子どもにスマホを持たせるとどんなメリットとデメリットがあるのでしょうか?
子どもがスマホを持つことに対して、トラブルを避けるにはどのようにしたらいいでしょうか?
これまで担任する子どもたちのさまざまなスマホトラブルに多く対応してきた、現役の小学校教師(22年目)で2児の父親である松下隼司(まつした じゅんじ)先生にお話を伺いました。
【1】スマホを子どもが持つとどんなメリット・デメリットがありますか?
スマホを持つメリットは?
私が小学校教師としてこれまでたくさんのお子さんと親御さんと関わる中で、お子さんにスマホを渡して、親として感じるメリットは、以下のとおりです。
・家族同士で、LINE等を使って連絡できる
・分からないことがあれば自分で検索して調べることができる
・友だちとLINE等を使って連絡をできる
スマホをデメリットは?
お子さんにスマホを渡して、親として感じるデメリットは、以下のとおりです。
・家にいてもスマホばかりさわって、家族の会話が減る。
・友達とのLINEグループで、暴言や仲間外しなどのトラブルが起こる。
・卑猥・暴力的な動画や画像を見る。
・夜遅くまでスマホを触って、しんどい状態で学校に行く。
・SNSで他人とつながり、犯罪に巻き込まれる。
・見ている情報がホントかどうか区別がつきくい
・偏った情報をどんどん見てしまう恐れがある
〈参考〉
ケータイ&スマホ、正しく利用できていますか?(小中学生版)(2016年版) 出典:文部科学省
インターネット利用における子供の性被害等の防止について 出典:警察庁

上に挙げさせていただいたメリットとデメリットは、スマホをもったすべてのお子さんで起こることではもちろんありません。しかし、後先を考えずに安易にスマホをお子さんに渡すことは、リスクが大きいという実感が正直あります。
〈参考〉
【保護者の皆様へ】 青少年保護のためLINEの利用推奨年齢を12歳以上に引き上げます 出典:LINE公式ブログ
保護者向けガイド―tiktok 出典:tiktok
Instagramに新たな年齢認証方法を導入 出典:Instagram
家族向けのさまざまなオプション 出典:YouTube
レーティング制度 出典:特定非営利活動法人コンピュータエンターテインメントレーティング機構
子どもとどんな‶スマホの約束″をしておいたらいいですか?
懇談会等で、保護者から「何年生からスマホを持たせるのがいいのでしょうか」「どんな約束をしておいたらいいでしょうか」と、質問をもらうことが増えました。こんなとき、私が紹介しているのが、「スマホ契約書」です。
2012年、アメリカに住む母親が、13歳の息子へ贈った手紙がテレビで話題になりました。手紙は、母親が子どもにクリスマスプレゼントのiPhoneと一緒に渡した「iPhoneの使用契約書」です。次は、その内容を、「スマホ10の約束」 として日本の小学生版に私がアレンジしたものです。
上の「スマホの約束」をお子さんに一方的に押し付ける形で見せないで、参考にしていただければと思います。保護者として大切なお子さんと一緒に話し合いながら、お子さんに合意形成をとりながら、1つずつ約束を決めていくことが大切です。お家の人と一緒に自分も考えて決めた約束だからこそ「約束を守ろう」と思うものです。
スマホは刺激が強く依存症が強いです。だからこそ、家族や友達への配慮や想像力といった‶共感力″と、自律性や自制心といった‶セルフコントロール″を育む機会にもなります。
もし、お子さんに「家族と一緒に過ごすときは、スマホばかり触らないでほしい」ことを求めるようでしたら、保護者もお子さんといるときはスマホばかり触らないようにしなければなりません。お子さんに求める姿を、親として手本を示すのです。そうでなければ、お子さんは納得しないかと思います。
また、もしお子さんが卑猥・暴力的な動画や画像を見ていることに気づいたら、「変な動画や画像、見てない?」「ちょっとスマホ、見せて」と率直に伝えることをおすすめします。保護者としてお子さんの心の健康を気にかけ、毅然と対応することも大切です。
●お話を伺って
メリットに比べてデメリットが多いことあらためてみると、やはり小学生の時期からスマホを持たせるのは躊躇してしまいますよね。確かに「スマホの10約束」で書かれていることが守れるようになれば、子どもがスマホを持っていても大きなトラブルにはならなそうです。保護者としてルールがあっても多少の失敗はすることも覚悟をして「ルールを守って生活する」というひとつの成功体験にもしたいですね(KAZ)
松下先生には、スマホは何歳から持たせたらいいのかや、そのきっかけについてもお話を伺っています。まだ読まれていない方は、こちらも合わせてご覧ください。
子どもにスマホはいつから持たせてOK? 渡す際のおすすめの方法を現役小学校教師が解説

お話を伺ったのは…松下 隼司(まつした じゅんじ)先生
〈監修者プロフィール〉
1978年愛媛県松山市生まれで、大阪府の公立小学校教諭として現在も勤務。アンガーマネジメントの資格を持ち、2018年には全日本ダンス教育指導者指導技術コンクールで文部科学大臣賞を受賞するなど、多彩な才能を発揮。音声配信プラットフォーム「Voicy」パーソナリティとしても活躍中。著書に『ぼく、わたしのトリセツ』や『せんせいって』など。
この記事を読んでいる人は「自立心」「やりぬく力」に関するこんな記事も読んでいます
・移動&待ち時間にスマホ以外の選択肢を!想像力や集中力、思考力が高められるおもちゃ「THE PURPLE COW(パープルカウ)」3選
・【子育て人生相談】SNSで知らない人と交流していた娘にどう対応?
・ネットで気をつけたいことが小学生目線で丸わかり!5分でわかるネット術
・アタッチメントって何?~子どもの成長の土台「信頼」を築く鍵とは~(第1回)
・3つのポイントを押さえるだけで小学生の子どもが変わる!「自分で考えて動ける子の育て方」
・【未来へいこーよ】が育むココロのスキル(非認知能力)について










