「自由研究」は、子どもの好奇心や学びを広げるチャンスである一方、「親のほうが疲れる」「テーマ選びに悩む」といった声も少なくありません。今回は、いこーよ総研が実施したアンケート結果をもとに、子どもの自由研究への取り組みの姿勢や保護者の関わり方、困りごとなどについてまとめました。
自由研究は「中学年以降」からが本格スタート
まず、自由研究の取り組み経験について尋ねたところ、小学校低学年から経験者が増え始め、「6~8歳」での経験率は27%、「9~12歳」では60%となりました。小学校中学年以降になると、学校からの課題として出される機会も増え、本格的に取り組む家庭が多くなることがわかります。
保護者の関わり方は「子ども主体+適度なサポート」
自由研究に取り組む際の保護者の関わり方を尋ねたところ、最も多かったのは「子どもが主体で、親はサポート程度に関わる」というスタイル。次いで「親子で一緒に進める」という声が続きました。子どもが主体性を大切にしつつ、保護者が見守りながら適度にサポートするというケースが多いようですね。
子どもの姿勢は「前向き」が約8割
自由研究に対して「積極的に楽しんでいる」「どちらかといえば前向き」と答えた家庭は合わせて8割にのぼりました。一方で、「面倒そう」「まったく意欲がない」といった声も一定数あり、すべての子どもがポジティブとは限らない現状も。
保護者の8割が「意義あり」と回答。成長の実感も多数
子どもの自由研究について、保護者の8割が「意義がある」と感じていることもわかりました。
理由としては、
「子どもの好奇心や興味を伸ばせる(79%)」
「調べる力やまとめる力がつく(71%)」
「自分の考えを発表したり表現したりする経験になる(60%)」
といった、探究型学習としての学びや子どもの成長に期待する声でした。
やり抜く力・表現力・探究心…「成長した」と感じた声
自由回答からは、自由研究を通じた子どもの成長エピソードも多数寄せられました。
- 「自分でテーマを決めて、最初から最後まで一通りやり遂げたことで『やればできる!』という自信がついたようです」
- 「文章能力があがったなと思った。言葉にして伝えることを自分の力でやるので大変だが成長したと感じた」
- 「何で?を自分で考える力がついた」
- 「学校で発表をした際に、お友達との交流を通してお互いの自由研究の良いところを認め合うことができて、成長したと思いました」
- 「街のお店で店員さんへのインタビューをすることにしましたが、恥ずかしがらず進んでインタビューできたことに驚きました。成長を感じ嬉しかったです」
- 「調べたことを友だちと話し合う中で、お互いの良さを認め合っていた」
文章力やまとめ方のスキル、プレゼンテーションの力だけでなく、自分で考えて動く姿勢や、他者への関心が育っていると感じた保護者も多くいました。
課題として「負担が大きい」「進め方が難しい」の声も
一方で、「意義を感じない」と答えた保護者も約2割。主な理由は、
- 子どもが“やらされている”だけになっている(55%)
- 親の負担が大きい(51%)
- テーマ選びやまとめ方に悩む(48%)
でした。とくに初めての取り組みでは、テーマ設定や進め方に戸惑う子どもも多いかもしれません。子どもが積極的に取り組まず、親の手助けが必要となる場面が多いために、自由研究が“親の仕事”のようになってしまう様子も見られます。
実際に寄せられた自由回答からは、具体的な悩みが見えてきました。
- 「文章のまとめ方が下手なので、自分の言いたい事をうまく表現できない。親がアドバイスするのはいいのだが、子どもの感性が薄れてしまうので悩んでいる」
- 「実験や観察は好きなのですが、まとめるのが下手なのでアドバイスをたくさん求められるのが大変」
- 「はじめは前向きに取り組むが、だんだん飽きてしまい最後までやりきらせることが大変でした」
- 「取り組み始めるのに時間がかかる。やる気を出すのが難しい」
- 「毎年興味があることを見つけるまでが課題です。それさえ見つければ計画できるのですが…」
今後はサポート体制や発表の場の充実を求める声も
自由研究について今後への期待や要望を尋ねたところ、さまざまな意見が寄せられました。
- 「自由研究のテーマ決めは、学校で生徒と一緒に決めていいのでは?と思いました。夏休みに入る前には興味のあるテーマを決めて、夏休みに入ったらすぐ取り組めるのではと思いました」
- 「やる意味をしっかり教えてあげてほしい。意味がわかれば自ら進んで取り組むと思うので」
- 「紙にまとめるだけでなく、プレゼン形式や動画発表など、時代に合った形で評価してもらえると、子どもたちのやる気もさらに伸びる気がします」
- 「学校以外の習い事の教室で自由研究のサポートなどをして欲しい。違う着眼点、アドバイスが欲しい」
- 「提出して終わりという感じなので、コンクール等に関わらずどの分野の作品においても具体的に評価しやる気や達成感につなげて欲しいと思う」
- 「コンテスト形式にして研究好きな子だけやれば良いと思う」
自由研究は、学びのきっかけ!無理なく楽しく関わって
自由研究が子どもの探究心や表現力、粘り強さなど、学びの土台を育む機会になっている一方で、保護者にとっては悩みや負担も少なくないことが見えてきました。
「なぜだろう?」「やってみたい!」という気持ちを出発点に、子どもが自ら興味を持ち、楽しいと思って無理なく進められる環境やサポート体制、保護者が抱える負担を軽減する工夫が求められるのかもしれませんね。
■アンケートの調査概要
調査方法/インターネットアンケート
調査地域/全国
調査対象/「いこーよ」会員
調査期間/2025年7月3日~7月10日
サンプル数/344サンプル
調査分析/いこーよ総研
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