我が家では、子どもが興味を持ったものから少しずつ広げていくのを子育ての軸のひとつにしています。発達障害の息子が「水遊び」に目覚めたので、「やりたい!」という気持ちを尊重しながら興味を広げていった結果、意外な成長を見ることができたお話です。
ベランダの鉢植えに興味を持つ
最近、妻がベランダでバジルを育て始めました。初心者でも育てやすいことと家計の節約を兼ねて始めたのですが、妻いわく「成長する様子が自分の子どもみたいにかわいい」とこまめに世話をしています。そんな妻が水やりをするためにベランダに行くところを、息子がめざとく発見! そのまま妻についていって、鉢植えに水やりをしているのを見て「(ぼくも)やる!」と元気よく言いました。これは植物を世話することに興味を持った瞬間かも!?
「植物だけに、思いやりや慈しみの心が芽生えてくれればいいなー」と思いながら見ていたら、台所まで何回も水を汲みに行って鉢植えに大量の水を入れようとしています(笑)。1~2回目は妻もニコニコ顔で見守っていましたが、3回目も入れようとしてあわてて息子を止めました。うーん、どうやら「植物に水をやる」というよりも「鉢植えに水をかける」ことがおもしろいと感じているみたいです。
いくら暑いといっても、息子がやるように水をかけていたらバジルがダメになってしまいます。でも、息子の「やりたい気持ち」は尊重したいので、ベランダに衣装ケースの引き出しを出して、そこに水をためておもちゃを浮かべて水遊びをすることにしました。

ベランダでの水遊びは息子が2歳くらいのときから、夏場にときどきやっています。昔は衣装ケースの中にお尻をつけて座っていられたんですけど…大きくなりましたね。
小さな器に水を入れて、ひたすらベランダに水を流しました。以前は「やりたい」ことに強くこだわって納得できるまでやりたがったのですが、「鉢植えに水を入れる」を「ベランダに水を流す」という似た行為でも満足できるようになりました。自分の気持ちをうまく切り替えられるようになったのは、成長した証拠ですね。そして、このことをきっかけに息子は「水の流れ」に興味を持つようになったんです。