子どもと一緒に取り組む季節の「手仕事」は、大人から子どもへ伝える「生きる力と知恵」であり、生きた時間そのものです。
このコーナーでは、とれたての旬のものや地元食材を大切にしている「のうカフェ」のオーナー、ユッキーさんこと小林由紀子さんが、子どもと一緒に季節の食卓を楽しめるよう「季節の手仕事」のレシピやコツを紹介!
5月からテーマにしているのは「お米」。日本人の主食であるお米はどんな思いを込められて作られているかを知り、お米を大切に食べてほしい、そんな思い込こめて、季節の田んぼの様子や生産者さん直伝の農家レシピと、のうカフェのお米レシピを交互にお届けします!
10月に挑戦! 「薫 古代米」を育てる野辺さん直伝農家飯! 「しいたけの雑炊」
「今回紹介するのは、9月に訪れた埼玉県深谷市で『薫 古代米』を育てる野辺薫さん直伝の『しいたけの雑炊』。古代米の旨味をだしとしいたけが引き立ててくれる一品です」(ユッキーさん)
古代米の旨味を味わう「しいたけの雑炊」の材料とレシピ

【古代米の旨味を味わう「しいたけの雑炊」の材料】
・お米 1合(180㏄)
・古代米 大さじ1.5杯
・ごはん 250グラム
・だし 400㏄
・しいたけ 2個
・ネギ 少々
・塩 小1/2杯~1/3杯
・しょう油 少々
上の写真が野辺さんの古代米。収量も栽培している農家さんもすくない「黒米」、アントシアニンがたっぷり含まれた「紫黒米(しこくまい)」、香りがいい「緑米」、噛み応えのある「赤米」の4種類をバランスよくブレンドしています。
「炊くときには米1合に対して、大さじ1.5杯を加え、一晩浸水して炊飯器で炊きます。古代米は精米していない、いわゆる玄米の状態です。浸水時間をきちんととることで、古代米特有のつやがある紫色に炊き上がります」(野辺さん)
「そんな古代米の旨味をあますところなく堪能するのには雑炊がぴったり! 農作業の合間にさっと作れるので、秋冬には数日に一度は食べています」(野辺さん)
【子ども(幼児)とやってみよう~古代米を観察しよう!】
縄文時代に中国から伝わった古代米。野辺さんの田んぼでは、約30年の研究に基づいて栽培を行い、埼玉県の「特別栽培農作物」認定を受けています。
色はもちろん細長かったり、丸みを帯びていたりさまざまな形のある古代米は、現在日本で食べられている米の原種です。どんな色や形の古代米があるのか、家族で観察してみるのもおすすめです。
古代米の旨味を味わう「しいたけの雑炊」1. だしに古代米のご飯を入れる
「出汁を沸かし、古代米のご飯を加えます」(野辺さん)
古代米の旨味を味わう「しいたけの雑炊」2. スライスしたしいたけと塩、しょう油少々を加える
「だしが煮立ったら、スライスしたしいたけと塩、しょう油を加え蓋をします。最期にネギを散らしたら完成です」(野辺さん)
「しいたけと古代米の旨味がベストマッチ! 雑穀米を雑炊にするという発想がなかったので、新鮮ですね」(ユッキーさん)
【子ども(小学生)とやってみよう~世界のお米を調べよう!】
日本人の主食である米。世界にはいろいろなお米料理がありますよ。スペインのパエリア、イタリアではサフランを使ったミラノ風リゾット、中近東ではマクルーバと呼ばれるアラビアの炊きこみご飯、インドネシアではナシゴレンなどさまざまな米料理があります。フランスでは、甘く煮たものも!
どんな色や形の米がどのように調理されているのか調べてみるのも楽しいですね。
完成! 古代米の旨味を味わう「したけの雑炊」!


「(この雑炊を知る前は)古代米を雑炊にするとどんな風になるんだろう? と思っていたけれど、しいたけとだしの旨味を4種類の古代米がしっかり吸収して、何とも言えない美味しさです」
「イベントなどの特別ご飯として、古代米を炊き込んだ玄米ご飯を作ります。お赤飯みたいな色味にまずびっくり、それから食感、最後に旨味、と意外性を楽しめる4種類の古代米のご飯は、のうカフェのお客さまにも大人気なんですよ」(ユッキーさん)

「美味しいと言っていただけるのがなによりもうれしいです。先日も『薫 古代米』のツヤはピカ一だね! とお褒めの言葉をいただきました。これからも品質には徹底的にこだわり、特別栽培米として極限まで農薬を減らして健康によいものを追求していきたいですね」(野辺さん)
「ご飯としても美味しいのですが、卵ご飯やスープカレーなどとも相性がとても良いので、いろいろな食べ方で日常的に楽しんで欲しいですね」(野辺さん)
「薫 古代米」は埼玉県内の道の駅やのうカフェのサイトでも販売されています。ぜひチェックしてくださいね。
【埼玉県熊谷市】母めし食堂「のうカフェ」
・埼玉県熊谷市下奈良391
・月曜・日曜・祝日定休
・048-577-4342
・営業時間 11:00~15:00(LO14:00) 15:00~17:00(予約のみ)
のうカフェ
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