文房具のさまざまな魅力を知っている「文房具プレゼンター」のふじいなおみさんに、子どもと一緒に楽しく使えて、子どもの成長に役立つ文房具を紹介していただく企画です。今回は特別編!
夏休みにおうちで親子一緒に楽しめる、食育や自由研究にもつながる調理器具をご紹介します。
手軽さが魅力! 3つの調理器具アイテム
ふじいなおみさん(以下、ふじい):長~い夏休み、きっとお母さん、お父さんたちはご飯作りも困りますよね。今回は、夏休みに持ってこいの親子で楽しく使える調理器具を3つご紹介します。子どもたちが喜ぶものを一緒に作れば、子どもたちの好奇心や探求心も刺激され、きっと楽しい時間を過ごせると思います。
未来:夏休みって長いですもんね。たしかに、ごはん作りは悩みの種です…。
ふじい:様々なメーカーからいろんな調理器具が発売されていますが、大きいものだと準備や片付けをする保護者の方はけっこう大変じゃないですか? 今回ご紹介する3つのアイテムは、どれもとてもコンパクトなので、気軽に取り出せて準備も簡単。収納場所にも困らないのがポイントですよ。
ホットサンドメーカーでたい焼き屋さん!?
ふじい:まずは、好きな食材をはさむだけでホットサンドやたい焼きが作れるホットサンドメーカー「Toffy ハーフホットサンドメーカー<プレート交換式>」を紹介します。

Toffy ハーフホットサンドメーカー<プレート交換式> (K-HS5)本体価格 9,000円 +消費税
ふじい:「Toffy ハーフホットサンドメーカー<プレート交換式>」は一枚の食パンを折りたたんで半分サイズのホットサンドが作れます。小さいお子さんや食の細い女性だと、食パン2枚のホットサンドってけっこうなボリュームじゃないですか? その点、半分サイズってちょうどいい量だと思うんです。説明書によると、8~12 枚切りぐらいの食パンがおすすめだそうです。
未来:見た目もすごくコンパクトですね! 重さはどうですか?
ふじい:そうですね、フライパンと同じくらいの重さです。わりと軽いですよ。調理するときはテーブルに置いたままできるので簡単です。ただし、使用中は熱くなるので、そこは注意が必要。蓋を閉めてはさむときに、熱を持つ箇所に触れないようにさえ気を付けてあげれば、子どもでも扱いやすいと思います。使い終わった後は立ててしまうこともできるので、収納場所にも困りません。
未来:器具が大きいと親も子どもも取り扱いが大変になるので、扱いやすいというのは魅力ですね。
ふじい:交換用のワッフルプレートもついていて、ワッフルはもちろん、お好み焼きなども作れます。(お好み焼きは)お肉などの具材を小さく切って、生地の中に全部混ぜてしまうといいです。どこでも火が通りやすいので、カリカリのお好み焼きに仕上がりますよ。お子さんも、生地を混ぜるなどお手伝いしながら一緒に作りやすいと思います。
未来:ワッフルみたいなお好み焼き。面白い形で子どもも喜びますね! こっそり苦手な野菜なんかも入れても大丈夫そう。

Toffy ハーフホットサンドメーカー<プレート交換式> 公式ページより引用
ふじい:また、別売りになりますが、マルチプレートとたい焼きプレートもあります。マルチプレートはパニーニが作れたり、たい焼きプレートは普通よりも一回り小さいミニたい焼きが作れます。プレートは付け替えも簡単で、取り外しできるので丸洗いも可能です。
未来:1つの器具でもプレートのバリエーションが豊富なので、様々なレシピに挑戦できるんですね。
ふじい:小学2年生の娘はたい焼きを作るのがとても面白かったようです。薄力粉などを混ぜて本格的に生地を作ってみてもいいのですが、うちではホットケーキミックスを使って生地を作りました。中には、あんこやチョコレート、バナナなど娘が好きなものを入れました。ツナマヨはたい焼きの上に具を乗せて、ちょっと変わり種にしてみたり。アイデアを出し合って、いろんな味を楽しみましたよ。
未来:娘さんも実際に焼いてみたんですか?
ふじい:最初は私が焼いていたんですが、やっているうちに娘も「やりたい!」と言い出して挑戦してもらいました。「型の中にはこれぐらい生地を入れるといいよ」と最初に少し説明してあげると、入れる量などに気を付けながら丁寧に焼こうとがんばっていました。3、4回ぐらいすると私よりも上手に生地を入れるようになりましたよ。
未来:楽しそうですね! ミニたい焼き、焼いてみたくなります。子どものやってみたいという気持ちを後押しできそうです。
ふじい:別の日、娘が「たい焼き屋さんやりたい!」と言い出したんです。紙に看板を書いて、ダンボールでお店を作りはじめました。サイドテーブルを出して食卓と少し離れた場所でたい焼きを焼いていたので「ここ(サイドテーブル)がお店で、あっちのテーブルはお客さんが食べる場所!」と彼女なりの「たい焼き屋さん」を想像しながら、設定(ルール)を決めて、なりきっていました。「いらっしゃい~! 姉ちゃん、買っていかない!?」と屋台のおじさん風に呼び込みもがんばっていました(笑)。
未来:(笑)。単にクッキングするだけでなく、遊びが広がっていったんですね。
ふじい:いつもお店で買うたい焼きを一緒に作ってみるという少しの特別感で、子どもの「やってみたい!」という好奇心や、「こうしてみたらどうなる?」という想像力がふくらみ、自然と「ごっこ遊び」に発展していきました。「ごっこ遊び」は社会の縮図だと思うんです。「お店屋さんってこんな感じかな」という子どもが思い描くイメージを、一緒に共有することができてとてもよかったですね。
楽しくてついついたくさん焼いてしまい、家族3人で12個ぐらい食べたのかな? お腹いっぱいになりました(笑)。
鍋やお皿にセットするだけ!簡単流しそうめん
ふじい:夏って家でそうめんを食べること、増えませんか?
未来:増えますね~。
ふじい:子どもは「またそうめんー!?」ってなりません?
未来:はい…。親は楽なんですけどね…。
ふじい:子どももそうめんは好きなんだけど、続くと飽きてしまいますよね。そこでこれ。なんだか分かりますか?

大きさは70×70×89mm 手のひらサイズぐらい
未来:何かをかき混ぜるものですか?
ふじい:実はこれ、家にある大きめの器や鍋などの真ん中にセットしてスイッチを押せば、グルグルと水流ができる「流しそうめん」ができる商品なんです。大きさは手のひらくらいでとてもコンパクト。用意する器のサイズは、直径約16~23cmまで、高さ約7cm以上、底面の直径約7cm以上であればOKです。

「PRISMATE(プリズメイト) ミニ流しそうめん」 (PR-SK046)
未来:家にあるものを使って、簡単に流しそうめんができるのはとてもいいですね! 流しそうめんのアイテムはよく見かけますが、けっこう大きめで収納場所にも困りそうで躊躇していました…。
ふじい:「器にセットするだけで水流ができる」ということに娘も興味津々。そうめんだけでなくトマトなども流して、「うまく箸で掴めるか」みたいなゲームも始めて楽しんでいました。他にもさくらんぼやウインナーなど入れてみても面白いと思います。
未来:レタスなどの葉っぱ類を入れてみたらどうだろう…?回るのかな?気になります。
ふじい:何を流すか考えてみるとワクワクしますよね。こちらの商品は、流す器を気軽に変えられるのがいいところ。大きさや形が違う鍋や器にセットしてみて水流の変化を観察したり、流すものをいろいろ試したりすると、ちょっとした自由研究にもなりそうです。

自動で色が変わるLEDライト付き。パーティーやアウトドアの場面でも盛り上がりそう
子どもが焼きやすい!おひとり様用のたこ焼き器具
ふじい:最後にご紹介するのは「ちょい焼きグリル」シリーズのたこ焼きプレート。一度に焼ける数は8個で、とてもコンパクトです。

plus more(プラスモア) ちょい焼きグリル(MO-SK001)
未来:大きいサイズのたこ焼き器はうちも持っているんですが、子どもが焼くには少し大変。親としてもやけどしないかハラハラしてしまいます。
ふじい:そうですよね。子どもにとってはこのサイズ感がとても扱いやすいようで、娘はわりとすぐに使い方をマスターしていました。
未来:いいですね。子どもたちの「やってみたい!」という気持ちはできるだけ尊重してあげたいので、子どもが扱いやすいというのは親としても魅力的な商品です。
ふじい:まずは、生地づくりから。娘は卵を割るのが好きなので、とても楽しんでいました。粉、水、卵、キャベツなどを混ぜ合わせるときは、「たこ焼きはこういう材料からできているんだよ」と話をすると、興味津々で取り組んでくれました。
娘はタコが食べられないので、代わりにウインナーを入れました。他にもコーンやチーズなど入れても美味しいと思います。中身を変えて、ロシアンルーレットのように「これは合う、これはイマイチ」など探求してみるのもありだと思います。
未来:味を予想しながらいろいろ試してみるのは、子どもも大人も楽しいですね。
ふじい:あと、やっぱりお子さんにとって「素早くひっくり返す」というのは難しいですよね。スムーズにひっくり返せずに時間がかかって焦げてしまった経験もあると思います。このプレートは、温度調整はできないのですが、「ちょっと焦げそうだな」と思ったときは真ん中にあるスイッチをオフするとじっくり回すことに集中できます。
未来:操作方法もシンプルで、焼く個数も少ないので子どもも挑戦しやすいんですね。
ふじい:大きい鉄板だと、焼いてひっくり返しているうちに下からの蒸気で手元が熱くなってきたりします。そういった点でも、比較的子どもにも安心して任せられると思います。意外と火力も強いので、焼けるのも早いですよ。
未来:プレートは取り外しできるんですか?
ふじい:プレートは固定式です。片づけるときは、洗剤をつけた布巾などで拭いた後、水拭きして、さらに乾いた布で拭きとってあげるといいと思います。
未来:コンパクトで、食器棚の空きスペースに入れやすいのも魅力です。気軽にできるので、食卓への登場回数も増えそうですね。
ふじい:うちではホットケーキミックスでもやってみました。アイデアを出し合って、ぜひいろんなレシピを試してみてほしいですね。
☆ちょっと変わったたこ焼きレシピ☆
ホットケーキミックスでつくる甘~いたこ焼き!?
生地は少しゆるめにするのがコツ!
<中に入れるもの>
・チョコレート
・バナナ
・チーズ
・ジャム
・マシュマロ
他にどんなものを入れると美味しいかな?いろいろ試してみよう!
親子でクッキングパーティーを楽しもう
ふじい:このようなアイテムがあるだけで、「これやってみる?」と様々なレシピに挑戦してみるきっかけが増えると思います。
調理器具を使用するとき、まず説明書やレシピなどを見て「説明通りに作れるか」というところでも学びにつながっていくと思うんです。娘は小学校2年生ですが、一生懸命に説明書の漢字を読もうとしていました。さらに「文章を読んで理解する」という読解力を養う練習にもなります。
何の具材を入れるか考えるのも、とっても楽しいですよ。いつもの食卓とは違う雰囲気で、親も子どもも気分が上がり、「もっとつくりたい!」「これはどうだろう?」など自分でやってみたいという気持ちや好奇心、想像力が自然に溢れ出てくると思います。
どのアイテムもコンパクトで気軽に出し入れできるので、長い夏休みにぜひ親子一緒にたくさんクッキングに挑戦してほしいですね。焦げてしまったり、うまくできなくても全然OK。失敗と成功を繰り返しながら、改めて「食」について考え、食べる楽しみや誰かに食べてもらう喜びを感じてほしいと思います。 (osa)
お話を伺ったのは…ふじいなおみさん 。文房具のさまざまな特長・長所をより多くの方々に広める(プレゼンをする)「文房具プレゼンター」として活躍。ラジオ番組「他故となおみのブンボーグ大作戦!」をはじめ、ステイショナー「文具のとびら」、 小学館「HugKum」などのweb連載、動画「イロブンの引き出し開けていこう」など、さまざまなメディアで発信を行っている。万年筆のインクにも造詣が深い。
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