お出かけは子どもの好奇心を刺激し、子どもが「好きなこと」や「オモシロイ!」と感じることを見つける絶好のチャンスです。子どもがワクワクして好奇心が高まるような「いこーよ好き育メソッド」式お出かけの楽しみ方をご紹介します!(※いこーよ好き育メソッドはいこーよ子どもの未来と生きる力研究所が提案する子どもの成長ステージに合わせた体験メソッドです)
今回は、電車や新幹線、貨物列車などの「鉄道」がテーマ。3歳・4歳・5歳の未就学児のお子さんに向けて、鉄道体験に「行く前後」や「行ったとき」にやってみてほしいことを年齢ステージ別に紹介します。鉄道体験をもっと楽しくするヒントを教えてくれたのは、Instagramで「子鉄と楽しむおでかけ」を発信し、講演「こどもといっしょに楽しむ鉄道」なども行う名古屋市在住のフリーアナウンサー・大下佳菜さんです。
「3~5歳」の鉄道おでかけに行く前や行ったあとに読むおすすめの本を紹介!
●鉄道の楽しさや魅力がわかり、自分で読めるようになってからも楽しめる本
はっけんずかん のりもの 改訂版 まどあきしかけ(Gakken)
仕掛けをめくると、乗り物の中や構造がひと目でわかる人気の図鑑で、新幹線や特急、働く車などが写真とイラストで紹介され、リアルさと遊び心を兼ね備えた内容になっています。

「めくれるページがあって、『これこうなってるんだ』と想像しやすいのが良いです。写真と絵が一緒になっていて、一緒に読みながら話ができました。これは本当によく使っていて、ボロボロになるほど愛読していました(大下さん)」。
乗りもの (講談社の動く図鑑MOVE) (講談社)
実物の写真と映像で、リアルなのりものの世界が楽しめる人気図鑑。特急や新幹線、働く車などが迫力のビジュアルと詳しい解説で紹介され、図鑑としての情報量も豊富。「鉄道の仕組みに興味が出てきたらぴったりです(大下さん)」。

付属のDVDでは走行シーンや内部の様子も映像で見られるので、乗り物好きの好奇心をより深く満たしてくれます。小学生になってからも長く楽しめる一冊です。
「3~5歳」におすすめの鉄道おでかけの楽しみ方
●先頭車両でのかぶりつき体験を大切に
3〜5歳になると、より具体的な観察や体験に興味を示すようになります。電車に乗るときは、特別な景色が見える場所を選んであげましょう。
「やっぱり先頭車両はおすすめです。かぶりついて、運転手さんの後ろの位置に立ちたがります。鉄道用語でもかぶりつきというそうなんですが、もうずっと先頭車両から前を見て、運転手さんと同じポーズを取っていることもあります(大下さん)」。

子どもは運転席から見える景色や、運転士さんの動きに強い興味を持ちます。その関心が深まると、「この動きは何をしているの?」といった疑問も出てくるようになります。
「運転士さんの合図の意味が気になったときは、一緒に調べたり、聞けそうなときは本人に質問してみたりしています(大下さん)」。
こうした「なんでだろう?」という気づきを一緒に掘り下げていくことで、子どもの興味がどんどん広がり、自分で考える力も育っていきます。
●コレクション体験を促す
3〜5歳になると、物を集めたり整理したりする楽しさを理解できるようになります。駅スタンプや切符のコレクションは、集めたことの達成感や体験したことを深く記憶することにつながります。
「我が家では出かけるときにスタンプ帳を持って行っています。スタンプを押すだけでなく、フリー切符や入場券を貼ったりしています(大下さん)」。

コレクションはただ集めて楽しむだけでなく、後で見返すことで旅の記憶を呼び起こす役割も果たします。子どもの成長記録にもなりますね。
●子ども自身による記録づくり
年齢が上がるにつれて、子ども自身が「撮る」「録る」といった記録の楽しさに目覚めていきます。こうした体験は、主体性や観察力を育てるきっかけにもなります。
「最近は自分でカメラを持って写真を撮ったり、ボイスレコーダーでアナウンスを録音したりしています。録音した音声を何度も聞いて、真似して遊ぶのが楽しいようです(大下さん)」。

自分で記録し、あとから振り返ることで、体験がより深く記憶に残り、学びにもつながっていきます。成長に合わせて、こうした工夫を楽しめる機会を少しずつ増やしていきましょう。
親子で楽しむ鉄道体験のアイデア
●電車の形や特徴の違いを一緒に発見する
この年齢の子どもは、車両のちょっとした違いにもよく気づくようになります。「車両の番号や形の違いを見つけるのが好きみたいで、特に『トップナンバー』と呼ばれる1番の車両を見つけると大喜びします。トップナンバーは、その形式の最初に作られた車両なんだとわかっていて、本当にうれしそうなんです(大下さん)」。

子どもは大人が気づかない視点で観察していることも多いもの。そんな発見を一緒に楽しむことで、子どもの観察力や好奇心が自然と育っていきます。
●路線や地域の特色を学ぶ
鉄道旅行は、その土地ならではの列車や文化に触れられる、貴重な学びのチャンスでもあります。地域ごとの特色を感じながら、地理や社会への興味を広げていきましょう。
「滞在時間が限られているからこそ、その地域ならではの列車に乗るようにしています。近鉄の観光列車『しまかぜ』に乗ったときは、息子がうれしすぎて寝ずに、ずっと車両の中を歩き回っていました(大下さん)」。

しまかぜのプラレールを持って、おもちゃと実物を比べられたのも大きな刺激になったそう
車両ごとに違う座席デザインなど、細かな違いに気づくのも、子どもにとっては楽しい発見のひとつです。
●電車のアナウンスを聴き比べる
言葉がどんどん発達するこの時期は、アナウンスの言い回しや声の違いにも敏感になります。そんな興味が芽生えたら、言葉に対する感覚や「聞く力」を育てるチャンスです。

大下さんの息子さんがアナウンスに興味を持ち始めた3歳くらいのころ
「名古屋のアナウンスの『名古屋』の言い方がおもしろいねって話しています。地域によって発音や話し方が違うことに気づいて、『ここは自動音声だね』『ここは運転士さんの声だ』といった発見を楽しんでいます(大下さん)」。
ちょっとした違いに耳を傾けることで、言葉への関心がぐんと広がっていきます。
3〜5歳の子どもとの鉄道お出かけで工夫したいこと
●体力や集中力を考慮した計画を
子どもの興味が深まるこの時期でも、体力や集中力には限界があります。無理のない計画と休憩の取り方を工夫しましょう。
「我が家ではよくあるのですが、3時間も電車を見ていると、さすがに鉄道好きでもしんどくなるときがあります。なので、電車に乗りに行くと決めた日は、おにぎりを持参して、いつでも休憩できるように準備しておきます(大下さん)」。
●事前・事後の体験で興味を深める
電車に乗ったり見たりする前に下調べをしておくことと、乗ったあとにさまざまな記録で振り返ることを通じて、電車の体験がより強く子どもの記憶に残り、さらなる興味への広がりへとつながっていきます。

「『明日はこの電車に乗るよ』と事前に動画や写真で予告したり、乗ったあとは『これに乗ったね』と写真や動画で振り返ることで、体験がより印象に残ります。とくに、ホームに入ってくるところから停止位置まで止まるところまで撮った動画は、何度も見返して楽しんでいます(大下さん)」。
●鉄道を通じた知的好奇心を育てる
「鉄道が好きなことをきっかけに、地名を覚えたり、漢字に興味を持ったりします。路線図を見ながら駅名を読むことで、文字への関心も高まりますし、地域の特産品などを知るきっかけにもなります(大下さん)」。
鉄道は単なる乗り物の楽しさを超えて、多様な学びにつながる題材です。鉄道という具体的な興味を入口に、地理、言葉、社会への理解へと学びを広げていくことができます。
この時期の子どもの吸収力を生かし、幅広い知識に触れたり、興味の広がりのきっかけとなる機会にできたらいいですね。
【好き育メソッドからのワンポイントまとめ】
3〜5歳は、自分の「好き」を深める力が育つ時期。スタンプを集めたり、カメラで撮ったり、アナウンスを録音して真似したりと、主体的に関わる体験が「自分でできた!」という達成感につながります。公共の場でのマナーを学ぶ中で、他者を思いやる気持ちも自然と育まれます。親は子どもの気づきや「なんで?」という疑問に寄り添いながら、学びを楽しむ姿勢を支えていくことが大切です。
年齢ステージ別「鉄道でワクワクする体験を!」の目次
・全年齢編
・0歳~2歳編
お話を伺ったのは…大下佳菜(おおした かな)さん
〈監修者プロフィール〉
フリーアナウンサー・MC。NHK長野・静岡で9年間キャスターを務め、ニュースや情報番組、リポーター、ラジオなど幅広く活躍。「恋をするように取材を」が信条。現在は名古屋を拠点に式典司会やイベントMCとして活動中。1歳と5歳のお子さんがいて、SNSでは「【名古屋発】子鉄と楽しむおでかけ 子連れ鉄道旅」として子連れで鉄道を楽しむ投稿をしており、とくにInstagramの総再生回数は2500万を超えるほどの人気がある。
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