自然に想像力が膨らんでいく
「てんさいを そだてる 20の しつもん」は、1枚の絵に添えられた質問から、発想を広げ、自分なりの答えを導き出していく絵本です。

作:マック・バーネット 絵:クリスチャン・ロビンソン 訳:いしだ みき 発行:マイクロマガジン社
答えはでたらめでもOK! 決まった正解はなく、見る人それぞれが自由に想像し、答えを出していくので、その過程を楽しむ中で自然と想像力や発想力が育まれていきます。

作者はマック・バーネットさん。答えが描かれておらず「さあ考えてみよう!」というスタイルが、絵本として新鮮な感じがしますね。

可愛さの中にダイナミックさがあふれるイラストが印象的
絵本を開くと、まず、見開きいっぱいに描かれたカラフルでキュートな絵に目を奪われます。

可愛さの中に、なんだか絵が迫ってくるようなダイナミックさもあります。登場人物の表情や背景のシチュエーションなども繊細で、質問を見ると「え、なんだろう?」「どうしてかな?」「これは…」と、瞬時に考えてしまいます。

実際に子どもが読んでみた感想は?
小1と年中の子どもに読んでもらいました。どんな答えが出てくるのかワクワク…!
あなたもぜひ一緒に考えてみてください! まずこちらのページから。
Q:「ベケットおじさんの あたまを ゴツンと したのは だれ?」

小1息子:「ネコちゃんがベッドの横のランプの上に飛び乗って、それでランプが倒れて、その振動で飾ってある絵が落ちて、おじさんの頭に当たった!」
年中娘:「おじさんはいやな夢を見てて、「これは夢なの?現実なの?」ってわからなくなって、寝てる間に自分の頭をポコポコ叩いた!」
…おもしろい! 予想外の答えに、おもわず「なるほどね~!」と笑ってしまいました。「それもあるね!」とお互いの答えに共感する姿も。

続いての問題です。
Q:「ぎんこうごうとうを したのは だーれだ?」

小1息子:「ぜったいこのおばあさん!だってサングラスかけててあやしいし、ちょっと笑ってるもん。」
年中:「あたちもそう思う! あやしすぎる!」
小1息子:「あっ、でもこのオレンジのリュックの女の子もありえるかも。どうしても欲しいおもちゃがあって、でもお金が足りなくて。」
年中:「この葉っぱの帽子の女の人はお金持ちそうだから、ちがうとおもう」
わかる気がする…(笑)。 見て思ったことをお互いに話しているうちに、つぎつぎに想像が膨らんでいく二人です。
「未来へいこーよ」スタッフの注目ポイント
自分の感じたことは全部正解。考えや意見を「それは違う」と否定されないので、発表するハードルも下がります。自分の考えを何気なく発表する力も身についていく絵本だと思いました。
そして、それぞれの考えに「なるほど!」と思ったり、あるときは疑問を持ったり、でもそれを認めあったりする中で、共感力も育まれると思います。
その時々の気分で、思うこと、考えることは変わるもの。だから、この絵本は、何度読んでも飽きません。ふとしたときに手にとって1ページ読むだけでも、自分の中の想像の世界と遊んでいるようで、ワクワクします。そしてそれを誰かと共有するともっと楽しい!
それでは、最後にもう一問。
Q:「この おんなのひとは だれを まっているのかな?」

「波の音」と答えた子ども。答えを聞いて、なんだかしみじみしました。
その人の頭の中、心の中をのぞけたような気がして、ちょっと得した、うれしい気持ちになる絵本です。家族やお友達、先生など、ぜひ身近な誰かと一緒に、手に取ってみてくださいね。(osa)
「てんさいを そだてる 20の しつもん」

価格1,650円(税込)
作:マック・バーネット 絵:クリスチャン・ロビンソン 訳:いしだ みき
発行:マイクロマガジン社
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