幼児期から習い事をさせるメリットとは?

毎日子育てに奮闘していると、日々をやり過ごすだけでいっぱいいっぱいになってしまいがち。でも周りを見ると、保育園や幼稚園とは別に色々な習いごとをしている子がいて、うちもやらせた方がいいのかな…と迷ったり、二の足を踏んでいる人も多いのでは。そこで幼児期に習いごとをすると子どもにどのような影響があるのか、そのメリットを教育コンサルタントの上野さんにお聞きました。

親と過ごす時間が減っても大丈夫?

習い事をさせるかどうか迷う1つの理由として、習い事をすることで親と過ごす時間が減る、ということが挙げられるかと思います。「習い事をするより、親と一緒に過ごす時間が大事なのでは?」という意見もありそうですが、実際のところどうなのでしょうか?

習い事に親が協力することで、親子関係が密に

「何を習うにしても、親の協力は不可欠です。習い事に親が協力することで、親子の絆はむしろ強くなると思われます。」

保育園や幼稚園に通っていると親子で過ごす時間も多くはなく、その時間がさらに減っては…と心配になるのは当然ですが、逆に一緒に取り組むことによって親子の関係性を深めてくれるとのこと。

「例えばピアノだったら『今練習している曲はどんな曲なの?弾いて、お母さんにも聞かせてみて』と興味を示し、『最後の方の左手、難しいのに上手に弾けたね。』とほめる。またはサッカーであれば『今日の試合のあのゴール前のプレイ、良かったな!』と、試合中に頑張ったところをほめるなど、お父さん、お母さんが、自分が頑張っているところを認め、ほめてくれているというのは、大きな励みになります。」

親の声かけや関わり方次第で子どものやる気は大きく影響され、信頼関係の構築にもつながります。また、一緒に過ごす時間が少なくなっても「親子の関係は時間ではなく密度です。限られた時間でもスキンシップなどでコミュニケーションを充実させることができます」。安心して親子で挑戦してみましょう!

幼いうちに習い事をするメリットとは?

何を習わせるのかによって、身に付くスキルは様々ですが、その習いごとで身に付くスキル以外に、子どもの心と体の成長にどんなメリットがもたらされるのでしょうか?

目標に向かって頑張る諦めない心や達成感を学べる

習い事にも色々なジャンルがありますが、どんな習い事にも共通して言えることは、
目指すものに対して挑む姿勢、やり遂げることの喜び・楽しさを体験できること。これから迎える学校生活や社会生活においても、大変重要になってくる力を養うことにつながります。

礼儀が身につく

柔道や剣道といった武道は礼儀を重んじることで知られていますが、スポーツに限らずその他の習い事でも、先生に対する挨拶の仕方や礼儀、対戦相手に対する礼節のある態度などを学べるため、家庭でのマナーとは別の社会性を育めます。

成功体験を積むことで、勉強が楽しくなる

英語やそろばん、学習教室などお勉強系の習い事では、「わかった!できた!と感じる時に得られる快感を幼児期から繰り返し体験させることで、頑張る力を養えます」と上野さん。苦痛なもの、つまらないものという意識が芽生える前に、たくさんの成功体験を積ませましょう。勉強の習慣をつけることにもつながります。

集団の中で協調性・コミュニケーション能力が磨かれる

サッカーや野球などチームプレーを必要とする習い事の場合、チームメイトといかに協力して目標を達成するかそのためにどのような声がけや働きかけをしたらよいかという、協調性やコミュニケーション力を身につけることができます。また同時に、チームの中で自分には何が求められているのかという、自分の役割を意識することにもつながります。

柔軟な体をつくり、集中力がつく

体操・スイミング・ダンスなど体を使う習いごとは、柔軟性のほかスポーツ以外でも役に立つリズム感やバランス感覚も得ることができます。また体力・筋力・持久力・忍耐力はもちろん、人前に出る機会のあるスポーツだけに、度胸を養うこともできます。

手先を器用に動かすことが、脳の発達につながる

工作・お絵かきといった習い事では、豊かな創造力を養えるだけではなく、細かな作業を手先で行うことによって、脳の刺激につながり脳の発達を促すことができます。同時に長時間座っていることで、就学後の授業も苦もなく受けることができるでしょう。

幼いうちの習い事で、子どもの心と体はたくましく育つ

このように、幼いうちの習い事とはスキルそのものを学ぶというよりも、子どもの心と体を柔らかく、そしてたくましくするものと考えましょう。新しい世界を知るごとに、子どもたちの可能性は無限に伸びていくもの。子どもにとって様々な体験ができる貴重なチャンスでもあります。親と子が一緒になって夢中になれるものが見つかると、家庭でのコミュニケーションも深まることでしょう!

お話を聞いたのは…
上野 緑子さん
教育コンサルタント・All About「幼児教育」ガイド 。教育・子育てをテーマに新聞雑誌、講演などで活動中。幼児教室・小中学生向け塾の講師の経験が豊富。一男一女の母。
All About「幼児教育」ガイド 上野 緑子

ライター紹介
吉田 飛鳥
子どもを持ってからというもの、これまで生きてきた世界が色んな意味で全く別のものに見える、ライター兼一男一女の母。旅行が大好きな夫婦のもとに産まれてきた子どもたちは、2人とも1歳前から何度も飛行機を経験。子どもと一緒のおでかけ時に感じるリアルな声をお届けします。

※2015年3月にいこーよで公開された記事の再掲です。

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