も自然と広がりそうです。“言葉のすれ違い”をきっかけに、笑って、考えて、学びにつながる。本書はそんな素敵な言葉の世界を探索できる一冊です。(KAZ)
「マンガでわかる 10歳からの ことばの裏側図鑑」

価格1,760円(税込)
本体1,600円+税、著:矢野耕平 発行:文英堂
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