NuRIEbook

学研の図鑑とのコラボで好奇心が育つ!みんなで遊んで学べる塗り絵【子育て文房具】

ペンをはじめ、ハサミや定規、絵具、カッターなどの文房具は生活していくためになくてはならないものです。とくに「書く」「描く」「切る」などの基礎を学ぶ未就学児や小学校低学年のタイミングで、文房具を楽しく使えるようになれば一生の宝物になることでしょう。そこで、文房具のさまざまな魅力を知っている「文房具プレゼンター」のふじいなおみさんに、子どもと一緒に楽しく使えて、子どもの成長に役立つ文房具を紹介していただきました。今回はマルアイの「NuRIEbook(ヌーリエブック) DOUBUTSU ZUKAN ぜつめつききどうぶつ」です。(株式会社マルアイから商品提供いただきました)

大きくて長い「コミュニケーションする塗り絵」

ふじい:今回紹介するのは、前回の「透明クレヨン」と「はみだしてもいい塗り絵」と同じ「塗り絵」のカテゴリーではあるのですが、梅雨の時期に遊ぶのにぴったりのまったく違う魅力を持った商品です。じつはこの「NuRIE(ヌーリエ)」シリーズを販売しているマルアイさんは、もともと封筒や祝儀袋を作っているメーカーさんなんです。

――へぇ~、本を編集したり販売している会社というわけではないんですね。ちょっと意外です。

ふじい:そうなんです。でも、紙を取り扱っているメーカーさんだから、紙のことをよく知っているのが強みです。塗り絵は普通「1人でやるもの」というイメージがあるんですけど、これを家族みんなでできるようにしたのが「NuRIE」シリーズ。テーマは「コミュニケーションする塗り絵」で、最初に発売されたものはA0サイズ。新生児用のお布団くらいのサイズで、A4用紙でいうと16枚のサイズになります。

NURIE

――なるほど、小学校の頃に模造紙を広げて絵や文章を書いた記憶がありますが、それがおうちでできるイメージですね。みんなで一斉に同じことをやるのはとても楽しそうです。

ふじい:もともと子ども向けとして限定している商品ではなくて、高校の同級生が放課後一緒に塗ったり、老人ホームなどでレクリエーションに使われたりもしています。デイサービスで何カ月もかけてひとつの作品を作り上げたこともあるそうです。

――塗り絵は手先が動かせれば、ほぼ誰でもできる遊びですからリハビリなどにもよさそうですね。お互いに塗った絵を褒めたりするのは共感力にもつながりますし、ひとつのものを作り上げていく達成感もあっていいですね。

ふじい:「NuRIE」シリーズには「NuRIEroll(ヌーリエロール)」という商品もあって、みんなで並んで塗れるのが魅力です。

NURIEロール

ふじい:「NuRIEroll」は友だち同士で塗ったり、親子、きょうだいで塗るのにおすすめ。そして今回紹介するのが「NuRIEbook」ですね。A0サイズやロール状だと、家に置いてあったり壁に貼るなどして塗る際には問題ないのですが、お出かけ先に持って行ったり、クルマや飛行機での移動中に塗るのには向いていません。でも「NuRIEbook」はまず見た目が普通のA4サイズの本で持ち運びに便利。かつジャバラ式で伸ばすと約1.8mの長さになる塗り絵です。

NURIEbook

――携帯性を高めつつ「NuRIE」が持つ「コミュニケーションする塗り絵」というコンセプトも達成できる文具なんですね。

「学研の図鑑LIVE」とコラボ!塗り絵をしながら調べることで好奇心を育む

ふじい:「NuRIEbook」は「学研の図鑑LIVE」とコラボしていまして、塗り絵の裏面にあたる部分が図鑑になっているんです。まずは恐竜をテーマにした「KYORYU ZUKAN」が登場し、2022年6月8日に「DOUBUTSU ZUKAN」が発売されました。今回紹介するのは「DOUBUTSU ZUKAN」です。

NURIEbook

――塗り絵をしながら動物の生態について詳しくなれるんですね

ふじい:そうです。図鑑側の動物も塗り絵にすることができるので、自由な発想で塗ってしまってOK。世界にひとつだけのオリジナル図鑑ができます。また、今回は「絶滅危機動物」がテーマで、国際自然保護連合(ICUN)が定めたレッドリストのランクが、それぞれの動物に書かれているのも特徴です。最後のページには絶滅危惧種についての解説もあります。内容的にはやや大人向けですが、子どもと一緒に考えてみるのもいいですね。

――ライオンやキリン、パンダなど動物園でおなじみの動物が、じつは「絶滅の危機に瀕している」ということは大人でも忘れがちですよね。動物園にいる、ある意味で身近な動物たちが「どうして今絶滅しかけているのか?」を考えるいい機会にもなりそうです。「NuRIEbook」の塗り絵としての魅力はどんなところにありますか?

ふじい:持ち運びが便利という点のほかに「比較的厚くていい紙を使っている」ので裏写りしにくいですね。「NuRIEmarker」という専用の筆ペンも発売されていますけれど、クレヨンや絵具、クーピーなど好きな画材を使って塗れるのが魅力です。我が家で遊んだときも、小学1年生の娘と一緒にたくさんの画材を使って塗りました。塗った絵を写真に撮って応募するコンテスト「NuRIE大賞」が3年ぶりに開催されることが発表されたので、できたら応募する楽しみもありますね。前回紹介した「透明クレヨン」とは逆に、ち密に塗っていくのが楽しい塗り絵です。

NuRIEbook

ふじい:図鑑というと写実的なイメージがありますけど、描かれているのは特徴はとらえながらも適度にデフォルメされたユーモラスな動物たちというも魅力のひとつです。そもそも「NuRIE」シリーズはデザイン事務所「スイミーデザインラボ」とのコラボで始まった商品で、イラストはアートディレクターの吉水卓さんが手がけています。

――そうなんですね! ふじいさんの言うように「適度なデフォルメ」がピッタリな表現で、色を塗る前のものを見てもワクワクするイラストです。

ARで動物たちと遊ぼう!

ふじい:「学研の図鑑LIVE」の特徴にAR機能がありまして、それも「NuRIEbook」に入っています。専用のスマホアプリを使ってスキャンすると、スマホのカメラ内にARの動物が出現して写真が撮れます。ARの動物はライオン・パンダ・ジンベエザメ・コモドオオトカゲの4種類です。一度アプリに入れてしまえば読み込み不要で呼び出せるので、例えば「海に行ってジンベイザメと遊んでいる様子を撮る」とか「コモドオオトカゲとランチを食べる」のような写真を撮って遊べます。

NuRIEbook

――実際に使ってみると、サイズを大きくしたり回り込んでいろんな角度から観察できるのもおもしろいですね。

ふじい:そうですね。塗り絵と図鑑(ARも含めて)のどちらの魅力も楽しめるお得な文房具です。

AR

ARを使って机の上にライオンが出現! ARの動物は拡大縮小や向きの変更、写真撮影などができます

自分が選んだ色が「世界に彩りを与えていく」楽しさがある

紹介していただいた「NuRIEbook DOUBUTSU ZUKAN ぜつめつききどうぶつ」を「NuRIEmarker」とセットで使ってみました。マーカーは筆ペンのようになっていて、さらさらとした書き味が気持ちいい。下絵の細いところもきれいに塗れます。ポップな発色が鮮やかで、すぐに乾くところもいいですね。塗ったところを触ってしまってもにじみにくいです。ただし、濃い色で塗ると下絵の線が見えなくなりやすいところは注意です。前回紹介した透明クレヨンやクーピー、クレヨンなどを使って塗ってみましたが、画材による色の違いもあって塗り分けがさらに楽しくなりました。

NuRIEbook

イラストがデフォルメタッチのかわいらしいものなので、本物に合わせて塗っても達成感があるのですが、あえて全然違う色で塗ってみるのもおすすめです。写真ではキリンは本物を意識して、ニホンザルやラクダ、イヌワシは思い立った色で塗ってみたところ、このポップな感じもイラストのテイストで意外に「アリ」と思わせてくれます。

適当に塗っているものの、頭の中にはどこか動物についての設定があったり、自分なりの色分けのルールがあることに気づいたりして「なんでこの色なのかな?」とか「ここはどんな意味があるのかな?」というのを想像するとおもしろい。そのときの直感と気分に合わせてなんとなく自由に塗っていくだけでアート作品が仕上がっていきます。自分で選んだ色で世界に彩りが生まれていく楽しさが「NuRIEbook」にはあると感じました。

動物は1体あたりおよそ10~20分で塗れます。あまり時間がないときでも「今日はここだけ!」と決めて塗っていくとコツコツと進められると思います。でも、じつは1体塗ったときの達成感が気持ちよくて、つい2体3体と塗ってしまうんですけど(笑)。

細かく塗り分けができるようになる小学校中学年以上におすすめ。老若男女問わずできるので、家族で担当を決めて塗っていったり、帰省先に持って行って祖父や祖母と一緒に塗るというのもいいですね。梅雨時のお家時間に、ぜひ「NuRIEbook」と「NuRIEmarker」はいかがでしょうか(KAZ)

NuRIEbook DOUBUTSU ZUKANぜつめつききどうぶつを公式オンラインストアで購入する
NuRIEmarker(ヌーリエマーカー)を公式オンラインストアで購入する

お話を伺ったのは…ふじいなおみさん 。文房具のさまざまな特長・長所をより多くの方々に広める(プレゼンをする)「文房具プレゼンター」として活躍。ラジオ番組「他故となおみのブンボーグ大作戦!」をはじめ、ステイショナー「文具のとびら」、 小学館「HugKum」、 日経BP「日経xwoman DUAL」などのweb連載、動画「イロブンの引き出し開けていこう」など、さまざまなメディアで発信を行っている。万年筆のインクにも造詣が深い。

 

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6歳の息子と2歳下の妻と暮らすパパで、息子が成長していくにつれて「育児が最高におもしろい!」と気づいて、某ゲーム雑誌編集部からアクトインディに入社。発達がゆっくりな息子と向き合いながら、毎日笑いの絶えない生活を送る。子育て以外ではゲームとお酒が好き。息子の影響で鉄道にも詳しくなった。

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