プログラミング教育が小学校で必修科目になり、子どもに「どういうことをやるの?」と聞かれる大人も多いはず。子どもからのそんな質問をされる前に読んでおきたい、プログラミング教育のエッセンスを絵本で楽しく覚えられる絵本「れいといちかとまほうのトンネル(作:加藤伸二、絵:倉田ちよ、発行:合同会社スマーティブ)」を紹介します。
姉弟が魔法のトンネルを使って大冒険!
「れいといちかとまほうのトンネル」は、姉の「いちか」と弟の「れい」が、出かけた裏山でいろいろな「魔法のトンネル」に出会う冒険の物語です。トンネルには、数字が書かれたトンネルをはじめ、カラフルなトンネルや星のトンネルなどがあり、姉弟が何かを入れるたびに不思議なことが起こります。「次のトンネルではどんなことが起こるかな?」とワクワクしながら読み進められる絵本です。
読み聞かせしていくなかで論理的思考力が自然に身につく
魔法のトンネルでは「トンネルにボールを入れると1個増える」や「描かれた果物のカードを入れると、果物と同じ色のボールが出てくる」など、トンネルごとに法則があります。大人はいつもどおり読み聞かせを繰り返していくだけで、子どもがその法則性に気づき、プログラミング教育に大切な論理的思考力を自然と学んでいきます。そのため「プログラミング的思考」は知らなくても「数字に興味を持ち始める」3歳ごろから楽しめる内容になっています。
「未来へいこーよ」スタッフの注目ポイント
プログラミング教育が小学校の必修科目になったこともあって、子どもに「プログラミングって何?」と聞かれた経験を持つ大人は多いと思います。プログラミングをすごくざっくりした言葉で表現すると「何かをすると(なんやかんやあって)何かの結果が出てくる」ことです。
そういうものは、じつは普段あまり意識していないだけで、世の中に無数にあります。コンロのスイッチを入れると火がつくとか、ボタンを押すだけでお風呂が自動的に沸くとか、ボタンを押すと信号が変わって横断歩道を渡れるようになるとか。作中に出てくる「入口に何か入れると、出口から何か出てくる」魔法のトンネルも、まさにプログラミングを体現した物なんです。そうした「プログラミングのエッセンス(本質的な要素)」を、絵本で楽しく読み聞かせしていくうちに自然に学べるのはいいですね。
実際に読んでみると、大型本ながら文章は短めで、漢字を使っていないので幼児でも読みやすいです。イラストが大きく、場面ごとに描かれているのもいいですね。文書を読まなくてもイラストを見ているだけで内容が理解しやすく、ひらがなが読めない子でもお話についていけます。
普通に読むだけでも十分役立ちそうですが、表紙にあるQRコードから「親子でわかる『解説&活用ヒント集』」を読むと、絵本の解説のほか「このシーンでは、こういう声がけをしてみては?」のような提案も入っているので、より学びにつながる活用ができます。
「プログラミングってどういうこと?」とうまく説明できない人は、この本を子どもと一緒に読むと「なるほど~」と納得できると思いますよ!(KAZ)
れいといちかとまほうのトンネル
本体1980円(税込)、発行:合同会社スマーティブ
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