【子育て人生相談】子どもが、親が好きになれない職業になりたいと言ったら?

子育て人生相談
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今回は、前回ご相談を寄せてくれた6歳の女の子のパパからの2回目の相談です。自分があまり好きではないことを子どもがやりたいと言ってきたときに素直に応援できないというお悩みについて、専門家にアドバイスしてもらいました。

このお悩みにアドバイスをくれたのは…

柳沢幸雄先生
東京大学名誉教授、環境化学者、工学博士。2011年から開成中学校・高等学校の校長を9年間務め、現在は北鎌倉女子学園の学園長に就任。

Q.子どもが、親が好きになれない職業になりたいと言ったら?

以前こちらの質問をした者です。とても心に響く内容で、子どもの意見を尊重する気持ちの弱さを改めて考えさせていただく記事でした。この記事を読み、本当に相談したい内容に自分自身が気づく事ができました。それは高校進学などの悩みではなく、親としてあまりお勧めできない(なぜだか嫌な気持ちになってしまう)事に対して、子どもがやりたいと言った場合に対してです。
僕は人前に立ったり、目立つ事が好きではありません。そのせいか、子どもが 「YouTuber になりたい」とか「アイドルになりたい」と言ってきた時に、心の底から応援できません。子どもが自分で決めた事なので、その道を極めて進んでいく事はとても素晴らしい事だと思うのですが、心の底から応援する事ができません。このような時はどのように心の折り合いをつければいいでしょうか?親の独りよがりの気持ちを子どもに押し付けるべきではないと思いますが、無理矢理応援する気持ちに切り替える事もできません。是非、アドバイスいただけると大変嬉しいです。宜しくお願いします。
(6歳女の子のパパ)

A.子どもが親と違うものを好きになるのは子育てがうまくいっている証拠!

まず、相談者のお父さんにお聞きしたいのですが、今しているお仕事は相談者自身のお父さんのお仕事、そのまたおじいさんのお仕事と一緒でしょうか。多分、違うのではないかな?大概、子どもって親とまったく同じ職業には就かないんですね。その理由は「時代が変わるから」です。その人間が生きている時代に、必要とされる職業は時代の変化に応じていろいろ変わってきます。それはお父さんやおじいさんの時も一緒で、きっと、相談者のお父さんは親とは違う職業に就かれて、でも今までの自分の人生をちゃんと歩んでこられているのではないでしょうか?

生きていると時代も変化します。昔はYouTuberなんていう職業もありませんでした。お父さんのお父さん(おじいさん)の時代も、相談者のお父さんが今就いている職業なんかなかったかもしれないですね。もしかしたら、相談者自身のお父さんも当時同じように「子どもが自分のよく知らない職業に就こうとしている」と不安だったかもしれません。時代とともに社会の変化に応じて、子どもはその変化を受け入れて生きていきます。親はそれを受け止めていかなければいけないと思うんです。

また、お父さん自身は今のお仕事は好きですか?嫌いですか?大体の方は、きっと好きなことや得意なことを活かして、お仕事をされていると思います。子どもにとっても、その子の好きなことや得意なことがあり、その力を伸ばしてあげれば、大人になってそれを活かした仕事に就いて、心地よい職業生活を続けることができると思うんです。

親というものは、子どものそばにいて守ってあげたい、思う通りに育ってほしいと思うもので、大事にポケットの中にでも子どもを入れておきたいくらいですよね。でも、親が死んでしまったら、子どもの面倒を見ることはできない。そうすると、親の役目は、自分たちが死んだあと、子どもが自分一人で自立して生活していけるようにすることなんです。

お父さんと違うものを好きになり、その職業に就きたいと思うことは、子どもの自立の一歩。つまり、子育てが上手くいっているということなんですよ。親としては離れていく寂しさを感じているかもしれないけれどね。でも、それは自分と違うひとりの人間として育っているということで、自立して生きていく道筋なんです。

そして、子どもが成長している姿を見たら、思いきり褒めてあげてくださいね。子どもにとって、大人からの評価がとても大切で、「頑張ったね」「大人になったね」と直接子どもに言いましょう。男の子なら、お母さんより背が高くなったり、食べるご飯の量が家の中で一番になったり。小さなことだとしても、褒められたり認められたりすると、子どもは喜ぶ。子どもが親を乗り越えていくことは子育ての喜びの一つ。そして、子どもの成長は、何よりお父さんお母さんが頑張った証です!自分も思い切り褒めてあげてくださいね。

子どもが可愛いと思うからこそ、安定した職業を一度は望んでしまうのが親というもの。しかし、今の時代に生まれてきた新たな職業に子どもが興味を示したら、そっと背中を押してあげることも大切なんですね。好きなことや熱中していることも将来につながるかもしれないと思うと、どんどん応援したくなりそうです。貴重なアドバイスを、ありがとうございました!

お話を伺ったのは…柳沢幸雄先生
東京大学名誉教授、環境化学者、工学博士。シックハウス症候群・化学物質過敏症研究の第一人者。ハーバード大学大学院の准教授・併任教授を経験したこともあり、教育分野に熱心に取り組む。2011年から開成中学校・高等学校の校長を9年間務め、現在は北鎌倉女子学園の学園長に就任。『「頭のいい子」の親がしている60のこと』『男の子の「自己肯定感」を高める育て方』など、子育てに関する多数の著書がある。

柳沢先生の記事
子どもを叱る時間が長い親は自己肯定感が低い!? 褒める力の育み方
親の「ちょい足し」で世界が広がる! 子どもの知的好奇心の育み方

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小学生と幼稚園児の男の子2人のママ。猪突猛進な自由人の長男と、几帳面でパンダ好きな次男の子育てを中心に、ライターとしてお料理やインテリア、ファッション、子育てなどの記事を執筆中。趣味は、旅行・シュノーケル・インテリア・カフェめぐり・音楽鑑賞・ドラマ鑑賞。子どもと行きたい旅行先は、南伊豆ヒリゾ浜。

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