前の記事では、未就学児向けに非認知能力アップにおすすめの絵本を紹介しましたが、今回は、小学生におすすめの児童書を学年別に紹介します。
※おすすめの対象年齢は個人の感覚です
【小学校低学年】「ひみつのきもちぎんこう」 ふじもと みさと
お金ではなく、人の気持ちを預かる「きもちぎんこう」を舞台にした幼年童話です。主人公が「きもち通帳」を見て、自分の気持ちを振り返りながら成長していくストーリー。小学校に入学して、外の世界が一気に広がった子どもにとくにおすすめです。
この時期の子どもは、世界が広がることで抱く感情も当然増えますが、それにうまく向き合うことは意外と難しいもの。うれしかったり、悲しかったり、寂しかったり、恥ずかしかったり…自分が抱くさまざまな感情に、どうしていいのか戸惑ってしまうことも多いような気がします。
娘とこの本を読んでいて、自分も似たようなことがあったけど「あのとき私は悲しかったんだ」「あのとき感じたのは悔しさだったんだ」という感情の理解に繋がっているように感じました。自分自身や周りの人の気持ちを理解することで、それを受け止める肯定感や、思いやりを育むことができる一冊だと思います。
【小学校低学年】「メシが食える大人になる! よのなかルールブック」 高濱 正伸 (監修)
おすすめ絵本の記事で紹介した「おやくそく絵本」と同じ、花まる学習会代表・高濱正伸先生監修の一冊。「見た目ではなく中身で勝負する人になる」「いいことを言うよりもよい行動をとる」など、人生を生き抜くための50の言葉が、ユーモアあふれるイラストと共に紹介されています。
本で紹介されているルールは、子どもたちが将来生きる世の中がどんなものであれ、自分で幸せを掴み取り、その幸せを感じながら生きていくために必要なものだと思いました。多くの親が子どもに伝えたい内容ではあるものの、日常生活の中で直接伝えるのはなかなか難しいもの。それを本という形で、子どもにわかりやすく伝えられるのが魅力です。
子ども向けの本ですが、大人にも響くものが多いので、ぜひ親子で一緒に読んでみてください。
【小学校低学年】「こころのふしぎ なぜ?どうして?(楽しく学べるシリーズ)」 村山 哲哉 (監修)
人間がさまざまな感情を抱く「心」について考える本。「心ってどこにあるの?」「大人になると心も大きくなるの?」など、子どもの素朴な疑問に対する答えが見つかります。心について知ることは、人の気持ちを思いやる優しさや、どんなことでも頑張り抜く強さを養うことに繋がると思います。イラスト付きでわかりやすく、どう思うか自分の考えを話し合ったり、親子でいろいろ会話をしながら楽しむのがおすすめです。
同シリーズには「こころのふしぎ」以外にも、「科学のふしぎ」「社会のふしぎ」「地球のふしぎ」「言葉のふしぎ」など、さまざまな種類があります。それぞれ学年別に出されているので、子どもの興味関心に合わせて選びやすいのも魅力です。