今話題の習い事!「和太鼓教室」の魅力とは?

ピアノやギターなど、楽器の習い事は人気がありますが、最近特に注目なのが「和太鼓」。子どもに和太鼓を習わせたい、というママが多く、和太鼓教室はどこも大盛況なのだそう。そこで、東京都杉並区にある「和太鼓教室 龍」講師で、和太鼓奏者の河野陽子さんに、和太鼓の魅力や、子どもが和太鼓を習うメリットについてお話を伺いました。

バチ1組で始められる!初心者でも楽しい和太鼓

楽器の習い事といえば、楽器を購入して楽譜も用意して…と始めるのにハードルが高いイメージがありますよね。ところが、和太鼓を習う時に必要なのはバチだけ。すぐに始められることが、魅力のひとつとなっています。

「『和太鼓教室 龍』では、お子さんの身長や年齢に合わせて、バチを用意します。1mm単位で持ちやすさが変わるので、その子に合うサイズにカットして調整。セミオーダーなので、高価なのでは?と心配される方もいますが、1組2,000円です。太鼓は、教室に大小さまざまなサイズを常備しているので、そちらを貸し出してレッスンをします。」

また、難しい技術が必要なく、初心者でも楽しめるのも和太鼓の大きな特徴です。

「曲に合わせたり、みんなで揃えて叩くためには練習が必要ですが、叩けば誰でも音が鳴るので、大人も子どもも関係なく、最初から楽しめます! 数カ月続ければある程度打てるようになり、他の楽器に比べると上達が早いのも人気の理由かもしれません。」

譜面や文字が読めなくても、先生が演奏するのを目で見て、耳で聞いて、実際に自分の手でやってみて…と、五感を使って曲を習得することができ、幼い子どもから大人まで、幅広い年齢が学べるというのも、打楽器ならではの魅力ですね。

子どもが和太鼓を習うことで、どんなメリットが?

では、幼い子どもが和太鼓を習うことで、どんないいことがあるのでしょうか? 「和太鼓の技術というよりも、和太鼓を通して、人として大切なことが身につくと思います」と河野さん。具体的に和太鼓を通して身に付く力を教えてもらいました。

挨拶に始まり挨拶に終わる。礼儀が身につく!

「和太鼓教室 龍」では、2歳〜5歳までの子どもたちが和太鼓を習っています。レッスンは1回1時間。その中で、最も大切にしているのが、最初と最後の「ご挨拶」だと言います。

「正座してバチを前に置き、頭を下げる。全員がしっかりできるまで、レッスンは始めません。この年齢では、まだ頭を下げる大切さまでは理解できませんが、始めと終わりの挨拶を習慣づけるということはとても大切。それだけで、和太鼓だけでなく、他の部分も伸びていきます」

和太鼓の演奏の際は、1曲終わると、ぐるっとバチを回して手を下ろす、という構えのポーズがあり、このような「型」を覚えてくり返し行うことでも、けじめや礼儀が自然と身につくそうです。

左右の違いや数の数え方を自然と覚えられる!

「幼児はまだ左右の違いもわからず、数の概念もありませんが、太鼓の演奏は必ず右手から始めるので、そこで自然と自分の利き手を意識することで、左右の違いがわかるようになります。そして、先生が4つ音を打ったから真似して4つ叩こう、など、数の数え方も感覚で身につきます。」

また、和太鼓を続けていると、自然とリズム感もついてくるそう。「リズム感にはかなり個人差があるので、始めた時にはタイミングがズレていた子も、続けるうちに少しずつ合ってくるんです!」と河野さん。歌を歌ったり、他の楽器を演奏する際にも役立ちそうです。

自分だけ合わない?チームワークの芽生え

2歳〜5歳頃の幼児は、まだ周りに合わせようという意識はありません。でも、同じ曲をみんなで叩いているのに、自分だけズレていると「あれ?」と違和感を感じる子も多いそうです。

「基本的には、自分の好きなように、楽しく太鼓を叩くのが子ども。それでいいとは思うのですが、だんだんと『周りと合わせたほうが楽しい』、『みんなと一緒に頑張りたい』という気持ちが出てくるよう。子どもなりに、少しずつですが、チームワークという意識が芽生えてきます。」

発表会などで、多くの子どもが気持ちをひとつにして、音を揃えるのは難しいことです。そこで、『和太鼓教室 龍』では、レッスンの際に、先生から子どもたちへのインタビュー形式で話を聞いて、みんなの考えやキャラクターを理解できるようにしたり、和太鼓を離れて思いきり遊んだりと、先生も子どももみんなで、コミュニケーションを取ることを大切にしているそうです。

和太鼓の演奏だけではなく、礼儀の大切さやリズム感など、人生を通して役立つ力を自然と伸ばせる和太鼓教室。新たな習い事の候補として、ぜひ考えてみてはいかがでしょうか?

お話を聞いたのは…
河野 陽子さん
「和太鼓教室 龍」主宰。10代後半から和太鼓を始め、数々の舞台、海外の和太鼓公演で和太鼓演奏をこなしながら、和太鼓教室をスタートさせる。2005年、東京国際和太鼓コンテストに出場し入選。同年6月、杉並区荻窪にて『和太鼓教室 龍』を開設。日本の文化である和太鼓を多くの方に広めるため杉並区を中心に都内全域でボランティア活動、各種イベントも行っている。

ライター紹介
野々山 幸
1979年生まれ。ライター。芸能インタビューから美容・健康、恋愛、結婚、育児に至るまで、“女性が興味のあること”をテーマに書き続けて早15年。2歳の女の子と0歳の男の子の母でもあり、毎朝5時起床で目まぐるしい日々を送る。今最も知りたいことは、「帰宅して15分で作れる子どもごはんのレシピ」。

※2016年8月にいこーよで公開された記事の再掲です。

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