民間の学童保育ってどんなところ?メリットは?

最近、民間の学童保育が増えているようです。親が送り迎えしなくてもスポーツや勉強などの習いごとができるというメリットもあり、注目が高まっています。保育園よりもお迎えが早くなってしまう「小一の壁」対策として、利用したいと考えている親御さんも多いのではないでしょうか? 今回は民間の学童保育を運営している3社に、取材を実施しました。

写真提供:ティップネス・キッズ アフタースクール

公立の方が安いものの、民間の方が柔軟に対応できる

学童保育とは、小学校の下校後や長期休暇中など、日中保護者がいない時間に小学生を預かってくれる保育事業のこと。公立と民間があり、さまざまな違いがあります。

「公立の場合、10歳未満(小学生3年生)までの利用に制限している施設が多くありますが、民間なら小学6年生までお預かりできる施設が多いです。また、公立の場合、学童保育への入所にあたって、保護者が仕事、もしくは長期に渡って入院しているなどの理由を証明するものが必要です。ところが民間なら、就労証明書などが必要なく、柔軟に利用することができます。」(イオン放課後教室)

公立では親に対する条件が決まっており、その条件に当てはまらないと学童には入れられないということも起こりますが、民間の学童保育なら、厳しい条件は定められていないのですね。

「条件面のほか、公立の学童保育ではお預かり時間が18時または19時までとなっており、急な残業など、保護者様の状況に対応がきかないこともあります。一方で民間では、弊社の場合なら22時までの延長が可能といった、状況に応じたサービスが可能です。」(ティップネス・キッズ アフタースクール)

帰宅時間が遅かったり、定まっていないなど、公立の学童保育ではまかないきれない職種の場合にはありがたいサービス。また、学校から学童までの送迎サービスがあったり、週1回の必要な時間だけお子さんを預けることができる施設もあり、柔軟に対応してくれるのが嬉しいところです。

そのほか、公立と民間で利用料金が大きく異なるのは周知の事実。公立の学童保育はひと月の平均が5,535円ですが(全国学童保育連絡協議会2012年調査)、平日すべてを民間の学童保育に預けるためには、最低でも2〜3万円の料金がかかり、一日中預けることになる夏休みなどは、さらに高くなります。

また、公立の学童保育なら同じ学校の友達がたくさんいるのに対して、民間の場合は、別の学校の友達が中心になるのが現状。ただ、他の学校の子どもとふれあえる良い機会だとも考えられるので、とらえ方次第と言えます。

宿題のサポートや習いごとなど、子供にとってのメリットも

さらに、学童保育で時間を過ごす子どもにとっても、違いがあるそうです。

子どもの居場所を提供するという意味合いが強い公立学童に対して、共に育てる・成長をサポートするのが民間学童だと感じております。そのため、民間は預かり中に理科実験や料理など様々なイベントを行い、学童で過ごす時間の中でマナーなどのしつけも行うところが多いです。」(明光キッズ)

また、もうひとつの大きな特徴としては、学童に預けている時間に、習いごとができるという点も挙げられます。

「預かり中に学習や英会話、スポーツなどを受講できます。」(明光キッズ)

「宿題のサポートや習いごとにより、学習習慣が身につきます。」(イオン放課後教室)

と言うとおり、やはり習いごとは大きなアドバンテージ。
送り迎えができないという理由で習いごとを断念する必要もなくなります

これに加え、明光キッズの場合は、途中退室・再入室がきるので、外部の習いごとにも学童から通うことができるとか。

共働き家庭にとって習い事をさせたり、宿題を親がサポートするのは難しいところですが、これはありがたいサービスですね。

写真提供:ティップネス・キッズ アフタースクール

 

写真提供:ティップネス・キッズ アフタースクール

特徴のある民間学童保育、それぞれにどんなサービスが?

ひとことで民間の学童保育といっても、礼儀礼節に重きを置く、プール施設がある、キャンプなどの課外活動があるなど、特徴はさまざま。取材にご協力いただいた施設の特徴を紹介します。

体育と礼節の習得に力を入れている「イオン放課後教室」

体育を中心としたカリキュラム構成となっており、身体を思いっきり動かせます。また、体育、塾、書道、そろばん、アートなど同時に複数のプログラムを実施。自分で好きなものを選択できるしくみとなっています。基本プログラム以外にも多くの企業、団体の協力により特別プログラムを提供し、好きなものを発見できます。礼節の習得にも力を入れており、毎日かならず、畳の上で、正座、挨拶、黙想などの時間を必須としています。

土日祝日の預かりも可能です。

■料金体系

週3回コース 月額19,800円
週5回コース 月額29,000円
※各カリキュラム受講代も含まれます

■営業時間(延長可能時間)

平日:お預かり基本:13:00〜20:00(延長可能時間:10:00〜/〜21:00)
土日祝:8時〜17時
※長期休暇期間は別途設定

■休業日

お盆、年末年始

■送迎サービス

なし(送迎時のメール配信をしております)

預かり時間中にたくさんの習いごとが同一施設内で受講できる「ティップネス・キッズ アフタースクール」

同施設内にプール施設を持っているのは大きな特徴です。

スイミング、ダンスなどの体育レッスンと、英語、そろばん、書道などといった知育レッスンを同じ施設内で実施しています。習いごと場所への移動が館内に留まるため、安全で効率よく受講できます。

■料金体系
下記の3種類
1.決まった曜日にお預かりするレギュラー会員 週1回で月額14,200円〜
2.お子様のご都合に合わせてお預かりするスポット会員 月額20,000円〜
3.体育・知育の習いごとだけが受講できるレッスン会員 月額6,000円〜

■営業時間(延長可能時間)

基本時間(通常期):13:00〜19:00(延長可能時間:10:00〜/〜22:00)
長期休暇期間:8:00〜/〜22:00

■休業日

土・日・祝日・年末年始

送迎サービス
お子様の通われる小学校へのお迎え、ご自宅までの送りを、送迎専用車・公共交通機関・徒歩などでチューターが付き添いサポートします。

勉強のサポートをしっかりしてくれる「明光キッズ」

預かりの中で、すべてのイベントに学びの要素が含まれており、長期休暇を利用したキャンプや社会見学等、子どもの興味関心を引き出す多彩なプログラムやイベントも実施しています。

1人のスタッフが担当する生徒が少ないため、しっかりと目が行き届いた環境を作っています。

大手学習塾が運営しているので、勉強のサポートがしっかりしていて安心と好評です。預かり費用の中に、学習教室の料金が含まれていてリーズナブルです。

■料金体系
レギュラー会員(入会金21,600円)
月額(週1〜5日)19,000〜54,000円

■営業時間(延長可能時間)

基本預かり:13:00〜19:00(延長可能時間:〜22:00)
長期休暇期間:8:00〜19:00(延長可能時間:〜22:00)

■休業日

土日祝日、年末年始(12月30日〜1月3日)

■送迎サービス

※価格はすべて税別です

施設によってサービス内容が大きく異なる民間学童。我が子にあった施設を見つけて、上手に利用したいものですね。

【取材協力】

 

イオン放課後教室
イオン放課後教室は体育・徳育・知育・食育を中心とした多数のプログラムの中からお子さまの『すき』をみつけて『すき』を育てる場所として長期的な視点でお子さまをお預かり可能な施設です。ショッピングセンター内にあり安全性にも優れています。

 

ティップネス・キッズ アフタースクール
大人気のスイミングレッスンを行う25mプール、カラダを目一杯動かす体操やダンスなどの専用スタジオ、英語やそろばんなどに最適な静かで集中できる知育ルーム、40〜50名程度まで預かれる広々とした保育ルーム、ティップネスだからできる充実した施設で、安心・安全に、かつ効率的にお子様の成長をサポートします。

 

明光キッズ
明光キッズは、「学童保育」「習い事」「幼児教室」の3つのサービスをご提供しています。幼児から小学生まで、それぞれの成長過程に合わせて考え抜かれたプログラムを受講することによって、無理なく楽しみながら子どもが持つ可能性を伸ばし、将来の夢を広げていきます。

 

ライター紹介
栃尾 江美
1975年生まれ。コンピュータ会社勤務から、2005年にライターへ。アバンギャルド/WOOTS所属。雑誌や書籍、Web、広告など、ライトな読み物から堅めの記事までこなします。やんちゃな2人の男児がいる4人家族。子どもには、自分が大切にしているものを伝えたいと日々模索中。自然や生き物、本物の音楽や芸術に触れながら育ってくれるといいな。

※2015年6月にいこーよで公開された記事の再掲です。

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