今回は小学5年生のお子さんを持つママからのご相談です。娘さんが体型を気にして食事制限をするようになり、成長期の子どもの健康面が心配とのこと。どのように声をかけ、健康的な心身への考え方を伝えていけばよいのか、アドバイスをいただきました。
このお悩みにアドバイスをくれたのは…
漢那 初美先生
〈監修者プロフィール〉
幸せに生きる大人の姿が子どもの未来を切り開くという視点から、脱おりこうさんをテーマに、人生支援コーチを行っている。2021年まで14年間沖縄県立高校教師として、のべ1500名の生徒の願いや行動力を引き出してきた。教育相談担当として学校生活で困りごとを抱える生徒・保護者の相談に乗るだけでなく、自身の娘の不登校とも向き合うことで、本当の子供の幸せについて向き合い続けてきた。沖縄県出身沖縄県在住。中2、小5の娘の母。いこーよ子どもコーチング認定コーチ。教育コミュニケーションマスター。珊瑚舎スコーレ高等専修学校講師。Plus Canna株式会社取締役。デジタルはるさー協同組合役員。
<相談内容>
小学5年生の娘が、最近体型を気にして食事を制限し始めました。健康面が心配ですが、どのように声をかければよいでしょうか?
最近、娘が「私、ちょっと太ってるかも」「〇〇ちゃんは細くて可愛い」と気にするようになりました。以前は普通に食べていたのに、最近はおやつを避けたり、夕食も「ご飯は少なめでいい」と言ったりします。学校でダイエットの話が出たのか、YouTubeで細いモデルを見て影響を受けたのかはわかりません。
まだ成長期なのに無理に食事を減らすのは心配ですが、「食べなさい」と強制するのも逆効果かと思っています。この年齢の子どもに、健康的な体の考え方をどう伝え、バランスの良い食事をとらせるにはどうすればいいでしょうか?
成長期の体型変化を理解する
私が見てきた経験では、小学校5年生ごろの女の子は一時的に体型が変化する時期があるように思います。私自身も二人の娘を育てていますが、長女も次女も、成長とともに体型が変化し、思春期に入ると女性らしい体つきに変わっていきました。
もちろん個人差はあります。でも、こうした体型の変化は、成長過程として多くの女の子に見られることです。お子さんと一緒に「今はそういう時期かもしれないね」と話すことで、親子の安心感につながると思います。
何より大切なのは、お子さんが「体型は成長過程でコントロールしきれない部分もある」と知ることです。
子どもの憧れにとことん付き合ってみる
今はYouTubeやTikTokなどのSNSの影響で、子どもたちが早い時期から外見への憧れを抱くようになりました。これを完全に遮断するのは難しいですし、流行を知りたい気持ちも自然なことです。見せない選択肢もありますが、時代的にそれは難しい。反対に、おしゃれへの関心がまったくないまま大人になるのも、それはそれで心配かもしれません。
「きれいになりたい」「そのために努力したい」という気持ちは、とても素敵なこと。そして、友だちや憧れの存在から影響を受けることも、立派な成長の証です。
娘さんに憧れがあるのなら、それにとことん付き合ってみるのはいかがでしょうか?「こうしなさい」と指示するのではなく、「誰が好きなの?」「どんなところが素敵だと思うの?」と、お子さんの興味に横並びで寄り添ってみるのです。一緒にイメージボードを作ってみるのもいいですね。そうすることで、子どもがなにに憧れ、自分のどこにコンプレックスを持っているかも見えてきます。
美容の専門家に話を聞いてみる
ただ、正確な知識がないまま「ご飯を減らせばうまくいく」と考えてしまうのは心配なことです。
そういう場合、モデル業をしている人などに、実際に話を聞く機会を作るのも一つの方法です。モデルや美容の専門家に話を聞くと、単に食事を減らすだけでは良くないことがわかります。プロの人から、「栄養面を考えてバランスよく食べた方がいい」とアドバイスをもらえば、お子さんもどうすればいいか考えるようになるはずです。
私の長女もおしゃれに興味があり、メイクアップアーティストさんに会ったことがあります。そのとき娘は肌が荒れていました。「もっとたんぱく質をとったほうがいい」とアドバイスを受け、すぐに実践していましたね。
思春期の子どもは、親の言うことを素直に聞いてくれないことも多いです。でも、憧れの人の言葉なら素直に聞き入れやすいもの。親が何度言っても届かなかったことが、憧れの人の一言で響くことがあります。
このとき気をつけたいのは、「ほら、お母さんの言った通りでしょ」などと言わないことです。つい言ってしまいがちですが、これは親子の良い関係づくりにはなりません。代わりに「じゃあ具体的にどうしようか?」と次のステップを一緒に考える方が、子どもは心を開いて話してくれるようになります。
友達の言葉で傷ついているときの対応は?
もし、お子さんが友達から「太ってる」など言われて傷ついている場合は、まず事実の確認をしてみてください。「誰がどんな風に言ったの?」「それは本気に聞こえた?」など、状況を理解することから始めます。
そして、お子さん自身の気持ちを聞いてみます。
「そう言われてどう思った?」
「自分ではどう思っているの?」
と問いかけることで、お子さんが何に対してショックを受けているのかが見えてきます。
「このままの自分でいいのに、言われるのがいや」という場合もあれば、「自分も気になっているから改善していきたい」という場合もあります。お子さんの気持ちを大切にしながら、親としてできるサポートを一緒に探っていけるといいですね。
“きれいになりたい”を親子で楽しもう
子どもの「かわいくなりたい」という気持ちを素直に受け止め、お母さんも一緒に楽しむ姿勢でいると、お互い前向きな気持ちでいられるはずです。
「お母さんもバランスがいい食事について勉強してみよう」
「お母さんも足がすっきりする運動を知りたいな」
など、横並びで取り組んで応援していると、お子さんもうれしいと思います。
「きれいになりたい」という気持ちは人類の永遠のテーマ。子どものがんばりに乗っかって、お母さんも一緒に美容や健康について学んだり実践したりできると素敵ですね。
お話を伺って
子どもの興味や関心を「横並びで見る」という言葉が心に残りました。親子で同じ目線に立つことで、お互い前向きな気持ちで楽しく目標に向かっていけそうですね。そして、プロの言葉を一緒に聞くという方法もすごく納得しました。私自身も子どもの頃、親の言うことより他の大人の言葉に耳を傾けることがありました。ときには親以外の人の言葉を借りながら、子どもをサポートしていく視点も大切なのかもしれません。
幸せに生きる大人の姿が子どもの未来を切り開くという視点から、脱おりこうさんをテーマに、人生支援コーチを行っている。2021年まで14年間沖縄県立高校教師として、のべ1500名の生徒の願いや行動力を引き出してきた。教育相談担当として学校生活で困りごとを抱える生徒・保護者の相談に乗るだけでなく、自身の娘の不登校とも向き合うことで、本当の子供の幸せについて向き合い続けてきた。沖縄県出身沖縄県在住。中2、小5の娘の母。いこーよ子どもコーチング認定コーチ。教育コミュニケーションマスター。珊瑚舎スコーレ高等専修学校講師。Plus Canna株式会社取締役。デジタルはるさー協同組合役員。
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