今回は、小学3年生の息子さんを持つママからのご相談です。学校でのけんかで相手の子にケガを負わせてしまい、謝罪の方法に悩んでいます。子どもを連れて直接謝りに行くべきなのか、適切な対応について教育現場での豊富な経験を持つ専門家にお話を伺いました。
このお悩みにアドバイスをくれたのは…
松下 隼司(まつした じゅんじ)先生
〈監修者プロフィール〉
1978年愛媛県松山市生まれ、大阪府の公立小学校教諭として現在も勤務。アンガーマネジメントの資格を持ち、2018年には全日本ダンス教育指導者指導技術コンクールで文部科学大臣賞を受賞するなど、多彩な才能を発揮。音声配信プラットフォーム「Voicy」パーソナリティとしても活躍中。著書に『ぼく、わたしのトリセツ』や『せんせいって』など。
<相談内容>
小学3年生の息子が学校で他の生徒とけんかをしてしまい、相手の子の顔に打撲のケガをさせてしまいました。学校から特に指示はないのですが、子どもを連れて相手のご自宅まで謝りに行った方がよいでしょうか?
学校で起きたけんかは学校側がきちんと対応を
学校での子ども同士のけんかについては、まず一番の監督責任は担任の先生にあります。学校の中で起きたことですから、基本的には学校の先生が責任を持って対応すべきです。
ケガをした子どもやその保護者に対しては、まず学校側から謝罪があるはずです。そして、学校側は、手を出してしまった子の保護者にも「十分に見ておらず、止めることができませんでした。申し訳ありません」と、監督不十分だったことついて説明する必要があります。
手を出すことはもちろんよくないことですが、子どもにも嫌だった気持ちや、やるせない気持ち、手を出してしまった理由があるはずです。責めるのではなく、その背景も理解することが大切です。
学校はけんかの仲裁役
ケガをさせてしまった側の保護者から「相手のご家庭に謝りたい」という申し出があることは多いです。しかし、現在は個人情報保護の観点から、学校から勝手に電話番号や住所を伝えることはできません。
謝罪を希望する場合は、まず担任の先生に相談し、ケガをした子どもの保護者に連絡先を共有してよいか確認してもらうとよいと思います。昔は許可をいただくことが多かったですが、最近では「謝罪はけっこうです」と断られるケースも増えています。
それでも直接謝罪したい場合には、担任の先生に「学校内で謝罪の機会を設けていただけないか」と相談するとよいです。学校という中立的な場での謝罪の機会があれば、両者とも参加しやすく、解決もしやすくなります。
お話を伺って
子どものけんかで相手にケガをさせてしまったとき、親としての責任を感じ、どう謝罪すべきか悩む気持ちは痛いほどわかります。でもそういうときこそ、家庭だけで抱えこまず、先生や学校という心強い存在がいるということを覚えておきたいですね。そして、被害にあった子のケアはもちろん、手を出してしまった子についても「なぜ手を出したのか」という背景や気持ちを理解し、心のケアをしていくことが大事だと気づかされました。
1978年愛媛県松山市生まれ、大阪府の公立小学校教諭として現在も勤務。アンガーマネジメントの資格を持ち、2018年には全日本ダンス教育指導者指導技術コンクールで文部科学大臣賞を受賞するなど、多彩な才能を発揮。音声配信プラットフォーム「Voicy」パーソナリティとしても活躍中。著書に『ぼく、わたしのトリセツ』や『せんせいって』など。
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