子どもを親が思うようにコントロールするのは難しい
未来:高橋さんはご家庭でも7歳と4歳の娘さんに「親が心配している、子どもたちのいろいろなことの成長を促進させる」ことを目的に「まほうカード」を作って遊ばせているのもおもしろかったです。ご自身が子育てで心がけていることについて教えてください。

高橋さんの自宅には、何かをがんばれたり、いいことができたりした日に引ける「まほうカード」を設置。カードには「もっていたら〇〇ができるようになる」という効果と、子どもたちの小さい頃の写真が入っている。カードの効果が欲しいときに部屋でカードをじっと見たり、自発的に勉強をするようになったりよい効果が表れるようになった。
自宅に「まほうカード」をぶらさげた話 ~ゲーミフィケーションとは何なのか
僕が子育てしながら思ったのは「子どもを親が思うようにコントロールするのは難しい」ということです。「まほうカード」は子どもたちが「自発的にやり、自発的に気づき、結果的に行動変容が起きて成長してしまう」ように仕掛けています。僕自身、親に反発しながら育ってきたので、力で押さえつけてもコントロールできないことをわかっているんです。
未来:例えば「子どもに受験勉強をがんばらせたい!」と思ったらどうしたらいいでしょう?
僕自身が高校生のときに好きな女の子がいて、その子と同じ大学に入るために勉強をがんばった思い出があります。同じ大学に入っても、その子とは一言も話せなかったんですけど(笑)。それでいいんです。大学に行ったら「不良から逃げられる」というのも勉強する理由でしたね。子どもに何かをがんばらせるときには「不純な動機が一番」だと思います(笑)。勉強でもスポーツでもがんばっているものが1つあるとして、それとは「別の世界」を持っておいて、そのためにがんばるといいと思います。
未来:高橋さんご自身も「触ること」がすごく好きだったことが「∞プチプチ」の開発につながっていますし、好きなことやがんばれる動機となる「世界」がたくさんあると将来の引き出しにつながりそうです。
そうですね。それから、もしもうちの娘が将来大きくなって受験勉強するようになったら、行動経済学でいう「ナッジ(肘で軽くつつくという意味)」を活用すると思います。「がんばったら、この先には楽しいことが待っているぞ」と言いながら環境とヒントをちょっとでも与えてあげられたら、動いてくれるかもしれないですね。
未来:確かに、子どもが自発的にやるような環境を作って「ナッジ」でヒントを出していくようにしたら、自己肯定感が高まりながら伸び伸びと育っていきそうですね。
発想力やアイデアは「ほぼ100%」訓練できる
未来:高橋さんのようなアイデアがどんどん出せるようになるにはどうしたらいいんでしょう?
僕は発想力やアイデアは「ほぼ100%」訓練だと思っています。僕自身も大学の落研やバンダイで最初は結果が出せませんでしたし。例えば普通の人は「大喜利」ってやらないから、実際にやるとすごく難しいんです。僕も最初はできなくて大学4年間ずっとやっていたら、できるようになってきたんです。あとは「興味がある」というのがすごく大事で、興味がないとどんなに時間がかけてもできないですね。
未来:確かに、高橋さんが人生の軸である「笑い」を見つけたのも、そこに強い興味があったからですね。発想力のようなものは天性のものだと思っていたので、訓練で身につけられるというのは意外でした! そういえば「かけアイ サステナブル」も高橋さんが開発されたものですが、このゲームを何度かやっているうちに「大喜利的な発想が出やすくなった」というのは感じました。

SDGsのゴールにちなんだ目標カードと業種カードを組み合わせた「お題」にあう「持続可能なアイデア」をみんなで考えて楽しむカードゲーム。制限時間内に出てきたアイデアに対して、賞をあげる人を「賞カード」で選ぶことになっていて、賞カードの内容しだいでは優れたアイデアだから必ずしも賞がもらえるわけではない。そのため、自然に気軽にどんどんアイデアを出すようになっていく。
「SDGsってなに?」が解消! 子どもと遊んで「できること」を考えるカードゲーム
儲からないアプリに8割のエネルギーを注ぐ理由
未来:最後に、今回の記事を読んで高橋さんが作っているものを遊びたくなった人へのおすすめは?
スマホで遊べる「妄想商品マーケット MouMa(モウマ)」です。「みんなが実現可能性なんて無視して『こんなことが叶ったらいいな~』という妄想を吐き出して、そこから新しい誰かの幸せを作るヒントがたくさん得られて、一周回ってそれらを具現化する方法が開発されるのではないか」ということをずっと考えていてできたWebサービスなんです。

未来:僕(KAZ)も遊んでいますが、妄想で考えた商品のアイデアが売れた瞬間がすごくうれしいんですよね。所持金も最初から1,000万円あるのでバンバン使ってよくて、アイデアを買った人だけその人のプロフィールが見られるという仕組みもおもしろいです。
今僕はこのWebサービスに気持ちとして8割くらいのエネルギーを割いてます。無料なので、ぜひすべての方に一度遊んでみてもらいたいです。もちろん親子でも。このアプリを楽しめる人は僕からすると「友だちになってほしい存在」なので、そういう人を発見して仲良くなるというだけで十分に価値があるんです。「MouMa」のユーザー同士でZoomでお話する機会も用意しています。もちろんこれはビジネスなので収益化をしていくんですが、それよりも「よくそんなおもしろいものを作ったなあ」と言われるのがうれしいんです。僕は笑いが欲しいから「ウケる」というのが一番の利益なんですね。
高橋さんは子どもの頃は自己肯定感が低かったそうですが、大学時代に好きな「お笑い」をやるために落研に入ったことが人生の大きな転機になりました。大学で2年間スベっても好きなことをやり続けて結果につなげたことが、その後の人生でも「2年は大丈夫」と思える「やりぬく力」になったという話が興味深かったです。高橋さんが作ったおもちゃやゲームには、いろいろな種類の笑いが散りばめられています。「おもちゃをつくる人」は「遊んだ人の笑顔をつくる人」でした(KAZ)
【高橋晋平さんをもっと知りたい方はこちら】
「妄想商品マーケット MouMa(モウマ)」
高橋晋平さん公式Twitter
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株式会社ウサギ公式サイト
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