子供がサンタさんを疑いはじめたら、どうする?【てぃ先生連載】

そろそろクリスマスの演出や、プレゼント選びに頭を悩ませる頃ですね。今年も楽しんでもらいたい! と張り切ってプランを考えているのに、子どもから「サンタさんっていないの?」と聞かれてガーン! どう答えればいいかわからず、アタフタ…。

そんなこの時期ならではのお悩みに、Twitterフォロワー数39万人の人気イケメン保育士、てぃ先生がお答えします!

子どもの「サンタさんを信じたい気持ち」に寄り添って

てぃ先生ご自身も園児から「サンタさんっていないの?」とよく聞かれるそうですが、まずは「なんで、いないと思ったの?」と聞き返すようにしているとか。その答えに合わせて話を広げていくのがポイントです。

「たとえば『一人でそんなにたくさんプレゼントあげられるわけないもん!』と言う子がいたら、『え!サンタさんって一人だと思ってるの!?』と驚いてみせます。それから『サンタさんって一人じゃないんだよ。いっぱいいるんだよ!』と続けると、『そっか〜。みんなで配ってるんだ〜!』と信じてくれるものですよ。

ほかにも「プレゼントくれるのは、パパとママなんでしょ!」と言う子には、「え!?先生のおうちは違ったよ。ホントにサンタさん、来てくれたよ!」と返すパターンもあるとか。ちょっとオーバーなくらいに驚いたり、真剣に話したりする大人の姿に接して、サンタさんへの信頼度が高まるのかもしれません。

「サンタさんの存在を疑っているってことは、どこかで信じているんですよね」と、てぃ先生。子どもの夢を壊さないためにも、「バレちゃった!?」と慌てるのではなく、「サンタさんはいるんだよ」と大人が落ち着いて答え、子どもを安心させてあげたいものですね。

サンタさんへのお願いから子どもの関心事を探る

さらにサンタを信じさせる意義についても伺いました。

サンタさんを理由に欲しい物や願い事を聞くことで、子どもの興味や関心、意欲がどこに向いているのか、分かるんです。それをもとにプレゼントを選んでもいいし、毎日の遊びに取り入れてもいい。あとはお友だちや大人との共通の話題にもなりますし、クリスマスを心待ちにすることで毎日がもっと楽しくなる。何よりサンタさんがいないより、いたほうが絶対ワクワクしますよね!

子どもの成長を後押ししたり、心の充実をはかったりするのにも良い影響があるのですね。

見えない姿を想像してみよう!

大人が思っている以上に、子どもはサンタさんを信じているもの。それは、てぃ先生が勤める保育園のクリスマス会で起きた、ちょっとしたアクシデントからもわかります。

「ある先生がサンタの衣装で登場したんですけど、『あ!○○先生と同じ靴下だ〜!』と園児に気づかれてしまって…。一瞬、ヒヤッとしました。でも『同じお店で買ったのかなぁ』なんて園児たちは話していて、結局バレませんでしたよ。

なんとも可愛らしい発想! とぼけたサンタさんの買物姿が思い浮かびますね。

てぃ先生もサンタに扮装してプレゼントを配る機会が多く、リリリ〜ンと鈴を鳴らしてから登場するなど、クリスマスらしい演出をさりげなく取り入れているそう。「トナカイはどこ?」という園児の問いに、「外の駐車場だよ!今、ごはん食べてるんだ」とユーモアたっぷりに答えるときも。派手な演出をしなくても、機転を利かせた受け答えで子どものイマジネーションを広げてあげられるのですね。

しあわせな時間を親子で楽しんで

ちなみに、てぃ先生のクリスマスの思い出をお聞きすると、保育士1年目のほろ苦いエピソードをお話してくださいました。

「園児の前にサンタ姿で現れたら、みんなに取り囲まれちゃって大人気なんだろうなと期待していたんですけど、現実は真逆で…。みんな『ギャアアア〜!!』と大泣きするし、誰も近づこうとしない!プレゼントをあげようとしても、もらってくれず、結局ほかの先生が配ってくれました」とがっくりと肩を落とした経験が。

てぃ先生いわく、小さな子どもにとって目の前に登場するサンタは「おばけみたいなもの」。絵本や紙芝居の中で見るサンタは憧れの存在ですが、実物が現れると話が変わるものです。張り切って変装して泣かせてしまうより、いわゆるオーソドックスなクリスマスの過ごし方がオススメだそう。

「だって本来、サンタさんには会えないものでしょう?朝、目覚めたら枕元にプレゼントがあった…それだけで素敵なこと!」

一方、サンタに代わって(!?)プレゼントを用意する大人にとっても、クリスマスはワクワクする季節。てぃ先生ご自身も保育園に届いた大量のプレゼントを前に「これを渡したらどんな顔するかなぁ。早くあげたいなぁ」と毎年しあわせな気持ちになるそう。

子どもも大人も、それぞれの想いをめぐらせるクリスマス。一年を締めくくる慌ただしい時期だからこそ、親子で夢の世界を楽しみたいものですね。

クリスマスは親子で素敵な思い出を!

「いこーよ」クリスマス特集では、「サンタクロース」に会えるイベントやコンサートなど、家族で行きたいクリスマスのイベント&スポット情報を厳選してご紹介! さらに、パーティ料理や、100均アイテムで作るパーティアレンジなど、親子で楽しむクリスマスアイディアも♪ ぜひご覧ください。

お話を聞いたのは…
てぃ先生関東の保育園に勤める男性保育士。ツイッターで保育園の日常をつぶやき続け(@_HappyBoy)、フォロワー数は43万人(※)超に。著書『ほぉ…、ここが ちきゅうの ほいくえんか。』、『ハンバーガグー!』(いずれもKKベストセラーズ)のほか、原作を担当するマンガ『てぃ先生』(KADOKAWA)も好評。オフィシャルブログや子育て関連のメディア、各地での講演会で、子育てや保育に関するポジティブなメッセージを発信。ちなみにアラサー・未婚、猫と二人暮らし。 ※共に2018年1月現在。
てぃ先生 Twitter
てぃ先生 オフィシャルブログ

ライター紹介
金子 陽子
1976年生まれ。3年間のOL生活を経てコピーライター、編集ライターの道へ。連日終電ときどき徹夜の会社員生活に限界を感じた36歳の夏、待望の娘を授かり、独立。いい歳をして人見知りながら人物インタビューは大好き! 大抵その人のファンになる。いまだに3歳の娘のお肉が赤ちゃんみたいにフニフニで癒される。

※2016年11月にいこーよで公開された記事の再掲です。

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