アメリカのオバマ前大統領が、次世代を担う子どもにとって重要な学びとして取り上げたことで注目を集める「STEAM教育」。Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Arts(リベラルアーツまたは芸術)、Mathematics(数学)の学びを統合的にすすめながら探究的学習を行うことをいいます。
日本で子どもにSTEAM教育を受けさせたいというときに、最も身近な選択肢の1つとして検討されるのがプログラミングスクールです。
この記事では、「AI時代に輝く子ども~STEM教育を実践してわかったこと」の著書があり、STEAM教育を行う人気のプログラミング&エンジニアリングスクール「ステモン」を主宰する中村一彰さんに教えてもらったSTEAM教育を行うための効果的な環境づくりのポイントを紹介します。
※この記事はSTEAM教育特集の一部です。
【STEAM教育特集記事一覧(順次リリース予定)】
Part1 STEAM教育で身につく探究的アプローチと真の学力とは?
Part2 【ロボット&理科】学びを深めるアフターコロナ、ウィズコロナの学習法「STEAM」教育の3つのポイント
Part3 【ICT&サイエンス】 STEAMが学べるインターナショナルスクールはなぜ人気なのか?
Part4 【プログラミング&社会】AI社会を生きる子どのためのSTEAM(この記事)
STEAM教育を効果的にするために最も大切なことーそこは子どもが心から安心して「つくれる環境」か?
Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Mathematics(数学)を軸にプログラミングを行うステモンのSTEAM教育プログラムの中で、教育効果を上げるためにとくに大切にしていることの1つが、子どもが心理的に安心安全を感じて取り組める環境を作ることです
「子どもは取り組んだ後に、先生や友達に『正解と違うよ。間違っているよ』と言われたり、『ここが出来ていないよ』と指摘されて恥ずかしい思いをする場所でわざわざ創造力を発揮するようなことはしません。子どもがのびのびと取り組めるように、ステモンでは作り方ガイドを子どもに示さない、階級制を取らないなどのさまざまな仕組みを作っています」(前出・中村さん)
スクールならではのアプローチですが、具体的にはどのように行っているのか続けて紹介します。家庭で子どもが工作や実験をしたりするときの親の対応の参考にもなりますよ。
【STEAM教育で重要なこと】
・子どもは安心安全を感じない場所では創造性を発揮しにくい
・子どもが安心して取り組める工夫①作り方ガイドを渡さない
・子どもが安心して取り組める工夫②階級制にこだわらない