子育ての「まさか!」を楽しめるようになるコツとは? 育児の悩みが軽くなるワークショップレポート

幼少期の子育てはSNSやWebサイトでの情報が充実していますが、じつは中学生や高校生、成人してからも子育てで「まさか!」と思うようなできごとは多々あるものです。同じような悩みを持つ誰かと話をしたり、気軽に相談できる場があったらいいのに…。そんな子育て迷い人のために開催された「『まさか!』を楽しむワークショップ」(オンライン・対面)に縁あって参加してきました。テーマは、「親としてどう受け止めたらいいのか」や「気づかずに作っていた自分のバイアス(思考のクセ)に気づく」こと。子育てのさまざまな悩みを共有しつつ、学びと癒しの楽しい時間となったイベントの模様を紹介します。

きっかけは思春期の我が子の「まさか!」を相談する相手がいないこと

今回のワークショップの発起人となったのは森永製菓の子会社「株式会社SEE THE SUN」の代表取締役である金丸美樹さん(未来へいこーよにも登場)。中学生の娘さんのことで困ったことがあり、自分でもどうしてもいいかわからなくなったときに、友人でもあるマザーズティーチャーの蒲生智会さんに相談して悩みが軽くなった体験をしました。

子どもの悩みが解決したその後、「幼少期の子育てについてはたくさん情報があるけど、思春期以降もいろいろと『まさか!』と思うトラブルがあって、それを相談する相手がいない」ということに気づき、この「『まさか!』を楽しむワークショップ」を実施したと言います。

SEE THE SUN

ワークショップは、古民家を利用した株式会社SEE THE SUNのオフィスで実施。当日は「庭の音」という「ちいさなお庭マルシェ」も開催していて、お弁当やコーヒー、お菓子、野菜などの販売コーナーがあり、地域の人でにぎわっていました。

それぞれの家庭で「まさか!」と思うことが起きている

ワークショップで講師役を担当したのは、金丸さんのコーチングを担当したマザーズティーチャーの蒲生智会さん。 蒲生さんは、ワークショップの冒頭で「この時間で意識したいこと」として以下の4つを挙げました。

  • 自分との対話を意識し、思考のクセ(バイアス)を知る
  • 自分以外の価値観や考え方を知り、受け止める意識を持つ
  • 視野を広げる
  • 出した答えに正解・不正解はない

この4つを前提としたうえで、参加者は自己紹介がてら「子育てにおけるみなさんの『まさか!』な出来事」を1人ずつ話していきました。 「それまで明るく元気だった娘が突然不登校になった」話や「親が預かっていたお年玉を子どもがこっそり使ってしまった」話、「子どもを産んでみたら、じつは育児が好きではなかった」話、「大きくなってから発達障害がわかった」話など、さまざまな「まさか」な子育てエピソードが出てきて、参加しているみなさんも感心したり驚いたりしていました。外見ではとくに悩みがそうなさそうに見える人たちが、じつは予想もしないところで悩んでいることが意外でした。

子どもがいる方だけでなく、子どもがいない方も何人か参加していて、自分の父親について思うことがあったり、一時預かり保育をしている方は、仕事として子どもの想定外の行動で悩んでいたりと、それぞれに「まさか」と思うエピソードがあることがわかりました。

SEE THE SUNオフィスで行われたワークショップではお茶を飲んだり、オンラインでは夜の時間帯ということもあってお菓子やお酒などを飲みながら、リラックスしながら話す時間を作ることも意識されていました

その後「まさか」なできごとのときに「感情は?」「思考は?」「どんな行動をとった?」と自分に何が起きていたかを答え、さらにコーチングのチェックシートを使って「自分との対話」をより浮き彫りにします。チェックシートは「対自分」「対相手」「対子ども」の3テーマで10個ずつの問いがあり、チェックが多いほどバイアスがかかっていることになるそう。

すると、普段の行動の裏には親の理想を押しつけや価値観を決めつけ、「うちの子には無理」と子どもの能力を勝手に判断したり、無意識に誰かと比較してしまっていたりしたことに気がつきます。 蒲生さんは「これらのジャッジ(比較)思考や口ぐせを手放していくことが、子どもとの信頼関係を築くのに必要なこと」とお話されていました。それができていれば「まさか」な事態があっても「いいね!」と言える関係性になれるそうです。

子育ての「まさか!」を受け止めるには?

取材だけでなく、メンバーの一人として参加した感想は「自分との対話が目で見える形でできる」のがいいなと感じました。頭の中で考えているだけでは、自分の中にかかっている無意識のバイアスには気がつきにくいもの。チェックシートを使って、ひとつずつ言葉にして考えてみると、自分でも気がつかなかった「決めつけ」や「押しつけ」していたことがわかるのです。少し引いたところから自分を客観視できて、そこから「どうしたらよかったのか」と考えることができたのはいい体験でした。

また、悩んでいること、モヤモヤしていることを誰かの前で話すだけでも、意外に心がスッキリしたことも新たな発見です。講師の蒲生さんが「ここで聞いた話は、ここだけであとは忘れてしまいましょう」と言ってくれて、心理的な安全性を高めてくれたのも話しやすくなった一因だと感じました(※取材についてはイベント開始前に許可を得ています)。

とくに子どもが大きくなってからの子育ての悩みは、親しい人を含めた周囲に「言えない」という場合もあります。そういうときに心理的安全性を持った状態で話せる環境を作ったり、自分との対話を試みて「心のバイアス」がなかったかを確認したりというのは、悩みの解決につながる手助けになりそうです。 子どもだけでなく、自分の人生も「まさか!」ということばかりです。「まさか!」がきたときに、ワクワクしたり楽しめたり、落ち着いて行動できるようになれるように、普段から心がけておきたいと感じました(KAZ)

お話を伺ったのは…蒲生智会さん 大手人材サービス会社で年間 100 本のイベント・セミナーの企画・運営、セミナー講師を務めるかたわら、女性が家事や子育てと仕事を円滑に両立するための事業を手がける。現在は独立し、コーチとして親子のコミュニケーションの質を高めるためのマザーズコーチングスクール、女性リーダー・管理職育成やメンター育成など、対話を通じてその人らしさが最大限に活かせる「居場所」づくりに向けた伴走支援に取り組む

【取材企業紹介】株式会社SEE THE SUN

森永製菓の子会社で「テーブルを創るすべての人を幸せに」がテーマ。サービスの一つである会員制コミュニケーションスペース「アワーテラスの放課後」は、学生時代の放課後に遊びに行った友だちの家や遊び場のような空間をイメージしていて、「好奇心」と「想像力」をテーマに、まさかの出来事や、人との違い、変化も楽しみながら、いろんな立場や境遇の人と一緒に、ブログやSNSのようなコミュニケーションをとりつつ、さまざまなモノやコトに触れていきます。今回実施した「『まさか!』を楽しむ子育て」など、さまざまなイベントを会員価格で参加可能です。
くわしくはアワーテラスの放課後公式サイトまで
公式サイト

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6歳の息子と2歳下の妻と暮らすパパで、息子が成長していくにつれて「育児が最高におもしろい!」と気づいて、某ゲーム雑誌編集部からアクトインディに入社。発達がゆっくりな息子と向き合いながら、毎日笑いの絶えない生活を送る。子育て以外ではゲームとお酒が好き。息子の影響で鉄道にも詳しくなった。

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