トラブルが起きやすい「小学生の友達関係」親はどうサポート?

小学生になると子ども同士で遊ぶことが増え、友達関係のトラブルも起きやすくなります。子ども同士のトラブルは、本人たちで解決し、成長してほしいものですが、子どもの様子がいつもと違う場合は放っておくこともできませんよね。では、そんなときに親はどうサポートすればいいのでしょうか。教育評論家の親野智可等先生に親のNG発言や注意点、サポート方法を聞きました。

トラブルによる変化に気づくポイントとは?

子ども同士で遊ぶようになると、物の奪い合いや仲間外れ、意地悪、無視、暴力などが起きやすくなり、トラブルが避けられない場合があります。自分の子どもが実際に巻き込まれた場合には、どのような変化があるものでしょうか。

SOSのサインは『なんとなく普段と違う』の中に潜んでいるものです。それを見逃さないことが大切です。具体的には、元気がない、無表情、口数が減った、体の不調を訴える、イライラしている、反抗的になった、登校が遅くなった、帰宅が早くなった、友達の話をしなくなったなどの変化が見られがちです。しかし、親に心配かけたくないという思いから、逆に元気に振る舞う子もいたりするので、なかなか判断が難しい面もあります

普段から子どもの様子を注意深く見ていることが大切なようです

子どもから悩みを伝えて来た時の対応は?

一方で、子どもが苦しい思いを伝えてきたときは、どうするべきでしょうか。

「子どもが『学校に行きたくない』『Aちゃんが遊んでくれない』『何をやってもダメだ』など、突然ネガティブな発言をしてきたときもやはり注意が必要です

「そのときに、親がしてはいけない対応として『大丈夫、頑張れるよ』『そんなことを言われるとお母さん悲しい』『お母さんを困らせないで』など、一方的な励ましや自分の感情を押しつけることです

子どもは、こういった言葉を聞くと叱られているように感じてしまい、つらくて苦しい気持ちをわかってくれないと思ってしまうとのこと

「すると、子どもは『言っても無駄』『もう何も言わない』と口を閉ざすようになり、ストレスを自分の中に溜め込むようになります。このような対応にならないために、まずは親が冷静になることが大切です」

一番のサポートは話をよく聞くこと

子どもがSOSを出している場合やいつもと様子が違うと思ったら、子どもの話をきちんと聞いてあげることが一番のサポートにつながるそうです

「聞くときに大切なのは、『そうなんだ。それは嫌だね』『つらいね』と共感しながら聞くことです。それによって、子どもは『自分のことをわかろうとしてくれている』『つらい気持ちをわかってくれる』と思えるようになります」

「また、話を聞いたあとは『本当につらいね。嫌になるよね』『言ってくれて、ありがとう』『ママはいつでもあなたの味方だからね』などの言葉で、子どもを安心させてあげてください

逆に「あなたが○○だからダメなんでしょ」と叱るのはNG。また、本人の話をあまり聞かないままアドバイスしてしまうことや無理矢理聞き出すのもよくないそうです

「子どもの話を共感的に聞かないまま、励ましたりアドバイスをしたりすると、『自分の話は聞いてもらえない』『どんなに苦しいかわかってもらえない』『そんな簡単なことじゃないんだよ』と感じてしまい、それ以上話さなくなります

ちゃんと親が自分の味方だと思えれば、子どもはいろいろ打ち明けてくれるはず。話すことで大きなストレス発散になりますし、親も状況をつかみやすくなります。

さらに、対話だけでなく、注意してみるべきポイントもあります。子どもの服、カバン、持ち物などの変化です。汚れや破損がある、持ち物がなくなる、ノートなどに落書きされる、などが見られるときはいじめの可能性があります。繰り返しそういったことがある場合は、速やかに学校の先生に相談して、注意深く見守ってもらうことも大事です。

自分の子どもが攻撃している場合はどうする?

友達同士のトラブルについては、子どもがいじめられている場合だけでなく、いじめの加害者になっている場合についても考える必要があります

子どもが何らかのストレスを抱えているとき、他の誰かをいじめてしまうということがよく起こります。そのストレスにもいろいろありますが、例えば、やりたくない習い事をやらされている、兄や姉、あるいは友達の誰かにいじめられている、親からいつも叱られているなどです」

「もし、親のしつけが厳しい場合は、その矛先がほかの子に向かっている可能性があるので、否定的な叱り方はやめて、子どもとの接し方を改めるようにしてみてください」

また、友達と関わりたい気持ちをうまく言葉で表現できないため、叩いてしまうこともあるそうです

「この場合は、実はそれほど心配しなくていいとも言えます。『その子に興味がある』『一緒に遊びたい』『おしゃべりしたい』など、とにかく関わりを持ちたいだけなのです。『仲良くしたいなら、友達を叩いてはいけないよ』と、根気よく言い聞かせてください。さらにいいのは、ロールプレイ(役割演技)で実際に口に出して『ぼくも入れて』『一緒に遊ぼう』などの言葉が言えるように練習することです

それ以外にも、本人が楽しいと感じる遊びをたくさんやらせてあげると、気持ちが満たされて攻撃性が消えるそうです。子どもがやりたいことをできる環境作り、スキンシップの心がけ、ときにはくすぐったりして笑わせるじゃれつき遊びなども大切なのだそう。

仲直りはロールプレイで練習も!

トラブルの解決には仲直りも当然大事ですが、子どもでもなかなか謝りにくい気がします。

「ちゃんと話を聞いたあとは、子どもも気持ちがスッキリしているので、仲直りしようという気持ちになりやすいです。そのときに、ロールプレイで仲直りの練習をすると、早くに解決ができると思います

親が友達役になって、子どもと一緒に「○○してごめんね」や「もうしないから、また遊んでね」などの言葉を実際に口に出して言う練習をしていきます

「さらに、子どもが自分は悪くないと思っていても、『ケンカは嫌だから仲直りしよう。一緒にごめんねって言おう』と相手を誘えるように、ロールプレイで練習するとさらにいいでしょう。どちらが悪いとかはさておき、一緒に『ごめんね』と言うことで、すぐに仲直りができるようになります

子どもの友達関係が不安なときは、親が子どもの接し方を省みなければいけないというサインでもあるかもしれません。問題が小さいうちに気づけるよう、いつも子どもの話に耳を傾け、様子を見ていけるようにしたいですね。

お話を聞いたのは…
親野智可等さん
公立小学校で23年間教師を務め、現在は教育評論家として、全国各地の小・中・高等学校、幼稚園・保育園のPTA、市町村で教育講演会を開催。
ブログ「親力講座」、ツイッター、メルマガなどで発信中。著書も多数。
親野智可等さん公式サイト「親力」

ライター紹介
宮平 なつき
フリーライター。美容、健康、ダイエット、恋愛、結婚、子育て、教育、インテリアなど、“女性のライフスタイル”にまつわる記事や著名人のインタビュー記事を主に執筆。趣味は、スポーツ観戦と旅行。最近の最も気になることは、甥と姪の成長。

※2017年12月にいこーよで公開された記事の再掲です。

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