料理を構成している材料を分解して見せるなど、さまざまな工夫で食べ物の「本当の姿」や「何でできているのか」がわかり、身近な食べ物を通して子どもの好奇心をかきたてる図鑑『はじめてのずかん たべもの(監修:瀬尾知子 発行:高橋書店)』を紹介します。(高橋書店から献本いただきました)
知らないことを知って「好きなこと」を「もっと好き」にする図鑑
高橋書店の「はじめてのずかん」は、大きな写真をふんだんに使って特徴がひと目でわかるように工夫された図鑑シリーズ。これまでにも「きょうりゅう」や「はたらくくるま」「どうぶつ」などが発売されています。「たべもの」では、ハンバーガーをはじめ、サンドイッチ、オムライス、茶碗蒸しといった食べ物が何からどうやってできているのかがわかるようになっています。
普段は「ひとつの料理」だと思って食べているものが、じつはいろんな食材を加工して組み合わせたものだとわかることで、子どもの好奇心や想像力をかきたてる内容になっています。
テーマごとの食べ物の紹介や食育に関する内容も
「ひなまつり」や「としこしそば」「おしょうがつ」といった季節の行事で登場する食べ物は「願い」や「意味」が込められていることが多く、図鑑ではそのような食べ物の背景まで含めて紹介しています。また、季節ごとの「旬」の食べ物も掲載されていて、食べ物から季節を感じることができるようになっています
さらに食べ物に書いてある国旗と世界地図が連動して見られる「せかいのたべもの」や、図鑑で紹介された食べ物を赤・青・黄の三色に分けて栄養について解説してくれるページもあり、食べ物から知識の幅を広げたり、食育にもつながる構成になっています。
「未来へいこーよ」スタッフの注目ポイント
全編ひらがなで書かれているので、文字を覚えはじめた幼児期からでも読めて、小学校低学年まで楽しめる図鑑です。食べ物の特徴をわかりやすく伝えることがテーマになっているだけあって、大人が読んでも「へぇ~」と感心することがたくさん書かれています。
例えばハンバーガーの紹介では、パンは小麦、チーズやパティは牛など、原材料まで見てわかるようになっています。ビーフステーキはサーロインやヒレ、ランプなどの場所をイラストつきで紹介。原材料だけでなく味や作り方、トリビアなどが補足されていて、興味が広がっていくような仕組みになっています。
また、上にある「たべものの 3つの えいよう」のページは観音開きになっていて、口から入った食べ物が胃と腸を通って体外に出ていくまでを解説しています。味や好みだけでなく、食べたものがどう消化されて、どういう形で栄養になっていくかを知ることで、食育にもつながりそうです。
個人的には目次が食べ物の写真と名前でできているのがおもしろかったです。目次の目的は「検索性」なので、自分がイメージしたものが見つかるのが最善です。小さい子どもが読むことを考えると、普通の本のように文字が並ぶ目次よりも、写真でパッと選べたほうが検索性も高く、ここはとてもよい工夫だと思いました。
食べ物に国旗が入っていて、どこの国の食べ物かわかるのもいいですね。同じジャンルでも国によって調理法や味付けの違いがわかります。図鑑内には世界地図も描かれているので、それぞれの国について興味が持てるようになっています。
言葉を覚え始めるころは、食べ物にも興味が出てくる時期。知らない言葉や食べ物の名前に触れることで、それをきっかけに料理法や原材料の作り方、地域の違いなど、いろいろなものに興味を発展させられる図鑑です。(KAZ)
ためし読みもできる! 高橋書店の「はじめてのずかん たべもの」紹介ページへ
『はじめてのずかん たべもの』
本体1,320円(税込)、監修:瀬尾知子 発行:高橋書店
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