【おもちゃ会社&クリエイターに聞く】知的好奇心や共感力が身につくおもちゃ&ゲームは?

高:一番左の黄色が入った試験管を右下の試験管に移動すると…。

ロジカルニュートン 野口英世の研究

黄の球が1つだけ移動し、赤の球が3つ並んだ!

A:あぁ~っ、そんな手があったなんて!

は:さすが高橋さんですね! 瞬殺されてしまいました

K:ハナヤマさんで発売されている「立体四目」も遊んだことがありますけど、立体四目は一度入れたら動かせないようになっているんですよね。「野口英世の研究」は「試験管で球を移動させる」要素があることで、立体四目とはまた違った角度の考え方が必要になるのがいいですね。

高:発想の転換を仕組みにしているのが素晴らしいですよね。いろいろと考えて試行錯誤するゲームは最近やっていなかったので、おもしろかったです。

は:お子さんと遊ぶときは、ある程度1人用の問題を一緒に解いてからやると、球の配置や動かし方が学べていいと思います。

K:基本を知っていると応用もしやすいですよね。「野口英世の研究」でたくさん遊んでみて、野口英世自身の研究や功績に興味を持ってみたり「試験管を使ってどんな実験ができるのかな?」というところまで興味を広げてくれるといいですね。

は:そうなってくれたら知的好奇心に結びつきそうですね。

昔話を「ボケて」オリジナルストーリーを作るゲーム

高:僕が今回持ってきたのは「ももじぞうのおんがえし」というゲームです。昔話をモチーフにしたお話を自由にアレンジして、おもしろい文章を考えて相手をたくさん笑わせたら勝ち…なんですが、要は「ホスピタリティゲーム」でして、その場が楽しくなれば誰が勝ってもいいというものになっています。

ももじぞうのおんがえし

このゲームは高橋晋平さんが企画に協力し、仙台市内の介護施設を利用する高齢者と、障がい者の就労継続支援B型事業所manaby CREATORSの製作チームで協働開発されました。

知的好奇心や共感力が身につくゲーム その1「ももじぞうのおんがえし(発売元:コトマグ)」
対象年齢:7歳以上 遊べる人数:2~6人 プレイ時間:10~30分
〇「知的好奇心や共感力が身につく」ポイント
・よく知っている物語をあえて「ボケる」ことで新しいものの見方ができるようになる
・あえて間違う(ボケる)ことで自由な発想を生み出し(この範囲であれば)何を言ってもいいという心理的安全性が生まれる
・周囲の人と一緒に物語の世界観を作ることで、相手に共感する力を養う
・お互いの意見をすりあわせてまとめる練習にもなる
〇子どもと遊ぶときに気をつけるポイント
・子どもがボケた場合は笑いのハードルを思いっきり下げる
・子どものボケは全力で拾う

「ももじぞうのおんがえし」を購入する(コトマグショップ)

K:具体的にはどんなふうにして進めていくんですか?

高:「ももたろう」のお話を例にしますね。お話の間に空白のところがあって、そこを各々がボケていきます。ももじぞうのおんがえし

高:そのボケがおもしろかったら、この打ち出の小槌型のチップをあげます。笑ったら1枚出すというのが基本ルールですが、いわゆる投げ銭なので、おもしろかったらもっとあげてもいいです。物語が終わったときにチップを一番多く持っていた人が勝ちです。

ももじぞうのおんがえし

チップは鉛筆と消しゴムが組み合わさった形で「打ち出の小槌」のイメージ

高:それでは「かさじぞう」でやってみましょう。1人1枚担当です。あ、ボケられたらみなさんはぜひツッコミを。ツッコミがおもしろかったら、その人にもチップをあげましょう。私からAさん、はずるさん、KAZさんの順で回していきます。

ももじぞうのおんがえし

高:僕からですね。「大雪の中、おじいさんはせっせと『種をまき』ました。でも『一向に芽が出ません』でした」

は:ふふふ(チップを出しながら)そりゃそうだ。大雪が降っているんだから(笑)!

高:はずるさん、ナイスツッコミです!(チップを出す)

ももじぞうのおんがえし

「ボケる」というのはやってみると意外に難しいもの。ボケるためのヒントになるカードも用意されています。

A:次は私ですね。「かえり道、雪をかぶった『おばあさん』がいました。おじいさんはもっていた『靴下』をかぶせてあげました」

高:おばあさんのどこに(笑)?(チップを出す)

K:暖かそうではあります(笑)(チップを出す)

ももじぞうのおんがえし

は:「おじいさんは、もういちど『雪』にもどりました。おばあさんは「『靴下』」と言いました」

高:確かに靴下かぶされて待たされたら「靴下」って言いますよ(笑)(チップを出す)

その後もお話を作りながらボケとツッコミが続いていき…最後もボケで物語が締めくくられました!

高:このゲームをやってみるとわかるのですが、ボケるってハードルがあるじゃないですか。でも、真面目な社会人でもスイッチが入ってくるとボケられるし「ボケても大丈夫なんだ」ということって人間にとって案外大事だと感じています。お話を作りながら、みんなの気持ちがひとつになりましたし、その世界観の中で心理的安全性が生まれたと思います。

K:「ここまでは言っても大丈夫」という空気感は確かにありました。

高:そういう意味では、お互いに「ボケあった」ということで、前回よりも今回のほうが全体的に仲良くなれた感じがありますよね。

A:確かにそうですね(笑)。子どもと遊ぶと、子どもの発想でまたお話がおもしろくなりそうですね。

高:このゲームを作ったのはそういう狙いもあって、元とは全然違う話になるようにしたいんです。今の世の中、やっぱり「間違えたくない病」みたいなものがあると思うんです。でも、間違っていかないと新しい発想や新しいことが生まれてこないんです。

は:確かに!

高:正解する力みたいなものはロボットやAIに取られていくかもしれないけど、ボケって間違いの中では「合わせていっている間違い」で、それはまだロボットには真似できないところでおもしろいと思います。それこそ人間ならではの能力なんじゃないでしょうか。

K:子どもと遊んだとき、突飛な発想に大人がついていけないことが予想されますけど、大人側の心構えとしては否定するんじゃなくて、うまく拾ってつなげていく方が結果として和やかな雰囲気になりそうですね。あと笑いのハードルを下げて「おもしろい」と言いながらバンバンチップを渡していったら、自己肯定感も高まるし、その後の「ボケる力」も高まっていきそうです。

以上「知的好奇心や共感力が身につく」3つのおもちゃ&ゲームを紹介しました。おうち時間に子どもと遊ぶとき、これらのおもちゃがあれば楽しいだけでなく、子ども自身の成長にもつながりそうです。記事を読んで気に入ったおもちゃ&ゲームがあれば、ぜひ購入して遊んでみてください。

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6歳の息子と2歳下の妻と暮らすパパで、息子が成長していくにつれて「育児が最高におもしろい!」と気づいて、某ゲーム雑誌編集部からアクトインディに入社。発達がゆっくりな息子と向き合いながら、毎日笑いの絶えない生活を送る。子育て以外ではゲームとお酒が好き。息子の影響で鉄道にも詳しくなった。

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