子どもと一緒に取り組む季節の「手仕事」は、大人から子どもへ伝える「生きる力と知恵」であり、生きた時間そのものです。
このコーナーでは、とれたての旬のものや地元食材を大切にしている「のうカフェ」のオーナー、ユッキーこと小林由紀子さんが、子どもと一緒に季節の食卓を楽しめるよう「季節の手仕事」のレシピやコツを紹介!
9月は「おはぎ」をご紹介します。
9月に挑戦! 秋のお彼岸に自分で作りたい「おはぎ」
「今回ご紹介するのは、あんこときなこの2種類の『おはぎ』です」(ユッキーさん)
「おはぎは秋のお彼岸にお供えする季節行事のメニューです。ぜひ挑戦してくださいね」
お彼岸に自分で作りたい「おはぎ」の材料とレシピ
【秋のお彼岸に作りたい「おはぎ」の材料】
・もち米 2合
・あんこ 200グラム
・きなこ 50グラム
・砂糖 50グラム
・塩 一つまみ
「餅米2合で小ぶりのおはぎが8個ほどできあがります」
「手作りのあんこは別格です。のうカフェの「あんこ」のレシピも紹介しているので、参考にしてください」
「手作りあんこはもちろん、すりゴマや、胡桃味噌、お芋やかぼちゃの餡やずんだ餡でくるんだりするとカラフルで見た目も楽しめます」
【子ども(小学生)とやってみよう~「お彼岸」を調べよう!】
「お彼岸」とは、彼の岸=「あの世」を指す言葉で、あの世にいるご先祖様を敬う時期と言われ、お墓参りなどの習慣があります。ちょうど春分の日(3月21日前後)と秋分の日(9月22日前後)を真ん中にした前後3日を含む1週間のこと。毎年春分と秋分の日がかわることにより、お彼岸の期間もも毎年前後します。おはぎ(春はぼた餅)は、お彼岸の供え物の代表です。
春分の日・秋分の日は毎年日にちが変わる珍しい祝日のため、前の年の2月1日に、国立天文台が春分の日・秋分の日の日付を官報に掲載して正式決定となります。
また、国民の祝日を定めた国民の祝日に関する法律(昭和23年法律第178号) 第2条には、「春分の日 春分日 自然をたたえ、生物をいつくしむ」」、「秋分の日 秋分日 祖先をうやまい、なくなった人々をしのぶ」とあります。いろいろな祝日がどんな日に定められているのかチェックしてみるのも楽しいですね。
お彼岸に自分で作りたい「おはぎ」1. 炊いたご飯をつぶす
「もち米はうるち米と同じ水加減にして炊飯器で炊きます」
「炊けたらあたたかいうちにすりこ木や手を使って粗くつぶします」
お彼岸に自分で作りたい「おはぎ」2. 手水をつけながらまるめる
「時々手を濡らしながら、粗くつぶしたもち米で団子を作ります」
お彼岸に自分で作りたい「おはぎ」3. 団子と同じおおきさにあんこを丸める
「あんこを団子と同じ大きさに丸めます」
「おはぎに使うあんこはお饅頭に比べ少しやわらかめと言われます」
「あんこを自分で作るときには、練るときにへらでお鍋の底に線がひけるぐらいの柔らかさがおすすめです」
お彼岸に自分で作りたい「おはぎ」4. ラップにあんこを乗せてだんごを包む
「ラップの上にあんこを置き、ラップを使って平らにします」
「あんこの上にもち米の団子を置きます」
「ラップを使ってもち米の団子をあんこで包みます」
「あんこからもち米団子が見えてしまったときには、スプーンであんこを追加して、成型したらできあがりです」
【子ども(幼児)とやってみよう~いろいろな形の「おはぎ」を作ろう】
牡丹の花の咲く春のお彼岸に食べるのが「ぼた餅(牡丹餅)」、萩の花が美しい秋のお彼岸に食べるとのが「おはぎ(お萩)」です。基本的にはどちらも、もち米を粗くつぶしてあんこやきなこでくるんだ同じものをさしていますが、「ぼた餅」は牡丹の花のように丸く大きく、「おはぎ」は萩の花をかたどって小ぶりのひし形にするという説もあります。
ラップを使うと、小さな子どもでも簡単におはぎ作りが楽しめます。丸くしたりひし形にするのはもちろん、みんなでいろいろな大きさや形のおはぎを作るのも楽しい思い出になりますね!
お彼岸に自分で作りたい「おはぎ」5.きなこを団子にまぶす
「きなこと砂糖を、1対1で混ぜ、お塩をひとつまみいれて、まんべんなく混ぜ合わせます」
「もち米の団子にきな粉をまぶしたらできあがりです」
完成! 秋のお彼岸に自分で作りたい「おはぎ」!
「お彼岸になると、親戚が多かったので、祖母がかまどで炊いたもち米でたくさんおはぎを作っていました。一つでお腹いっぱいになるくらい、大きいおはぎでしたよ」
「季節ごとに食べる行事食は、子どもの記憶に幸せな思い出として残ります。ぜひ挑戦してくださいね。
【埼玉県熊谷市】母めし食堂「のうカフェ」
・埼玉県熊谷市下奈良391
・月曜・日曜・祝日定休
・048-577-4342
・営業時間 11:00~15:00(LO14:00) 15:00~17:00(予約のみ)
のうカフェ