発達障害の息子は鼻水が出たときに鼻をうまくかむことができません。そこで思い切って鼻水吸引器を買ってみたのですが、慣れてくれるまでかなり時間がかかりました。今回は鼻水吸引機を購入してから、実際に上手に吸えるようになるまでを通して、息子が内面的に成長してきたお話です。
鼻水で夜中に「おぼれるような咳」が出る
息子が初めて鼻詰まりで耳鼻科に行ったのは生後2カ月のときなので、息子と鼻詰まりとの戦いはもう5年になります。息子が体調を崩すときって、だいたい鼻が原因なんです。鼻が詰まると口呼吸になり、口の中が渇いて喉を傷めるという具合です。とくに問題なのが寝ているとき。鼻水が口の中に入ってゲホゲホと咳込む「おぼれるような咳」が、とにかく苦しそうなのです。「もしも寝ているときに呼吸ができなくなったら…」と最悪の想像をすると気が気ではなく、夫婦で寝不足になりました。
鼻水吸引器を猛烈に嫌がる
息子は自分で鼻をかむこともできない年齢のため、対策として鼻水吸引器を買ってみました。吸引器の先端を鼻に入れて大人が口で吸うタイプのものです。息子は鼻に吸引器の先端がくるのを極端に嫌がり、手足をバタバタさせて暴れて吸わせてくれません。寝ているときにやってみてもすぐに起きて嫌がります。
そこで息子が1歳11カ月のときに電動鼻水吸引器「スマイルキュート」を買うことにしました。金額は15,800円となかなか…! でも耳鼻科でも勧められている商品ですし、子ども健康と僕らの安眠のためにと奮発しました。しかし、息子の拒絶は想像を超えていたんです。吸引器の先端がくるだけでも嫌なのに、電動鼻水吸引器を稼働したときに出る「ブーン!」という音が怖かったんですね。ひどいときは吸引器を箱から出しただけで逃げてしまいます。
仕方がないので僕が息子を羽交い締めにして押さえつけ、妻がその隙に鼻水を吸うという強引な作戦に出ました。息子は号泣し、大絶叫! 大人が驚くほど強い力で抵抗します。大騒ぎしながらやっているうちに、息子は「オウェェェエエ!」と大量のゲロを吐きました。息子は、泣きすぎると吐いてしまうんです……。
泣いたことで鼻水が余計に出るし、使うたびに吐くかその寸前まで息子を追い込んでしまうこともあり、結局耳鼻科にこまめに通って先生に吸引してもらいつつ、薬で対処するようになっていきました。ひどいときは2日に1回は行っていました。これはこれで通っていた妻に大きな負担がありましたね…。
漢方薬で少し落ち着く
息子が通っていた耳鼻科では処方薬として抗生物質が出ていて、それを飲むと確かに鼻水は止まるのですが、小児科でその話をしたら「子どもにはちょっと強い薬ですね」と驚かれました。鼻水は慢性的に出るものなので、子どものうちから強い薬を飲み続けるのは抵抗があります。小児科で出してもらった漢方薬がかろうじて効いたので、鼻水が出たときはそれで対応するようにしていました。