自分や誰かのためにと考えながら手を動かして料理を作り、楽しく食べる時間を過ごすことは、サイエンス、テクノロジー、エンジニアリング、アート、マスマティックスという今注目のSTEAM教育の5つの要素を総合的に伸ばせる取り組みです。
この連載では、料理を特にサイエンスの視点で楽しみながら、STEAM教育の5つの要素を体験できるアイデアを紹介します。自由研究の導入にぴったりなだけでなく、知っていると楽しく美味しく料理が作れるようになる知識や技も身につきます。
第1回目は、「たばこと塩の博物館」の学芸員・高梨 浩樹さんに教えていただきながら塩の不思議な世界を垣間見られるサイエンスクッキングを紹介します。実際にやってみて気づいた点、難しかった点も合わせてレポートします。
第1回目のテーマは、「塩で『瞬間シャーベットショー』」を楽しもう!
所要時間:約20分
第1回目に紹介するのは、氷水に塩を加えると0度以下に下がる現象を利用して子供の目の前で短時間でシャーベットを作ってしまう「瞬間シャーベットショー」です。
細長いプラスチック容器に入った「チューペット」や「ポッキン」などと呼ばれるアイスを、子どもの目の前でシャーベットにします。通常は冷凍庫で数時間かけて凍らせるものが、目の前であっという間に出来上がることに、子供も興味を示すこと間違いなしです。
※氷点下まで温度が下がった氷を扱います。実験は必ず大人の監督のもとで安全に行ってください。
「塩で『簡単シャーベットショー』」の材料と道具
【シャーベットを作る材料・道具】
・市販されている氷菓「チューペット」、「ポッキン」
【冷やすための材料・道具】
・氷
・塩
・瓶(ペットボトル)
【観察するためにあると便利な器具】
・マイナス30~50度ぐらいまで測れる温度計
(東急ハンズなどでは実験用のものが、少し大きめのスーパーの台所用品コーナーには料理用の温度計がよく販売されています)
「塩で『簡単シャーベットショー』」の楽しみ方とやり方
楽しく料理をする体験を楽しめるように、かしこまらずに「おやつだよ~」と呼び出して、「何々~?」とやって来た子供に「今からあっという間にシャーベットを完成させるよ!」と言って気楽に取り組みました。
失敗したり、子どもが途中で飽きてしまっても、心のどこかに何かがひっかかったり、家族で試行錯誤したりする時間を持てればOK! というのは家庭ならではです。