今回は、小学1年生になったばかりの息子さんを持つパパからの相談で、子どもが学校に行きたがらないときの対応に悩んでいるそう。体調不良なのか、サボりたいのか、嫌なことがあるのか…判断が難しい場合の理想的な対応法とは?
このお悩みにアドバイスをくれたのは…
本山 勝寛さん
独学だけで東京大学やハーバード大学院に合格した教育イノベーター。現在は12歳、10歳、8歳、5歳、3歳の子どもを育てる5児の父。
Q:子どもが学校を休みたがったら…?
小学1年生になった息子がいます。朝体温を測ったときに多少高い数値が出ると子どもが休みたがるので困っています。
息子は普段は親の言うことを素直に聞く、物事をきちんとやるタイプで、どちらかというと褒められたいほうです。小学校には楽しく通っていて、熱がなければ嫌がらずに行きます。
休ませた日のお昼に「ホントは体調悪くなかったでしょ?」と聞くと「うん」と答えるので、小学校がイヤというよりは「学校と家で比べると、家のほうが楽だから学校をサボりたいのかな」と思っています。この傾向は保育園のときからあって、保育園なら休ませてもよかったのですが、小学校で気軽に休むクセがつくと勉強についてなくなりそうで不安です。親としては本当に体調不良のとき以外は休ませたくないと思っています。
子どもが「休みたい」と言ってきたときや、休んだ後にどう声がけをすればいいのかを教えてほしいです。
(小学1年生男の子のパパ)
A:本人が納得するルールを親子で決めよう!
まず、親子で基本の「ルール」を決めてしまうのがいいと思います。子どもの場合は平熱の高さも人によって全然違うので、一概に何度とは言えませんが、まずは親子で話し合ってその子にあわせたルールを設定しましょう。たとえば、熱を測って37度以上であればお休み、それ以下であれば学校に行くなど。このとき、子どもと一緒に、子どもが納得する形で決めてください。普段の体温を測っておいて平熱がだいたいこのくらいというのを子どもと把握しておくというのも手です。こうして自分で納得して決めたルールであれば、子どもも基本的に守れるのではないかと思います。
そして、実際の体温がルールとして決めたものより高いときは、体調になんらかの問題があるのでしょうから、お休みは仕方ないと思います。では、37度以上でお休みというルールにして、36.8℃だった場合などに必ず行かなければならないかというとそうではありません。この場合、ルールで言えば「学校に行く」ということになりますが、咳がひどいなど本当に体調が悪そうな場合は当然休んでもOKです。ただ、あらかじめ基準となるようなルールを親子で一緒に決めておくというのが大切だということです。
さらに、決めたルールを無視しても子どもが行きたくないという場合は、子どもの話をよく聞いてあげましょう。体調が悪くなくても、なにか嫌なことがあったなど心の問題で行きたくないということもあると思います。ですから、決めたルールは絶対に守らないといけないわけではなく、あくまで一つの判断基準として親子で決めておくのがいいと思います。
子どもが学校を休みたがる場合、体調が悪いのか、単純にサボりたいのか、学校で嫌なことがあったのか理由がハッキリしないと親も判断に悩みがちですが、基準となるルールが一つあるとよさそうですね。親子で話し合って、本人が納得するルールを自分で決めることで、子ども自身の意識も変わりそうだと思いました。貴重なアドバイス、ありがとうございました!
教育イノベーター。独学だけで東京大学やハーバード大学院に合格。アジア最大級の国際NGOである日本財団で、教育や福祉、NPO支援に携わり世界中を駆け回っている。「学びの革命」をテーマに言論活動を行い、「16倍速勉強法」や「最強の独学術」「好奇心を伸ばす子育て」など著書多数。自身が5人きょうだいで育ち、現在は12歳、10歳、8歳、5歳、3歳の子どもを育てる5児の父。これまで育児休業を4回取得し、独自の子育て論も展開している。
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