夏休みは子どもが自由に使える時間が多くなるので、子どもが苦手なことにチャレンジするチャンスでもあります。お子さんの普段の様子を見ていて「図工の時間に立体的な作品を作るのが苦手」や「宿題などで見落としが多い」ということはありませんか? これらの困りごとは空間認識能力や観察力が十分に育っていないことが原因かもしれません。
じつは空間認識能力と観察力を同時に鍛えられるのがブロック遊びです。今回はキプロス共和国で開発され、数々の賞を受賞したブロック「エンジーノ(Engino)」シリーズの現在日本で発売中のものを、子どもとおでかけサイト「いこーよ」の姉妹サイト「未来へいこーよ」スタッフ(とその家族)がすべて実際に遊んでみて、空間認識能力と観察力の育成に役立つ5つを紹介。中には自由研究で使えるものも!
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物事を把握するのに必要なのが空間認識能力と観察力
お子さんの様子を見ていて、こんなことで困っていませんか?
- 地図を見て現在地を把握できなくて道に迷いやすい
- 体育の授業などでボールをキャッチできない
- 図工の時間に立体的な作品を作ろうとするとバランスが悪くなってしまう
- 宿題などで簡単な見落としが多い
これらの原因のひとつに空間認識能力と観察力が育っていないことがあります。空間認識能力とは、物体の位置や方向、形、大きさなどを正確に把握する力のこと。地図での移動や運転時に障害物を避けるときに使います。
観察力は周囲の状況や変化に気づき、物事の本質を見極める力です。この両方を育むのに小学生におすすめなのが「ブロック遊び」です。ブロック遊びが空間認識能力を向上させることは中央大学の川田修氏による論文「空間把握力の分析に基づく幼児教育の在り方- 数学の力に影響を及ぼす一要因、空間把握力 -」、観察力を高めるのは富山大学の前 祐希氏と西館有沙氏による論文「ブロックを用いた幼児の一人遊びとその発達的変化―幼稚園や保育所等にある玩具に着目して―」などにエビデンスがあります。
ブロック遊びには以下の効果があります。
- 空間認識能力の向上:立体的なものを作ることで3次元の空間把握力が育つ
- 観察力の向上:細かな部分まで観察する力が身につく
- 想像力・創造力の育成:自由な発想で作品を作る
- 集中力・思考力の向上:作品作りに没頭することで鍛えられる
そこで小学生のブロック遊びでおすすめなのが「エンジーノ(Engino)」シリーズです。
「エンジーノ(Engino)」シリーズとは?
「エンジーノ」シリーズは地中海東部にあるキプロス共和国で開発された知育玩具です。その特徴を3つに分けて紹介します。
1.いろいろな形が作れる
「エンジーノ」はクルマや動物、建物などさまざまな形のものを作れます。パーツを押し込んだりスライドして入れるだけでパチンとはまるので、パーツが取れにくいのも魅力。
2.動くものが作れる
「エンジーノ」は歯車や太陽光パネル、モーターを使うキットもあり、実際に動かしてみることもできます。自分が作ったクルマが走り出すのは、普通のブロックにはない感動です(※対応するキットのみ)。
3.学びにつながる
遊びながら科学や技術、工学のことを学べるキットがあるのも「エンジーノ」の魅力。どうやって物が動くのか、どうすれば強い構造になるのかなど、遊びの中で自然に学べます。理論についても説明書で解説しているので、大人と一緒に読んで学びに生かせます。
【空間認識能力と観察力に加えて自由研究にもつながるブロック系知育玩具】
「エンジーノ」では、橋の構造や種類を実際に組み立てて検証できたり、ブロックで組み立てたものを使って浮力や太陽光などの実験ができるものがあります。ここでは完成品で実験を進めるうちに自由研究の題材が見つかる3商品を紹介!
橋の強度や特徴を触って理解できる「建築構造 建物と橋」8,580(税込)【対象年齢:9歳以上】

つり橋や斜張橋(しゃちょうきょう)、トラス橋、アーチ橋、バスキュール橋など、多くの橋や家、ピラミッドなどが作れるキットです。ブロックで建築物を作ることで実際に強いところと弱いところを触って確認できるので、普段の生活で使ったり見たりする橋がどうしてこの形なのかがわかります。

説明書は建物や橋の歴史、力の種類などがわかるコーナーもありますが、小学校の低学年には少し難しい内容です。また、紹介されている橋の事例で日本のものがひとつもないところは残念(調べるチャンスともいえますが)。
「エンジーノ」専用アプリでも作り方がわかりますが、カメラワークが急に変わることもあり、かえって手間取ったのも気になりました。また、吊り橋など紐を使うところはアプリでは説明がなく、説明書でもやり方がわかりにくかったです。
自由研究につなげるためのヒント
・いろいろな橋を作ってみて気に入ったタイプの橋が、日本にどれくらいあるか調べてみる
・身近な橋に実際に行ってみて写真を撮り「なぜこの橋はこのタイプなのか?」を考察する
コスパ評価
1つの建築物を組み立てるのにおよそ30分~1時間。9種類の建築物を作ることができて、触っているうちに実際の橋に興味を持つようになり「橋を見る目がいろいろな意味で変わる」ことと、自由研究にも応用しやすいことを考えると8,590円(税込)は決して高くない買い物だと感じました。
Engino「建築構造」は以下で購入可能です
・Amazon
・楽天市場
ブロックの楽しさに太陽光発電の学びをプラス「太陽エネルギー」7,700円(税込)【対象年齢:9歳以上】

年齢的には少し上になりますが、高3の物理科学部部長の男子が目を輝かせて製作。市販の有名ブロックよりもパーツのはめにくさはあるもののコツがわかるとやりやすく、取れにくいと好評でした。また、斜め方向など立体的に作れるところもうれしかったようです。
できあがった作品に安っぽさもなく、実際に太陽光にあててみたらとてもスムーズにプロペラが回って感動しました。同封のエネルギーに関する説明を読んだあとも、自分の知識を家族に解説するのが止まらなかったので、理系キッズにとってはたまらなくワクワクするキットなんだな、と実感しました。
気になったのは、箱がどこから開けるのかわからず、接着されたところをはがす必要があるところ。これは開けにくすぎます。パーツは「簡単取り外しツール」というトングのような道具で上下にくっつけたパーツは取りやすいのですが、スライドしてはめるパーツは対応しておらず、はずすのに力が必要なのも不便でした。説明書の組み立て図で黒とグレーのパーツがあり、ちょっと色味がわかりにくいところもありました。
太陽光エネルギーの理論解説部分も高校生が読めば楽しくできますが、(対象年齢である)8歳には正直理解が難しいと感じました。
自由研究につなげるためのヒント
・どういう条件が重なるとプロペラが太陽光でより早く、長く回るかを調べる(室内の照明でも回るものと回らないものがあるとあるので実験してみる)
・太陽光で回るプロペラを使って、違うものを動かすことができるかに挑戦してみる
コスパ評価
高校生ということもあり、製作時間は20分ほどで完成。それでも息子は大喜びで取り組んでくれましたし、実際に完成したものが動くことに大きな達成感があったようです。解説についても学び直しにはピッタリだったのですが、7,700円(税込)という価格は正直高いと感じました。他社で実験キットと科学系の冊子がセットになったもので実売3,000円(税込)で売られていることもあり、子どもが挑戦したいテーマがあるならそちらも選択肢になるといえます。
Engino「太陽エネルギー」は以下で購入可能です
・Amazon
・楽天市場
作ったあとの実験がさらに楽しい「浮力ってなんだろう?」7,700円(税込)【対象年齢:9歳以上】

12歳の娘に挑戦してもらいました。「太陽光エネルギー」とは違う箱になっていて切れ目があって開けやすいのがよかったです。「浮き」と「未来の大型船」「帆船」「潜水艦」の4種類が作れて、どれもデザインがかっこよくて、作っている間も部品ができあがっていくたびに楽しさやワクワク感を感じていたようでした。ブロックでできた船はペットボトルを使って浮くのですが、ペットボトルがピッタリとはまるように設計されているのが気持ちよかったです。
家にある洗面台で実験ができました
完成後もお風呂などに浮かべて実験することができて、説明書にある「理論」の内容も娘には少し難しめだったものの、一応理解できた様子でした。浮力は学校でも習いますが、それを体感できるいいキットだと思います。気になったのは、キットにはめ込めるペットボトルの大きさが高さ20cm、直径が6cmで、地味にそのサイズのペットボトルがなかなかないことです。いろいろ試した結果、前後に隙間ができますが細めの300ml前後のペットボトル(高さが15cm程度)か、細めかつ通常より低めの500mlペットボトルが入りました。
自由研究につなげるためのヒント
・ペットボトルで浮いた船におもりを乗せて、どれくらいまで沈まないでいられるかを実験
・ペットボトルが浮くことから、人間がなぜ浮くかを調べる
コスパ評価
各1時間くらいの製作時間で、4種類の船が作れ、それにペットボトルをつけて実際に浮かばせられるので、娘は楽しく作って実験していました。お風呂などでも楽しく遊べるのもポイントです。工作キットで7,700円(税込)という値段は正直結構高いという印象ですが、これで夏の自由研究までスムーズに取り組むところまでいって、子どもが物理理論に興味を持ってもらえれば悪くないかもしれません。船が好きなお子さんなら買ってもよいと思います。
Engino「浮力ってなんだろう?」は以下で購入可能です
・Amazon
・楽天市場
【空間認識能力と観察力が高まるブロック系知育玩具】
「エンジーノ」では乗り物や動物など、さまざまな種類が作れるものがあります。なかでもスタッフ内で空間認識能力と観察力が高まると評判だった2商品を紹介しましょう。
完成品がモーターで動くことに感動!「30種類の形を作れる 組み立ておもちゃ」8,580円(税込)【対象年齢:6歳以上】

6歳の息子に挑戦してもらいました。「Smartivity(スマーティビティ)」と比べて説明書が細かいので、慎重に確認していくことが必要になりますが、そのぶんできあがったときの達成感はすごかったです。作ったおもちゃがモーターで動くことも、うれしいようでした。
パーツをはめるのが固いところがあり、小学1年生ではうまくはめにくいこともあるので大人がそばで見ていたほうがいいですね。部品を間違えたりすることもあるので、うまくいかないときは自分で考えさせたり、ヒントを出してあげてサポートしました。また、パーツが細かいのでなくさないように小分けできる箱に入れるなど工夫してあげたほうがいいと思いました。30種類作れるのはいいのですが、ひとつのモデルを作るのにけっこうな時間を要するので、モデルチェンジするときに壊して1からやり直しなのが少し切ないですね……(笑)
どのパーツをどこにはめていくのか、方向はあっているかなど細部まで見る力がとても重要で、観察力が養われます。どこが間違えているかを振り返って、間違いに気づいて直して繰り返していくなかで、でき上がったときの達成感が大きかったようでした。うまくいかないと、どこが間違えているかを振り返る力も育める教材になっています。また、パーツが物理的にかたくて無理なところなどは、サポートをしてもらうことで、助け合いながら作る協働力につながり、完成した喜びを一緒に共有するよい機会になりました。
コスパ評価
1つ作るだけでもすごい達成感が味わえたので、30種類全部作ることを考えると8,580円(税込)でも納得できる値段だと思います。1日1個作っていくだけでも1カ月かかりますし、1個作るのに1時間前後かかるので、その時間集中してくれるのも親としてはありがたいところです(笑)。
Engino「30種類の形を作れる 組み立ておもちゃ」は以下で購入可能です
・Amazon
・楽天市場
トータルバランスのよさが光る「20種類の形を作れる 組み立ておもちゃ」4,620円(税込)【対象年齢:6歳以上】

クルマやヘリコプター、飛行機など20個ものモデルが作れるキットです。似た形のものもありますが作ってみると明らかに違うことがわかって、できあがったときの達成感は大人が作ってもなかなかのものです。ブロックは全体的にはカチッとはまって気持ちいいのですが、プロペラやタイヤ部分は少し乱暴に扱うと取れやすいです。実際1つ作ると「次はどれを作ろうかな~?」と次々に作るのが楽しみになります。知的障がいがある息子はそばで見ているだけでしたが、できあがったあとのブロックで遊び、次の形へリクエストもくれました。

気になったのは説明書で作れるのは3種類で、残りの17種類を作るにはアプリが必要になる点。スマホやタブレット、PCがあればいいですが、子どもに使わせられるものがないご家庭は大人のものを使うことになります。アプリの言語が英語のみなので、使うときは大人のフォローが必要になることもありそうです。
次はこれを作ろうと目標を定めて、好きなものから取り掛かるときに好奇心や探究心が伸びていき「自知力」が高まります。事前にどれを作るかを大人と話し合って決めておくと目標を設定する力が育ってきます。自分の力で最後まで作りあげたときは達成感があり、自己効力感につながります。いろいろなモデルを作り上げていくことで、「このパーツはココに使う」など想像力が高まっていき、20個作ったらオリジナルで何か作ってみるのもおすすめの楽しみ方です。
コスパ評価
「30種類の形を作れる 組み立ておもちゃ」のほうが作れる数が10種類ほど多いですが、金額は4,620円(税込)と4,000円以上お安いです。対象年齢は同じ6歳なので「30種類~」の特徴である「モーターで動かす」ことに大きな魅力を感じないのであれば「20種類」のほうがコスパ的に優れています。見本で見た完成品が試行錯誤しながら徐々にできあがっていく達成感、いろいろな形を作っていく楽しさ、作るだけで1つあたり20分~30分集中できるおもちゃが20種類ぶんあると考えると、4,620円はむしろ安いと感じました。
Engino「20種類の形を作れる 組み立ておもちゃ」は以下で購入可能です
・Amazon
・楽天市場
誰もがハマるブロック遊びで将来必要な力を身につける
実際に「エンジーノ」をやってみると、大人でも空間認識能力と観察力が高まるのがわかります。パーツ同士を組み合わせて完成図のどの部分を作っているのかをイメージするのは空間認識能力、説明書やアプリの映像をしっかりと見て間違いや角度などをチェックするのは観察力が重要になってくるんですよね。
空間認識能力は論理的思考力とも関連していて、物事を体系的にとらえ、情報同士をつなぎ合わせて全体像を理解する力につながります。子どものころから空間認識能力を育むことは、勉強の理解を深めて、質のよい人間関係の構築に役立ちます。
また、観察力が高い子どもは、物事の構造や理論に疑問を抱き、自分で情報を集めて分析できるようになるので、自分で問題を解決する力が育まれます。観察力を通じて得た情報や経験は、子どもの創造力や柔軟な思考を育む基盤となります。観察を通じて新しい遊びを考え出す独自性や柔軟さを身につける力です。
普段のブロック遊びも、子どもが興味を持つテーマにすることや親子でコミュニケーションをとりながら作ってみたり、大人や友だちと協力して大きな作品を作ってみるのも想像力や好奇心、協働力を育むいい機会になります。ぜひブロック遊びを通じて、子どもの空間認識能力と観察力を高めながら楽しい時間を過ごしてください(KAZ)
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