【てぃ先生に聞く】子どもの「登園しぶり」はどう解決?

Twitterフォロワー数40万人の人気イケメン保育士・てぃ先生の新連載がスタート。全国のパパママから寄せられた、子育てに関する質問にズバリお答えいただきます! 初回のテーマは、「登園にまつわる悩みや疑問」。子どもが幼稚園や保育園に行きたがらないときの対処法や、登園の考え方、親の心構えについて2回にわけて紹介します。最初は「登園しぶり」の解決法です。

何よりもまず「行きたくない」気持ちに共感すること!

【質問1】
「園に行きたくない、ママと一緒に会社に行く!」と言うことが時々あります。寂しい思いをしているのかな、と不安になります。どう声をかけてあげれば、安心して園で過ごしてくれますか。(めいママさん/3歳女の子のママ)

てぃ先生からのアドバイス

こういうこと、ありますあります! 僕も朝の保育園で「ヤダ〜!」とママに泣きつく子をよく預かりますよ。そんなときは「そっか、行きたくないんだね〜。イヤだよね〜」と声をかけます。「先生も眠くて保育園に行きたくなかったんだ」と付け足すことも。

気を紛らわせようと「ほら、お気に入りのおもちゃあるよ!」とか「あ! 大好きな○○先生がいるよ!」と言ったところで、園に行きたくない気持ちは変わらないですからね。まずは子どもの気持ちを受け止め、共感してあげてください

そのうえで「ママも会社に行きたくないときがあるけど、お仕事を始めると楽しくなるよ」「○○ちゃんは幼稚園(保育園)で遊ぶのがお仕事なんだよ」など、「僕(私)も頑張ってみようかな」という気にさせる言葉をかけると良いと思います。

ただ本当は…「行きたくない」と言い出してから声をかけるのでは遅いんです! どうしてもその場しのぎになってしまうので、日頃から園生活を振り返って楽しかったことを思い出し、園を楽しい場所だと感じてもらうことが大切。特に夜寝る前がオススメです。「明日、楽しみだな」とワクワクしながら寝れば、翌日の朝「行きたくない」と思うことも減ってくるはずですよ。

「登校しぶりの子ども、学校を『辞めたい、行きたくない』も尊重すべき?」もチェック!

叱らずにやさしく「園に行きたくない理由」を聞き出そう

【質問2】
「幼稚園が面倒くさい」と言うのですが、どう答えるのが正解ですか。(かりもんさん/6歳女の子のママ)

てぃ先生からのアドバイス

いきなり理由を問いただすと、「面倒くさいと思うのはダメ!」といった印象を与えてしまい、答えづらいもの。誰だって面倒くさいと思うことは日々ありますから、子どもがそういう感情を持ってもいいと僕は思います。

この場合も質問1と同じように、まずは「面倒くさいんだね〜」と気持ちを受け止めてあげてください。「ママもゴミ出しとか面倒くさいと思うときあるよ〜」と具体的な例をあげて共感するのもいいですね。そのうえで「幼稚園で何が面倒くさいの?」と尋ねると、お子さんも答えやすいはずですよ。

注意したいのは、お友だちとケンカをしたり、苦手な活動があったり、園での悩みや不安を「面倒くさい」と言い換えている可能性があること。理由を聞いてもなかなか答えてくれない場合は、園の先生に相談して様子をみてもらいましょう。例えば苦手な活動があるようなら、しばらく見学させるのも手。できそうなことから参加すれば、徐々に自信もつき、楽しさを感じるようになると思います。

心の基盤ができれば、園生活も楽しくなる

てぃ先生いわく、根本的に「登園しぶり」を解決するには「何があってもママは味方でいてくれる。気持ちをわかってくれる」という心の基盤を育むことが重要、とのこと。「とにかく行かせなきゃ!」と焦って無理強いするのではなく、子どもの気持ちに寄り添って登園を応援する姿勢で接してあげたいですね。

次回は「登園に関する考え方や親の心構え」に関する質問にお答えいただきます。お楽しみに!

「体調不良でないのに学校を休みたがる子供の対処法」もチェック!

お話を聞いたのは…
てぃ先生
関東の保育園に勤める男性保育士。ツイッターで保育園の日常をつぶやき続け(@_HappyBoy)、フォロワー数は43万人(※)超に。著書『ほぉ…、ここが ちきゅうの ほいくえんか。』、『ハンバーガグー!』(いずれもKKベストセラーズ)のほか、原作を担当するマンガ『てぃ先生』(KADOKAWA)も好評。オフィシャルブログや子育て関連のメディア、各地での講演会で、子育てや保育に関するポジティブなメッセージを発信。ちなみにアラサー・未婚、猫と二人暮らし。 ※共に2018年1月現在。
てぃ先生 Twitter
てぃ先生 オフィシャルブログ

ライター紹介
金子 陽子
1976年生まれ。3年間のOL生活を経てコピーライター、編集ライターの道へ。連日終電ときどき徹夜の会社員生活に限界を感じた36歳の夏、待望の娘を授かり、独立。いい歳をして人見知りながら人物インタビューは大好き! 大抵その人のファンになる。いまだに3歳の娘のお肉が赤ちゃんみたいにフニフニで癒される。

※2017年3月にいこーよで公開された記事の再掲です。

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