お出かけは子どもの好奇心を刺激し、子どもが「好きなこと」や「オモシロイ!」と感じることを見つける絶好のチャンスです。子どもがワクワクして好奇心が高まるような「いこーよ好き育メソッド」式お出かけの楽しみ方をご紹介します!(※いこーよ好き育メソッドはいこーよ子どもの未来と生きる力研究所が提案する子どもの成長ステージに合わせた体験メソッドです)
今回は「自然体験編」として赤ちゃん(0歳)、1歳、2歳のお子さんに向けて自然体験に「行く前後」や「行ったとき」にやってみてほしいことを年齢ステージ別に独立行政法人国立青少年教育振興機構 理事長の青木康太朗先生にアドバイスをいただいてまとめました。
「0~2歳」の自然体験に行く前や行ったあとに読むおすすめの本を紹介!
●読み聞かせをしながら自然体験の楽しさや魅力がわかる本
0~2歳のうちは、自分で本を読むことが難しいので、絵本や精密に描かれた絵で自然に対する興味を持たせるのがおすすめです。青木先生がセレクトした、温かみのある絵がふんだんに使われた2冊の本を紹介します。
はっぱのおうち(福音館書店)
女の子のさちが庭で遊んでいると雨が降ってきます。葉っぱの屋根の下で雨宿りをしていると、カマキリ、モンシロチョウ、コガネムシ、テントウムシなどの小さな生きものたちも次々とやってきます。葉っぱに囲まれたおうちの中でのひととき、さちと生きものたちとのささやかな交流を優しく静かに描いた絵本です。

作:征矢清 絵:林明子
じっちょりんのなつのいちにち(文溪堂)
ちいさないきものじっちょりんは、人間の気付かないところで、せっせと野の花の種を植えて歩きます。この本は、そんなじっちょりんたちが暑い夏の日に種をさがしに出かける物語です。公園の噴水での水飲みや、子どもたちが遊ぶ中を通り抜ける冒険、急な夕立での雨宿りなど、小さな体ならではの視点で描かれる自然とのふれあいが魅力です。最後には家族で花火を楽しむシーンもあり、夏の風景が詰まった一冊です。巻末には今回の冒険のルートがわかる地図があったり、すべてのページに隠されたハートを探す要素もあり、親子で繰り返し楽しめます。

作:かとう あじゅ
「0~2歳」におすすめの自然体験の楽しみ方
●草原でゴロゴロする
0~2歳の子どもにとって、草原でゴロゴロするだけでも自然を存分に楽しむ体験になります。「この年齢の子どもは、特別な道具や活動がなくても、広がる草原の中で寝転ぶだけで十分です(青木先生)」と話しています。草の柔らかさや肌に触れる感触、広がる青空や漂う雲を見上げる体験を通じて、感覚を研ぎ澄ますことができます。親は近くで見守りつつ、無理に何かをさせるのではなく、子ども自身のペースで自然に触れる時間を大切にしましょう。

●光・風・土の感触を感じる
光や風、土の感触は、0~2歳の子どもにとって自然とつながる最初のステップです。「特別な遊びをしなくても、子どもが太陽の光やそよ風を感じたり、手足で土の感触を確かめるだけで、五感が刺激されます(青木先生)」、親が子どもの反応を優しく見守ることで、自然への興味や安心感が育まれます。また、裸足で土の上を歩かせることも、子どもにとって新しい刺激になります。これらのシンプルな体験が、自然を好きになる基礎を築いていくのです。

●落ち葉や小石を拾って遊ぶ(誤飲には注意)
落ち葉や小石など、身近なものを子どもの手で拾って観察するのもよい体験です。ただし、赤ちゃんはなんでも口に入れてしまうため、保育の現場でも誤飲にはすごく気をつけるようにしているそうです。毛虫や漆(うるし)など、さわるとかぶれてしまうものへの警戒心もないので、さわっていいものかどうか保護者が見守る必要があります。

●身近な環境に興味を持つきっかけを作ってあげる
子どもにとって「身近な自然」とは、大人の働きかけや声かけによって初めて興味が引き出されるものだと青木先生はお話しています。「例えば、タンポポの綿毛がそこにあるだけでは子どもにとって身近な存在にはなりません。しかし、大人が綿毛を吹いてふわっと広がる様子を見せることで、子どもは初めてその魅力に気づき、自然への関心を持ち始めます。このように大人が自然を身近に感じられる声がけやきっかけを作ることが大切だと思います(青木先生)」。

【いこーよ好き育メソッドからのワンポイントまとめ】
0~2歳の自然体験は、子どもの好奇心や探究心を磨き、それが自分はどんなことが好きなのかなどを知る「自知力」へとつながる重要な基盤となります。草原でゴロゴロしたり、光や風、土の感触を肌で感じる体験は、五感を刺激し、自分の理解や自己肯定感を育みます。また、落ち葉や小石を拾う中で新たな発見をすることで想像力が刺激され、自然への感謝や尊敬といった「他尊力」が育まれます。親がそっと支えながら探索を見守ることで、行動力や協働力といった「自効力」も培われ、子どもの感性が豊かに成長していきます。
年齢ステージ別「自然体験でワクワクする体験を!」の目次
・全年齢編
・3歳~5歳編
・小学生低学年(6歳~9歳)編
・小学生高学年(10歳~12歳)編
お話を伺ったのは…青木康太朗(あおきこうたろう) 独立行政法人国立青少年教育振興機構 理事長
〈監修者プロフィール〉
大阪体育大学大学院スポーツ科学研究科修了。国立青少年教育振興機構研究員、北翔大学生涯スポーツ学部准教授、國學院大學人間開発学部子ども支援学科 教授を経て現職。専門は青少年教育、野外教育で、自然体験活動の教育効果や安全管理の研究、指導者の養成、体験活動の普及啓発に取り組んでいる。文部科学省生涯学習調査官、こども家庭庁「子ども家庭審議会基本政策部会」臨時委員等を務める。
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