一人息子のゆうしくんと「親友(おやとも)でありたい」と語るお笑い芸人のホープマンズ森川やるしかねぇさん。【前編】では、SNSで話題の遊びや子育てで大切にしていることなどを教えてもらいました。ここからは、その素敵な子育て観のルーツを探るべく、森川さん自身が育った環境についてお話を伺います。
この悪ガキを育てた両親はすごい!
未来:今度は森川さんご自身についてお話を聞かせてください。ご自身が子どもの頃は、どんなお子さんでしたか?
まさしくガキ大将タイプ! めちゃくちゃ悪ガキでしたね。幼稚園を抜け出したり、送迎バスに立てこもって問題になったり、イタズラばかりしているような子どもでした。目立ちたがり屋で、注目されるのが好きだったんでしょうね。
未来:その頃から芸人魂が!(笑) イタズラばかりしていた頃は、よくご両親に怒られたのでは?
あまり怒られた記憶はないです。当然いけないことをして叱られることはありましたが、あれこれ厳しく言われるようなことはなく、自由にのびのび育てられたと思います。
未来:それが現在ゆうしくんを見守るご自身の子育てに影響しているのかもしれませんね。自分が親になってみて、改めてご両親に感じることはどんなことでしょう?
やっぱり「育ててくれたこと」に、改めて感謝と尊敬の気持ちを感じるようになりました。僕、反抗期がめちゃくちゃ長かったんですよ。高校時代は母親と一言も口をきいていないんじゃないかというくらい。それでも母は毎日お弁当を作ってくれたりして、こんな僕をよく育ててくれたなというか…本当に尊敬しています。
未来:子どもがどんなときでも、親は子どもを想い、応援してくれるものですよね。。とはいえ、口をきいてくれない期間が年単位であるなんて…息子を持つ母としては、将来訪れるであろう反抗期がとても不安になりました(笑)。まったく口をきかない時期が数年続いたあとは、どのようにしてまた会話できるようになったのですか?
僕は野球部に入っていたんですけど、あるときグローブが壊れて新しいグローブを買うことになったんです。グローブをオーダーするときに四字熟語など好きな言葉を刺繍してもらうんですけど、そのときに「親孝行」という言葉を入れてもらいました。
引退間近でこれまで毎日お弁当を作ってくれたり支えてくれた親に感謝を伝えたい気持ちはあったものの、それまでずっと会話もしていなかったので「ありがとう」なんて恥ずかしくて面と向かっては伝えられなくて。だからグローブに伝えたい気持ちを込めて、その刺繍を入れたんです。それで、そのグローブを家で手入れするときにわざと見えるように置いてみたりして…(笑)。そしたら母親の方から少しずつ話しかけてくれるようになって再び会話できるようになりました。
未来:グローブのメッセージが伝わったんですね。お母さまもすごくうれしかったでしょうね。
そうですね、その後引退するときにもきちんとお礼を伝えましたが、何年も口をきかなかった中でも支え続けてくれたことには、本当に今でも感謝しています。