6月から始まるインターナショナルスクールの夏休みに合わせて、4月ごろから続々とサマープログラムの募集が開始されています。日本の学校に通う日本人の子どもでも参加できるの? どのぐらい英語力が必要なの? そんな疑問を「インターナショナルスクールタイムズ」の村田学さんに聞きました。
インターナショナルスクールのサマープログラムって?
インターナショナルスクールのプログラムは、5日〜10日を1タームとして、インターナショナルスクールの夏休み期間である6月から8月末まで、2〜3タームを開催するスクールが多くなっています。その中の7月末〜8月末に開催されるプログラムであれば、日本人の子どもでも参加ができるものが増えてきています。(インターナショナルスクール生もしくは帰国生限定のものもあります)
プログラムの3つのタイプ
- 英語に触れるもの
- 英語を学ぶもの
- 英語でプログラミングなどの子どもたちが興味を持つテーマを学ぶもの
プログラムの中には、英語キャンプなどで「英語に触れるもの」、「英語自体を学ぶもの」、英語を使って「子どもたちが興味があるものを学ぶもの」の3種類が大きく上げられます。
英語と教科を一緒に学ぶプログラムが増加中
中でも、最近のインターナショナルスクールのサマープログラムで増えていると村田さんが言うのが「CLIL(Content and Language Integrated Learning)=クリル」という学習方法に基づいたプログラムです。
「英語で理科や社会などの教科の学習を学ぶことで、英語力を効率よく伸ばすことができるといわれています。クリルのプログラムの中でも時代を反映して、ロボット工作やアプリ作りといったテクノロジー系のプログラムが特に増えている印象があります」(村田さん)
英語力がなくても受講できるプログラム!
英語もままならない子どもが、英語で理科や社会の教科の勉強をすることができるの? という疑問がわいてきます。
「都内のインターナショナルスクールで実際に行われていた理科の「氷の凝固点降下」の実験では、英語力のある子どもは英語で、英語に自信のない子どもは絵で実験の過程や考えたことを記述する方法がとられていました」と、村田さん。氷に塩をふりかけ、糸で氷をつりあげる実験に子どもたちは夢中で取り組んでいたそうです。
子どもが喜ぶプログラム!
1タームの中には、遠足やスイミングなどのプログラムが含まれていることも多いインターナショナルスクールのプログラムですが、「遠足やキャンプなどのプログラムは、教室内でのプログラムに比べて格段に友達や先生とのコミュニケーションが増え、子どもたちの楽しかった記憶につながります」(村田さん)
リピーターの多いインターナショナルスクールは?
1975年からインターナショナルスクールの先陣を切って一般の日本人の子ども向けのプログラムを開始したアメリカンスクールのプログラムは、特にリピーターの多いプログラムとして知られています。
「このようなリピーターの多いプログラムでは、普段の学校生活でもみんなの模範になる生徒会などで活躍する生徒や卒業生たちが厳選されてアシスタントとして参加しています。また、このアシスタントたちは日本語もできるので、参加した子どもたちにとって力強い存在となっているようです」(村田さん)
英語を学びはじめた子どもたちが、尊敬に値するような少し年上のお兄さん、お姉さんと出会い、楽しく学ぶことで、毎年行きたい! というリピーターの子どもたちを増やしているようです。
関東で人気のインターナショナルスクールのサマープログラム
アメリカンスクール
六本木と調布の二つのキャンパスで実施。遊びを通して子どもたちが自立し、新しい環境で友達を作り、新しいことに興味を持ったりすることを目的としています。
聖心インターナショナルスクール
英語で学校生活を送り、英語で学ぶことを通じて、子どもたちが楽しく英語と触れ合える環境作りを行っています。英語経験がなかったり、英語に苦手意識のある子どもでも楽しんで学べる工夫がされています。
関西で人気のインターナショナルスクールのサマープログラム
カナディアン・アカデミィ
100年以上の歴史のある歴史あるインターナショナルスクール。年中から中学3年生まで、学校に泊まり込んで行うプログラムが開催されています。
大阪インターナショナルスクール
大阪市で最初で唯一の米国西部地域私立学校大学協会(WASC)及び国際バカロレアプログラム(IB)認定校として人気のスクール。サタデースクールなども行っています。
求められる英語力を必ずチェックして申し込もう!
英語力のない子どもたちも、楽しく英語に触れる場になってきたインターナショナルスクールのサマープログラムですが、受講申込みの前に、必ず求められる英語力を確認したほうがいいと村田さんは言います。
「申込みのフォームが英語だけなら、親も子どももかなりの英語力を求められる可能性が高く、日本語と英語のフォームがあれば、英語が苦手な子ども受けられる可能性は高い場合が多いようです」(村田さん)
とはいえ、申込み前には必ず事務局と子どもの様子を話し合ってから申込みをすることで、子どもによりあったプログラムを受講することができます。しっかり情報収集をして親も子どもも受講してよかった!というプログラムをえらびたいですね。
※2016年5月にいこーよで公開された記事の再掲です。
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