「大型アスレチック遊具がなければ子どもと公園や森で遊べない」という悩みをよく聞きます。そんなときにヒントをくれるのが、募集をすると口コミですぐに満席になる「森のようちえん」のワンデイイベントプログラムです。
「森のようちえん」とは、北欧で数多くみられる保育形式で、遊具やおもちゃのない森の中で保育時間のほとんどを過ごし、子どもを育くむと注目されています。
この記事では、東京都江東区を中心に森のようちえんのイベントプログラムを運営しているNPO法人マザーツリー自然学校理事長で、森のようちえん全国ネットワーク連盟理事でもある中安敬子さんに教えてもらった大型遊具やおもちゃがなくても子どもと公園を楽しむ方法を紹介します。
ちなみに取材日は突然の小雨の日! 台風など荒天でない限り雨でもプログラムが行われる森のようちえんの様子がわかります。
【森のようちえん特集記事一覧】
Part1 デンマーク発の幼児教育「森のようちえん」徹底ガイド 身につく力・保育料等
Part2「森のようちえん」森の中で過ごす1年のカリキュラムと伸びる力
Part3「森のようちえん」の子どもを伸ばす外遊び・公園遊びの方法 (この記事)
Part4 園庭は海「海の保育園」が伸ばす子どもの力とは?
自然を感じて楽しむ「森のようちえん」の公園遊び3つのポイント

イメージ(PIXTA)
「『森のようちえん』は、自然活動を基軸にした子育て、保育、乳児、幼少教育の総称です。『マザーツリー自然学校』では週末型の『森のようちえん』プログラムを実施しつつ、自治体などからも依頼を受けて自然体験プログラムを提供しています」(中安さん)

森で見つけたものを集めて「森のごちそうづくり」の準備をする様子 提供:マザーツリー自然学校
通常の自然体験プログラムは、「デイキャンプでカレーを作ろう」、「竹でおもちゃを作ろう」といった目的があるものが多いのですが、「森のようちえん」のプログラムは、「自然やともだちの関わりの中で、子どもたちの自主性・想像力・創造力を大切にし、子どもたちの小さな冒険を応援」することを目指しています。
「プログラム前にはスタッフがその日遊ぶフィールドの様子や安全性などを確認し、子どもの遊びにつながるポイントをおさえておき、当日の参加者やお天気、そのときに子どもが出会った昆虫や植物などによって参加者それぞれが自然を存分に体験できるようにプログラムを調整します」(中安さん)
【マザーツリーの「森のようちえん」の公園遊びの3つのポイント】
・五感を使って自然を感じる
・子どもを信じて、待ち、見守る
・子どものやりたい気持ちを大切にする
大切にしているのは、「五感を使って自然を感じる」「子どもを信じて、待ち、見守る」「子どものやりたい気持ちを大切にする」という3つのこと。
遊具なしでも子どもが大喜びで時間を過ごす都内の大型「都市公園」で行われる「森のようちえん」を見てみましょう。
配信済の記事:園庭は海と山「海の保育園」の魅力と伸びる力・カリキュラム/うみのこ