2歳から遊べるボードゲーム「しゃかしゃかみっけ」。好奇心や観察力が身につくボードゲームとして「未来へいこーよ」でもインタビューで紹介したおもちゃですが、その後クラウドファンディングの量販化プロジェクトを経て、いよいよ実販売が開始されました。開発したWith Tokenの上條飛鳥さんより、前回のインタビュー取材時から約1年の間に「2人用ルール」や「なかまわけ」などが追加されたとの連絡をいただき、実際の商品を4歳児と6歳児が遊んでみました。今回はその様子を感想を交えてレポートします。(With Tokenさまから商品提供いただきました)
まずは基本ルールから!
「しゃかしゃかみっけ」は、透明なプラスチックのボールの中に「トークン」と呼ばれる木駒(木製の駒)のおもちゃがたくさん入ったおもちゃです。安全性を第一に考えて製作されているため、トークンが入った容器の蓋は落としたりしたときに開きにくいので小さな子どもでも安心。ボールをしゃかしゃか振りながら見つけていく遊びは、2歳くらいの幼児から楽しむことができます。
我が家の6歳と4歳の子どもたちと一緒に遊んでみました。
「かわいい~!」とボールの中をのぞきこみ、カラフルなトークンに興味津々な娘。
説明書は、かわいい絵が描かれ、子どもでも読みやすくなっているのもポイントのひとつ。6歳の息子は、自分で説明書を読み、ルールを理解しようとがんばっていました。
最初は、基本ルールで遊んでいきます。

しゃかしゃかみっけの基本ルール 説明書より引用
まず、みっけカードをめくります。めくったカードに描いてあるトークンを探しだし、時間内にできるだけ多くのトークンを見つけるというルールです。
「何のカードが出るかな?」とワクワクの子どもたち。二人「せーの」でカードをめくります。

みっけカード。カードには見つけやすさを表す難易度の★が設定されている。★をたくさんみつけると王冠の絵が描かれた「ごほうびカード」がもらえる
普段カードゲームやボードゲームになると、ライバル心がむき出しになり、犬猿の仲の兄と妹。そんな二人が、「見つけた?」「いや、ない~」と言いながら、寄り添って仲良く一緒にボールをのぞきこんでいるではありませんか…。親としては、そんな仲睦まじい姿がかわいくて…(笑)。とても微笑ましい瞬間でした。
バトルゲームで兄妹喧嘩勃発! 解決策は?
つぎに、新たに追加されたという、バトルゲームに挑戦です。

しゃかしゃかみっけのバトルルール 説明書より引用
バトルルール
1. 砂時計の砂を半分にする
2. 絵が描いてある方を上にしてみっけカードを全部広げる
3. 見つける順番を決める
4. 先に見つける人は相手に砂時計を渡す
5. 砂時計をもらった人は、相手に見つけさせたいカードの端っこに砂時計を置く
6. 先に見つける人はしゃかしゃかボールをふって、砂時計が置かれたカードと同じものを見つける
7. 見つけたら砂時計が置かれたカードを自分の手元に裏向きで置く
8. 裏向きでカードを置いたらボールを相手に渡す
9. 先に見つけた人は砂時計を逆さにして相手に見つけさせたいカードの端っこに置く
10. 6~9を繰り返す
・砂時計の砂がなくなった・・・!
→ボールを持っていなかった人の勝ち!
・めくれるカードがなくなった…!
→みつけた★の数が多い人の勝ち!
相談の結果、先攻は妹(兄が選んだカードのトークンを妹が見つける)、後攻は兄(妹が選んだカードのトークンを兄が見つける)となりました。
早速、みっけカードを楽しそうに広げていく二人。
ところが、平和な空気も一変。ここで揉め事です。
妹:「わたし、ダイヤモンドを見つけたいの。 お願い、ダイヤモンドのカードにして。」
兄:「違うよ。 僕が見つけてほしいカードを選ぶんだよ!」
妹:「いいでしょ! お願い! ダイヤにしてよ!」
兄:「いやだよ! 僕はロケットを見つけてほしいんだ!」
やれやれ…。普段から兄妹喧嘩の多い我が家。よく目にする光景です。私も口を挟みたい気持ちをぐっと我慢。どう解決するのか、しばらく見守ってみることにしました。
妹:「いや! 絶対ダイヤ!!(怒)。」
兄:「…じゃあ、わかったよ。ダイヤでいいよ! その代わり、つぎ僕が見つけるのはロケットにしてよ!」
妹:「やったー! ありがとう、にいに! 私が選ぶカードはロケットにするね!」
おお…。話し合い(?)の結果、なんとか自分たちで解決策を見つけだした二人。子ども達なりの新たなルール誕生とはなりましたが、これも成長の一歩です!
その後は、二人で楽しそうにバトルゲームを進めていました。砂時計の砂がなくなってしまう前に、できるだけ多くトークンを見つけようと、集中して目を凝らしています。中々見つからないときには、しゃかしゃかとボールを振って違う角度から見てみたり、時にはお互いにアドバイスしあったりする姿も。ゲームを通じて、自然と集中力や観察力、協力する気持ちが育まれているように感じました。
発想力が鍛えられる! なかまわけシートとは?
「なかまわけシート」も、新たに加わったゲームのひとつ。
みっけカードを種類ごとに2~3のグループに分けていくという、ワーク的な要素が含まれた遊びです。しゃかしゃかみっけは、「トークンを探す」ということだけに限らず、カードだけでも遊べるのも楽しいポイントです。

なかまわけシート遊び方の例 With Token公式ページより引用
なかまわけシートを印刷し、子どもたちとやってみました。例を見せながら、二人にルールを説明します。4歳の妹は、理解するのがまだ少し難しい様子。ここでは兄が得意げに舵をとっていました。
兄:「星の数で分けるっていうのはどう?」
妹:「それならわたしもわかる!」
幼児らしいシンプルな発想ですが、自分たちでがんばって考えていたのがとてもいいなと感じました。
小学生ぐらいになると、もっと難易度の高いルールを思いつくかもしれませんね。わたしも考えてみましたが、これが中々難しい。子どもも大人も、発想力が鍛えられる遊びだと思います。
たったひとつの「しゃかしゃかみっけ」を完成させよう
しゃかしゃかみっけの箱の内装には、無地のダンボールの台座と、外装はクリアケースがそれぞれ採用されています。これには理由があり、「自由にデコレーションをして、オリジナルのしゃかしゃかみっけにしてほしい」という製作者・上條さんの想いが込められています。
外装のクリアケースは兄、ボールを置く台座は妹が担当することに。二人とも、「どうしようかな~」と想像を膨らませながら、シールや折り紙などを自由に貼って楽しんでいました。
夏に海で拾った貝殻やサンゴをつける!というアイデアも。我が家の夏の思い出も加わり、とっておきの「しゃかしゃかみっけ」になりました。
視点を変えて物事を捉えるということ
「しゃかしゃかみっけ」を遊ぶことで、子どもたちには「協力しあう気持ち」が生まれていました。好奇心や集中力、観察力も自然に養われていたように思います。トークンを探すときのワクワク感は、大人の私も童心に戻った気分になりました。
そして、トークンを探すときも、なかまわけシートを考えるときも感じたのが、「物事をいろんな視点から見てみる」ということの大切さ。
例えば、普段の生活の中でうまくいかないことがあったとき、ちょっと視点を変えて見てみたり、同じことやものでも捉え方を変えてみたりすると、新たな発見や今まで自分が見えていなかったことに気づくこともあります。
子どもたちも、何かにつまづいたとき、「しゃかしゃか」とボールを振るように、頭の中や気持ちを切り替えて、いろんな視点で物事を見られるような人になってほしいと思いました。「しゃしゃかみっけ」は、子どもたちのそんな思考を育んでくれるのではないでしょうか。
販売先もぞくぞくと拡大!
「しゃかしゃかみっけ」は2023年12月9日(土)~10日(日)に行われるボードゲームの販売イベント「ゲームマーケット2023秋」にて一般販売を予定しています。
そしてついに、Amazonでの販売も決定! 詳しくは公式サイトや公式Xなどをご覧ください。
「しゃかしゃかみっけ」Amazonページ
「2歳から遊べるボードゲーム「しゃかしゃかみっけ」を全国に届けたい!」クラウドファンディングサイト
「しゃかしゃかみっけ」公式サイト
上條さんがトークンを使ったアクセサリーを販売している「With Token」公式X
「しゃかしゃかみっけ」を抽選で1名にプレゼント!
今回、With Token様より「未来へいこーよ」の読者の方に「しゃかしゃかみっけ」をプレゼントいただけることになりました!
プレゼントが欲しい方は以下の応募フォームに氏名・メールアドレス・記事の感想を入力してご応募ください。応募の締め切りは11月12日(日)中まで。なお、当選者の発表は発送に代えさせていただきます。
※プレゼントキャンペーンの応募は締め切りました
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