友達家族と遊ぶと子どもが成長する!子ども同士の「違い」がポイント

親の友達家族といっしょに遊ぶと、年齢や性別が違う子どもとの関わりの中で、我が子のいつもとは違う一面が見られるもの。そこで、初対面の子ども同士の関わりにはどんな学びがあるのか、また、上手に遊べるように親がサポートできることはあるのかを、専門家に聞いてみました。


緊張感なく遊べてさまざまな経験を共有できる友達家族

幼稚園や保育園に入る前は、自宅保育でママと子ども二人で過ごす時間が多い、というご家庭も多いと思いますが、子どもの成長のためには積極的によその子どもと遊ばせるべきなんだとか。

「よその子どもと遊ぶと、協調性が育まれたり、順番を覚えたりといった社会性が身につくのはもちろんですが、世の中にはいろんな人がいるという『違い』も認識できるので、広い視野を持てるようになります。」
こう語るのは、谷町こどもセンター(大阪市)で所長を務める、臨床心理士の日下紀子さん。

公園や児童館などで一緒になった親子と遊ばせることもあると思いますが、なかなか長時間一緒に過ごすのは難しいですよね。また、まったくの初対面だと、親も積極的に話しかけられず、あまり関わりを持てないことも…。

そんなときは、自分の友達の子どもと遊ばせるのがおすすめです。子ども同士は初対面であっても、親が友達同士なので、子どもたちもあまり緊張感を感じることなく、スムーズに遊べるというメリットがあります。また、長い時間一緒にすごして、食事やトイレといった遊び以外の活動を一緒に経験できることも、より深い関わり方ができるという点で大きな魅力です。


友達家族と遊ぶからこその学びって?

親の友達家族は、親が仲がいいというだけで、子どもの性別や年齢はバラバラ。必然的に子ども同士がお互いの『違い』から学ぶことも多くなります。日下さんは、いっしょに遊ぶ子どもの性別や年齢の差によって、それぞれに学びがあると話します。

性別差:男女の体の仕組みや役割分担を自然に覚える

「例えば、性別の違う子ども同士なら、まずトイレの使い方が違うので、体の仕組みが違うんだと認識します。『なんで立ったままおしっこができるの?』『どうして座っておしっこをするの?』といった疑問から、男の子はこうなんだ、女の子はこうなんだと、『性別の違い』を覚えられます。」

そのほか、ままごとや戦いごっこなど、男女によって好きな遊びの種類が異なると「男の子(女の子)って、こういうことが好きなんだ」と、自分の性別をより意識することも。

「ママが男の子に『○○ちゃんを守ってあげてね』などとお願いすると、『男の子は女の子を守るものなんだ』と自然と覚えていくようです。こうした違いを知ることが、自然と男女による役割分担を生み、男の子、女の子それぞれに、思いやりが育っていきます。」

年齢差:年上からは思いやり、年下からは責任感を学ぶ

では、年齢の違いによる学びには、どのようなことがあるのでしょうか?

「まず、年上の子どもとの遊びは、好奇心や知識欲を刺激してくれます。同じおもちゃでも、違う遊び方ができることを知ったり、公園の遊具でも、自分ではできない遊びをしているのを見て『自分もできるようになりたい!』と、向上心がわき上がったりします。」

例えば、いつも遊んでいるプラレールでも、年上のお兄ちゃんは、自分では考えつかなかったようなレールのつなげ方を見せてくれたりします。それだけでも「僕もこんなすごいことができるようになりたい!」と子どもの目はキラキラ輝きます。

「転んでしまったときに手を引っ張ってもらったりすると、逆に自分が年下の子どもと接するときに、同じ行動をとるようになっていきます。守ってもらう体験をすることで、今度は自分が誰かを守ることを覚えていくのです。」

いろんな知識や思いやりを教えてくれる年上の子どもたち。では、年下の子どもとの遊びでは、どんな学びがあるのでしょうか?

「自分よりも年下の子がいると、子どもなりに『しっかりしよう』という気持ちが芽生えます。いつもなら甘えん坊の子どもでも、自分より年下の子どもが抱っこをせがまなかったり、転んでも泣かなかったりするのを見て、ぐっと我慢できることも。また、『守ってあげなくちゃ!』という責任感も生まれますよ」。


親の声かけでよりスムーズな関わり&成功体験へ繋げる

このように様々な学びがある、友達家族とのふれ合い。でも、我が子が人見知りの場合はどうすればよいのでしょうか。

「どう関わればいいのかわからなくてモジモジしているケースが多いので、まずはママがニコニコと、他のおうちの子どもと接して、お手本を見せてあげましょう。ママの関わり方を見て『この子はいい子なんだ』『こんなふうに接したらいいんだ』とわかってくれば、子ども同士も関わりやすくなります。」

また、自分の子が他の子に嫌がることをしてしまったときなど、子ども同士のやり取りで何かトラブルが発生したときは「○○ちゃんは、イヤみたいだよ」と相手の子の気持ちを言葉にして教えてあげることも大切だとか。

「例えば昆虫など、自分が好きでも相手は苦手ということもあります。基本的には、子ども同士が遊んでいるときは、あまり口出しせず見守ってあげていてほしいのですが、目に余ったときは『イヤな人もいる』と教えてあげてください。」

「大げんかをしてしまっても、それは仲直りを覚えるチャンス。友達家族と遊ぶことは、ママと2人きりじゃない社会を知るきっかけになります。機会があればどんどん遊ばせてあげてくださいね。」

自宅に帰った後は、しっかり我が子をほめることも忘れずに。「おもちゃを譲ってあげてえらかったね」「よく泣かずに我慢したね」など、子どものがんばりポイントをほめてあげれば、新しい友達と遊んだことが成功体験になっていくそうです。

いつもの公園遊びも、友達親子と一緒ならそれだけで一大イベント! いつもと違う場所へのお出かけやお泊りなら、さらに学びが多いことは間違いありません。子どもの成長のみならず、親同士の交流やリフレッシュにも繋がるので、行楽の秋に友達親子と一緒に遊びに出かけてみてはいかがでしょうか。

お話を聞いたのは…
日下紀子さん
臨床心理士。教育学博士。精神科の診療所で臨床心理士として活躍後、親子のカウンセリングを行う「谷町こどもセンター」(大阪市)へ入所。現在は所長として、12名の臨床心理士と共に、日々親子の成長をサポートしている。
谷町こどもセンター

ライター紹介
近藤 浩己
1974年生まれ。ライターズオフィス「おふぃす・ともとも」のライター。トラック運転手からネイルアーティストまでさまざまな職を経験。しかし幼い頃から夢だった「書くことを仕事にしたい!」という思いが捨てきれずライターに。美容・ファッション系ライティングが得意だが、野球と柔道も好き。一児の母。

※こちらは2015年9月にいこーよで公開された記事の再掲です。

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