パパが読むとこんな効果が!赤ちゃんも喜ぶ絵本読み聞かせのコツとは?

「絵本の読み聞かせは母親のもの」「子供もお母さんの方が喜ぶのでは?」そう決めつけて読み聞かせを敬遠しているお父さんはいませんか? お父さんの読み聞かせのポイントと、心構えは意外に簡単。この記事を参考に、ぜひ実践してみてください。

お話を伺ったのは、「子育て中のパパ&ママにも絵本を楽しんでもらいたい!」というコンセプトの読み聞かせ広場『けんけんぱーく』に出演中の声優、四宮豪さん。現役で子育て中の父親でもある四宮さんに、まずは、お父さんが読み聞かせすることのメリットについて質問してみました。

パパの読み聞かせのメリットは?

子供との距離感がグッと縮まる

「子供と接する時間が少なくなりがちな父親が子供との距離を縮めるチャンスになりますし、お子さんも父親を身近に感じる機会になります。また絵本の内容によっては、男性の声の方が話に入りやすいということもありますね。たとえば『おれはティラノサウルスだ(ポプラ社)』なら、恐竜が吠えるところはお父さんの出番でしょう」

子供とのコミュニケーションが円滑になる

四宮さんは二人のお子さんがいるそうですが、わが子への読み聞かせでは、どのような体験をされているのでしょうか?

「個人的な体験としては、読み聞かせを始めてからは、私の話を良く聞いてくれるようになったことがメリットに思います。寝るときに何冊も読むようせがまれて、ちょっと大変ですが(笑)。ちなみに、子供が小さいうちに好んで読んでいたのは『だるまさんが(ブロンズ新社/作:かがくいひろし)』という絵本。登場するだるまと同じようにゴロゴロしながら読んでいました」

パパの読み聞かせのコツとは?

子供への読み聞かせに適した声のトーンはあるのでしょうか? またキャラクターによって声色を変えるなどといったことは必要ですか?

声のトーンはなるべく優しく語りかけるようにすることです。それから声色は無理に変える必要はないと思います。演技をすることよりも、お子さんと気持ちを共有し、一緒にワクワクしながら絵本を楽しむことが大事。そうすれば、自然とメリハリがついてお互いに物語に入り込みやすくなるのではないでしょうか」

パパの読み聞かせ、絵本選びのポイントは?

もう1人のプロ、書店での読み聞かせイベントや、読み聞かせ指導を行うほか、絵本作家でもある「聞かせ屋。けいたろう」さんにもアドバイスをいただきましょう。けいたろうさんは、読み聞かせには絵本選びにもポイントがあるといいます。

乳児期は「ば行」「ぱ行」「ま行」で始まる音に注目

「0歳〜2歳ならはっきりした線、分かりやすい色で描かれた絵のものがが興味を引きやすいですね。

内容としてはストーリーよりも音、リズムがポイントとなります。この時期の子供は両唇音(唇をくっつけて出る音、唇を震わせて出る音)が好きなんです。具体的には、ぱ行、ば行、ま行の音になるのですが、こうした音で構成された言葉をリズムよく繰り返していくと楽しいと感じるようです。

また、子供もマネができますから一緒に読むという関わりが持てることも大きなポイントになりますね。具体例を挙げると『いろいろばあ(えほんの杜/作:新井洋行)』などはよいですね」

3歳以上なら、ストーリーと絵の楽しさを重視

「3歳以上になればストーリーを追うことができるようになってきますが、それでも複雑な話ではなく、ある程度先が見えるような、同じパターンの繰り返しで構成された話がよいでしょうね。

また、絵を楽しむということもできてきますから、大人が見ても『いい絵だなあ』と思えるような作品を選んであげてください。例えばエリック・カールという作家さんの絵は、非常に深みがあり大人でもつい見入ってしまうような作品になっています。なかでも『パパ、おつきさまとって!(偕成社/訳:もりひさし)』は、お父さんが主人公、ヒーローになるという点からもお父さんの読み聞かせにおススメです」

パパ目線で描かれている、男性作家の絵本もおすすめ

「お母さんは、やさしさ、道徳、愛…といった『教訓を得られそうな良い絵本』を選ぶ傾向に。だから、お父さんは『こどもが喜ぶ本』という目線で選ぶのもよいですし、自分も笑ってしまう本を選ぶのもアリでしょう(笑)。例えば小学生向けの『バナナじけん(BL出版/作:高畠那生)』は、大人でも思わず笑ってしまうナンセンスなストーリーが秀逸です。この作家さんもそうなのですが、男性作家には実際に子育ての経験がある方も多く、お父さん目線が生かされていることもまた多い。男性作家、というのもお父さんが絵本を選ぶときのひとつの参考になるかもしれません」

読み聞かせで大事なことは?

読み方のテクニックなどはありますか?

「めくるスピードを多少意識してあげてもいいかもしれません。子供は大人が思う以上に、絵から様々な情報を読み取り深く味わっています。大人が『ちょっと遅いかも』と感じるぐらいのゆっくりとしたスピードでちょうどいいんですよ」

「正直にいうと、僕はあまりポイントだとか細かいことは気にしなくていいと思っています。自由に、好きなようにするのが理想ですね。

絵本の読み聞かせは特別なものでなく『関わりのツール』の1つと考えればいいんです。一緒に公園で遊ぶ、お風呂に入る、おでかけをする。そういったことと同じで、絶対のルールや必須のテクニックなんてありませんから。

なにより大事なのはお父さん自身も楽しんで読み聞かせをすること。それだけでお子さんもきっと、お父さんの絵本の読み聞かせを好きになってくれますよ」

読み聞かせを難しいものだと思って避けていたお父さんには、なんとも心強い話ですね。自分も楽しみながらの読み聞かせ、ぜひ実践してみてくださいね。

お話を聞いたのは…
読み聞かせ屋。けいたろうさん
元保育士。JPIC読書アドバイザー。路上パフォーマンスで大人に向けて絵本を読み始めたのをきっかけに、プロの「読み聞かせ師」となる。2014年には絵本原作者としてもデビュー。作品に『どうぶつしんちょうそくてい』『どうぶつたいじゅうそくてい』(絵・高畠純/アリス館)など
公式ブログ

お話を聞いたのは…
四宮豪さん
声優。賢プロダクション所属。特技、詩吟、剣舞。出演作に「黒子のバスケ」(瀬戸健太郎役)「進撃の巨人」(グスタフ)など。所属する賢プロダクションのスタッフと声優が開催する広場「けんけんぱーく」にも定期的に出演。二児の父。
公式ブログ

ライター紹介
橋 喜平
職業、エディター。恋人、娘。週末、締切に慌てる。そんな兼業ライター。2児の父。子供の頃、歳の離れた弟の面倒をみた経験から家庭内では子育てのベテランを気取るものの、その様が嫁にうとましがられている気がしなくもない40代。休日は得意の料理で、嫁子のご機嫌取りに余念がない。

※こちらは2014年12月にいこーよで公開された記事の再掲です。

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