ダンボールカプセルでスプラウト栽培?
ふじいなおみさん(以下、ふじい):今回は文房具ではないのですが、私があるイベントで見つけてきた、食育やSDGsにもつながる商品「たねポン」を紹介します。「たねポン」は、ダンボールでできたカプセルの中でスプラウトを栽培することができるキットです。カプセルの中に、種子(注1)、土(注2)など必要なものがすべて入っているので、用意するものは水だけ。ダンボールカプセルを容器にして、お家の中で手軽にスプラウトを育てることができます。

カプセルを開くと、種と土、耐油紙が入っている。 スプラウトの種類はブロッコリー/ガーデンクレス/赤ラディッシュ/ヘルシーミックスの4種類のうちのいずれか。種は有機種子で、安心・安全にも気を配られている。
注1:有機種子とは以下の種子のことです。①農薬・化学肥料を使用しない②採取後の種に消毒しない③遺伝子組換を行わない。
注2:土は、ココナッツの皮を細かくして圧縮させたヤシガラ(ココヤシ)となります。天然素材でできた土になるので可燃ゴミとして廃棄が可能です(お住まいの自治体の区分けに従ってください。)水分量を減らして圧縮しているため、輸送負担を減らすことができ、C02削減に貢献している製品です。
未来:ダンボールカプセルを容器として育てるということがとても驚きでした。コンパクトなので、家の中でも置き場所に困らないですね。
ふじい:私は娘と一緒にキッチンで育てていました。娘が手を洗うときなどに、目線の高さに置いてあるので「芽が出てるね」「伸びてきたね」など、自然に観察ができていました。植物を育てる楽しさを日常の中で味わえるのがいいなと思います。植物や野菜を育てる体験って昔より少なくなっている気がしますしね。
カプセルに種を埋めよう
ふじい:ペパポンさんからご提供いただいたカプセルを開けると、中には赤ラディッシュの種と圧縮された土(ヤシガラ)と耐油紙が入っていました。
まず、耐油紙をカプセルの上に敷いてから、片方のカプセルに土を置きます。

ふじい:つぎに、水をあげます。水をかけると土が水を吸ってどんどん膨らんでくるんですが、それがすごく楽しいんです。娘は「どうなるんだろう?」と、ワクワクしながら水をかけていました。

未来:まるで実験しているようですね!

水をかけて膨らんだ土
ふじい:膨らんだ土は、半分に分け、もう片方のカプセルにも入れていきます。

未来:カプセルから水は漏れないんですか?
ふじい:耐油紙がガードして水が漏れないようになっています。でも、我が家は水をかけすぎてしまい、カプセルが少し濡れてしまいました。ですが、破れたりすることはなかったですね。水を入れすぎた失敗もそれはそれで学びになりました。
どうやったら上手く育つかを考える!
ふじい:次の日になると、さっそく芽が出始めました。娘は「芽が出てるね!」と喜び、育てる楽しさを感じていました。

ふじい:乾燥したら、霧吹きで水をかけます。芽が出て数日のうちにだんだん伸びてきたんですが、水をあげ忘れて水不足になってしまったり、反対に水をあけすぎてしまったり、上手く育てあげるのは中々難しいとも感じました。
未来:日光の加減もありますよね。日が当たりすぎる場所を避けたり、当たらなすぎるのも良くなさそうですし…。
ふじい:そうですね。そうやって、どうやったら上手く育つか自分で考えて、試行錯誤するのが、子どもたちにとってすごくいい体験になると思います。カプセルは2つあるので、年齢の高いお子さんなら一歩踏み込んで、北向きの窓、南向きの窓に別々に置いてみたり、水をあげる頻度を変えてみたりなど、実験のように試すのもおもしろいですね。自由研究にも利用できるので、たくさん観察しながら育てていってほしいと思います。

SDGsを考える
ふじい:「たねポン」の発売元である株式会社ペパポンは、SDGsへの貢献をとても考えられているメーカーさんです。
「たねポン」以外にもダンボールカプセル「ペパポン」を使用した商品を展開されています。カプセルはすべて、リサイクル率ほぼ100%のダンボールです。

ペパポン公式ページより引用
ふじい:カプセルだけでなく、さまざまな形のガチャガチャ本体も商品化されています。それもすべてダンボールで作られているんですよ。イベントや、ワークショップなどで使用されることも多いようです。

ペパポン公式ページより引用
未来:学校のバザーなどで使ってみても楽しそうですね。
ふじい:また、福祉事業所と連携して、カプセルの組み立てや封入作業は障がい者の方に依頼されているそうです。売上の一部が障がい者への工賃となり、施設への収入に繋がっています。今回はスプラウトの栽培キットでしたが、中身を作業所独自のものにして、イベントで収益を得ている例もあります。
日常生活に「なんで?」と発見が増える
未来:スプラウトは収穫されましたか?
ふじい:はい。2週間ほどして、娘と一緒にハサミで切って収穫し、野菜炒めに入れて食べました。自分で作ったものを自分で食べるという体験を、娘と一緒に自宅でできたのがとても嬉しかったですね。
でも、きれいにたくさん育ったわけではなかったので、やはり、野菜や植物を栽培することは大変なことだなとすごく感じました。スーパーやお店で販売されているものはすごく綺麗で、農家さんってすごいということを娘も感じてくれたと思います。上手に育てられなくても、そういったことを感じてくれるだけで、一つの学びになりますよね。
お話を伺って
実際に、子どもたちと一緒に育ててみました。
我が家の子どもたちは家庭菜園に興味があり、でもマンション暮らしなので、土いじりをするのが難しく諦めることも多々。でも、この「たねポン」は、家のテーブルの上で手軽に土を触り、種を植えることができるので、子どもたちはすごく嬉しそうでした。

育てるのはやはり簡単ではなく、水加減、日当たりなど、どのようにすれば上手く育つかを考え、置く場所を変えてみたり試行錯誤しながら育てました。子どもたちは、「なんでこの種からは芽がでないの?」「短いのもあれば長く伸びているのもあるけど、なんで?」など、たくさんの疑問が湧いてきていました。
一緒に観察することで、親子のコミュニケーションもぐんと増え、そして日常生活のささやかな喜びや嬉しさ、発見も増えたように思います。
そういった体験は、子どもたちの学びにもなるし、きっと子どもたちの感性も豊かにしてくれるのではないでしょうか。(osa)
「たねポン」
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お話を伺ったのは…ふじいなおみさん
〈監修者プロフィール〉
文房具のさまざまな特長・長所をより多くの方々に広める(プレゼンをする)「文房具プレゼンター」として活躍。ラジオ番組「他故となおみのブンボーグ大作戦!」をはじめ、ステイショナー「文具のとびら」、 小学館「HugKum」などのweb連載、動画「イロブンの引き出し開けていこう」など、さまざまなメディアで発信を行っている。万年筆のインクにも造詣が深い。
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