松ぼっくりや栗がそのままの形で炭になる! 身近な植物を使った100%自然のオブジェ「ハナズミ」作りを子どもたちが体験! 今回は、カシオが運営するウェブメディア「WILD MIND GO!GO!」が開催した、好奇心が刺激され、試行錯誤する楽しさが味わえる無料イベントの模様をレポートします。
「WILD MIND GO!GO!」とは?
「WILD MIND GO!GO!」とは、生き物としての力を取り戻すための自然体験を集めた、体験メディアです。アウトドアのエキスパートをはじめ、アーティスト、デザイナー、科学者などさまざまなスペシャリストが幅広いテーマでオリジナルの体験を紹介しています。
サイトの主催で定期的に無料イベントを実施しており、今回は2月27日(日)に東京都昭島市のモリパーク アウトドアヴィレッジで開催された「お気に入りの素材でハナズミを作ろう in モリパーク アウトドアヴィレッジ」を取材しました。
「WILD MIND GO!GO!」を運営しているのは、腕時計やピアノなどの製品で知られる「カシオ」です。プロトレックやG-SHOCKを相棒に、自然体験を通して、創造力、挑戦する力、くじけない力、そして自然との共生感を育んでほしいという想いが込められています。会場にはカシオのアウトドアギア「プロトレック」も展示されていました。イベント参加者が「WILD MIND GO!GO!」に当日の模様の写真を投稿すると、抽選で「プロトレック」が当たるキャンペーンも実施!

「プロトレック」シリーズは、高度や気圧、方位、温度、歩数などの計測機能を持つアウトドアギア。ハイキングや山登り、釣りなどシーンに合わせたラインナップが用意されており、イベントでも展示されていました
好きな植物を炭化して「ハナズミ」を作る
「ハナズミ」とは葉や木の実、野菜や果物まで植物の形をそのままに炭化させて作る炭のこと。「飾り炭」とも呼ばれ、500年以上前の「茶の湯」のときにも使われたという逸話が残っています。また、鑑賞用のみならず除湿や脱臭、水の浄化にも使えます。それでは、イベントで実際に行われた作り方を見ていきましょう。
くわしい「ハナズミ」の作り方はこちら(WILD MIND GO!GO!)

モリパーク アウトドアヴィレッジはアウトドアグッズを扱うお店がたくさんあり、キャンプやBBQ好きな親子連れもたくさん訪れるスポットです
1.好きな植物を選び、水分量を考慮して組み合わせる
まずは炭化する植物を選びます。イベントではあらかじめ松ぼっくりや栗、きんかんなどが用意され、自分の好きなもので炭を作れるようになっていました。キャンプなどで森や林に行ったときに拾ってきてもいいですし、庭に木がある家庭では自分で集めるところからスタートしてもいいでしょう。
講師のアウトドアライター・藤原祥弘さんによると「ハナズミになるまでの時間は水分によって異なります。松ぼっくりや杉の葉などの水分が少ないものは短い時間に、反対に果物などは水分が多いので時間がかかります。できるだけ水分が同じくらいの植物を選ぶのが、全体的に上手に炭化させるコツです」とのこと。
参加者は実際に手を取って水分が含まれている量を確かめたり、「うまくいかないかもしれないけど、きんかんは絶対入れたい」など、それぞれの考え方で入れるものを選んでいました。炭化したあとのイメージや、水分量を考えながら工夫するのが楽しいですね。
2.缶を熱して煙を観察しながら炭化していく様子を想像する
炭化する植物を選んだら、蓋の閉まる缶に入れます。ふたには竹串が通るサイズの小さな穴が1つ空いており、炭で暖められた水分が穴から煙になって出て行きます。また、木を熱したことで黒いねばねばした液体の「タール」が出ることがあるので、タールが穴をふさがないように様子を見ます。
ダンボールを使ってあおいで炭化を進めます。ここは子どもに任せやすいところですね。植物を入れる缶は100均ショップなどで売っているものでOK。塗料がついていると火にかけたときに煙や臭いが出ることがあるので、塗料が塗られていないシンプルなものを使うのがおすすめです。
3.缶を火からおろして穴をふさぎ、しばらく待って取り出す
煙が出なくなってきたら、中の植物が炭化できた証拠! 中身を動かさないように、缶を火からそっと降ろします。このとき、缶がとても熱くなっているので、耐熱グローブなどを使うのがベスト。次に穴に竹串などを刺してふさぎます。これは穴をふさぐことで缶の中の酸素を全部燃やして、それ以上炭を燃やさないようにするためです。ちょっとした科学の実験にもなりますね。
缶が十分に冷めたのを確認してから、蓋を開けて中身を慎重に取り出します。落としたり、力を込めたりすると割れてしまうので注意。元の形を保ったままの「ハナズミ」ができあがると、大人も思わず大声で喜んでしまうほどの感動があります。
イベントには、自分で作成した木彫りのペンギンやひょうたんなどを持ってきた参加者もいました。1回作ってみると「これで作ってみたらどうだろう?」と好奇心や新しいアイデアを試してみたい気持ちがどんどん沸きあがってくるのも、ハナズミ作りの特徴です。木彫りのペンギンは炭化が十分でなかったのか、形が崩れてしまいましたが、ひょうたんは見事な炭になりました。炭化する時間を調節するなど、試行錯誤が楽しめるのも魅力。完成した「ハナズミ」は完全に冷えたのを確認してから、紙の箱に入れて持ち帰っていました。
「ハナズミ」作りは作り方自体がシンプルながら、自分の好きな植物を選ぶ、煙を見ながら炭化する時間をタイミングを見極める、など好奇心を発揮したり、試行錯誤を楽しむ場面がたくさんあり、子どもにとってもよい体験になりそうです。完成した「ハナズミ」はオブジェにしたり、キャンプ中であれば水の浄化にも使えます。
BBQやキャンプなど炭で火を起こしたり焚火を使う際に手軽にできる遊びなので、子どもと一緒にぜひ挑戦してみてください。
この記事を読んでいる人は「好奇心」や「試行錯誤」に関する以下の記事も読んでいます
・親の「ちょい足し」で世界が広がる! 子どもの知的好奇心の育み方
・木を切ることで集中力や想像力が育まれる!「秋の伐採体験」レポート
・【実践レポ】 バルーンアートで立体思考能力や想像力を高めよう!
・【未来へいこーよ】が育むココロのスキル(非認知能力)について