子どもと大人が一緒に遊べるおもちゃやゲームはたくさんありますが、大人と子どもが一緒に遊んでお互いに楽しめるものというと、なかなか選ぶのが難しいところ。「未来へいこーよ」の編集者KAZが、おもちゃを販売する「株式会社ハナヤマ」と、おもちゃ開発者の高橋晋平さんという「おもちゃのプロ」に、それぞれ持ち寄ってきたおもちゃ&ゲームで一緒に遊びながら、最適な商品を探す企画です。今回のテーマは「子どもと大人が対等に遊べるおもちゃ&ゲーム」。
はずる🔗【硬式で公式】from ㍿ハナヤマ 公式Twitter
高橋晋平 Twitter
自分の数字を言わずに相手に伝える協力型ゲーム「ito」
KAZ(以下、K):はずるさん、高橋晋平さん、本日はよろしくお願いします。僕が持ってきた「子どもと大人が対等に遊べるゲーム」は「ito」というゲームです!
子どもと大人が対等に遊べるゲーム その1「ito(発売元:株式会社アークライト)」
対象年齢:8歳以上 遊べる人数:2~10人 プレイ時間:30分~
〇「子どもと大人が対等に遊べる」ポイント
・かわいいイラストで子どもが興味を持ちやすい
・みんなで協力してクリアを目指すので「子どもが負けて泣く」ということがない
・相手の気持ちを想像する機会が遊びながら作れる
・自分の感覚と他人の感覚や物の感じ方が違うということをゲームを通してわかる
・よく知らない相手でも、いろいろなことを話すきっかけになる
・よく知っている相手でも、意外な一面を知るきっかけになる
〇子どもと遊ぶときに気をつけるポイント
・子どもがわかりやすいテーマを選ぶ(もしくは子どもに選ばせる)
・正式ルールにあまりしばられずに、テーマのトークを楽しむ
はずる(以下、は)さん:これは…! やったことがないですね。
高橋晋平さん(以下、高):僕は2年ほど前に友だちとリモートで遊んだことがあります。
K:それでは、まずは簡単に説明しますね。みなさんに1枚ずつカードをお渡しします。カードには1~100までの数字が書かれています。次にテーマカードを使って「会話テーマ」を決めて、自分の数字を言わないで「お題のテーマで表現して、相談しながら小さい順に捨てていき、全員が捨てられればクリア」というゲームです。
高:数字は1が一番低くて100が一番高いんでしょうか?
K:そうです。基本ルールの「クモノイト」ではライフ制で3ステージクリアが目的なのですが、単純にクリアできるかどうかだけでも十分におもしろいので、まずはやってみましょう(各自にカードを配る)。テーマカードを3枚(※正式ルールは2枚)出します。この中から全員が答えられそうなテーマを見つけましょう。
K:テーマはこの中から選びましょう。
高:ではKAZさんが「盛り上がりそうなやつか難しそうなやつ」を…。
K:ハードルを上げてきましたね…(笑)。どれもよさそうですけど「ほしい(手に入れたい)特殊能力・武器(必殺技・玩具)」は、個性が出ておもしろそう。これにします! それでは、それぞれカードを見てください。
高:うーん…とりあえず探りで言いますけど「ドミノを並べるときに絶対に失敗しない能力」
K:一生のうちに1回活躍できるかどうかの能力ですね…。
は:あったらうれしいなあとは思いますが、なくてもまあいいかなという能力ですよね。
高:答えは修正してもいいんですか?
K:自分の数字のカードを場に置くときまでは、変更しても大丈夫です。
高:そうなんですね。みんなの感想を聞いて数字のイメージを合わせていく感じがいいですね。これは成功させたいなあ。
は:私のはもしかしたら…「ドミノで失敗しても元に戻せる能力」かも。
高:え、それってドミノ限定なんです?
K:だとしたら弱いなあ(笑)。
は:ちょっと弱いですかね…?
高:「ドミノを並べるときに絶対に失敗しない」のと「ドミノで失敗しても元に戻せる能力」のどっちが上かが難しい。
は:失敗しないほうが強そう…ですよね?
K:この能力を持っていたら、ドミノが楽しくなくなりますよね(笑)。
高:「失敗しない」ほうが職人になれるっていう金銭面での価値がある。戻せる能力は1回崩した事実が残るので、ドミノとしては「さむい」じゃないですか。だから僕のほうがちょっと上な気はするんですけど、それは本当のところはどうかわからないです。KAZさんのはどうです?
K:僕はですね…「次に乗る電車の空いている車両がわかる能力」ですね。
高:しょぼめだなー、やっぱり(笑)。
は:ちょっと変えようかな…。
高:いいですね。僕もいったんドミノから離れて考えます。前のものよりも高く感じてしまうかもしれませんが「一生、誤植しない能力」です。取説作るとか大事なメールとかで、一生誤植しない能力。
K:いいですね。
高:KAZさんの「空いている車両がわかる能力」はドミノより高い気がするんですよ。
K:僕としてはドミノよりは欲しいですね。電車に乗るたびに役に立ちますし。こういう会話はしてもいいルールです。普段あまりしなそうな「雑談に発展する」のも「ito」のおもしろいところです。
高:全然違うジャンルのもので、はずるさんの特殊能力も聞きたいですね。
は:そうですね…「絶対遅刻しない能力」。
高:それ、結構高くないですか? さっきと同じ?
は:はい、僕の中では同じです。
高:「絶対遅刻しない能力」って、大事な会議などにも遅れないで済むとか。
は:ギリギリまで寝てても済むくらいの。
K:それはもう瞬間移動じゃないですか(笑)。いい能力ですね。
高:KAZさんの「電車の空いている車両がわかる」よりは強そう。
K:高橋さんの「一生、誤植しない」も強い。
高:KAZさん、もう1個だけ! 近いものを、この2人の意見を踏まえて。
K:うーん…では、「今日着ていくべき服がわかる能力」ですね。
高:低いな~(笑)。
K:一度整理しましょう。僕は「電車で空いている車両がわかる能力」か「今日着ていく服がわかる能力」
高:「ドミノを並べるときに絶対に失敗しない能力」か「一生、誤植しない能力」。
は:私は「ドミノで失敗しても元に戻せる能力」か「絶対遅刻しない能力」。
高:これでいくと「絶対遅刻しない能力」のはずるさんが一番高いでしょう。
は:お2人の差がわかりにくいですね…。
K:高橋さん、誤植ってどれくらい重要だと思っていますか?
高:誤植ってホントにストレスなんですよ。原稿を入稿するときって1日つぶれるじゃないですか。「もう絶対誤植がない」っていけるのはいいですね。
は:高橋さんの誤植に対する思いは、一般の人より高そうですね。
高:今日着ていく服がわかる…というのは、かなりしょぼいと思う!
さて、それぞれどの順番で出したらクリアとなるでしょうか? 正解は次のページへ!