好きなものでガマンができるように
号泣している息子の気を紛らわせるため、まずYouTubeを電車の動画に切り替えました。カットの仕方の動画はスマホで見ることにします。息子は電車のYouTubeにくぎ付けになりながらも涙が止まりません…。僕は「大丈夫だよー。怖くないよー。今、すごくカッコよくなってる!」と必死に声かけをしていました。動画が終わって次の動画に自動的に変わった瞬間、息子は「(さっきの動画を)もういっかいみる!」と叫びました。なんだ、さっきの動画気に入ったのね(笑)。でも、考えてみれば「髪の毛をカットされるのはイヤだけど、好きな動画は見たい」と主張できたのって「心の中でイヤなことに向かい合って折り合いをつけた」ということですよね。これって成長じゃないですか!
そこからは動画が終わるたびに、前の動画に戻る仕事が僕に追加されました。息子はだんだんと落ち着いて、どうにか最後の工程までカットを完遂! 動画が終わるタイミングに合わせて散髪マントをはずし、息子を抱きかかえてお風呂場に直行です。僕がシャワーで髪の毛を流している間、妻はカットした髪の毛などを後片付けして終了。
号泣はしましたが、後半落ち着いたのと吐かなかったこともあり、僕ら夫婦の中ではバリカン作戦、大成功です! お風呂から出たあとに鏡の前に息子を立たせて「カッコよくなったね~!」と言ったら、少しうれしそうな笑顔になりました。
息子の中で「散髪」が「いいこと」に変化
2回目以降は妻のカットの手際もよくなったこともあり、全体的にかかる時間が減っていきました。今でも多少は泣きますが、気持ちの整理をつけるために一度泣く感じで、すぐにYouTubeで好きな動画をリクエストしてきます。一度、バリカン側の設定を間違って坊主頭に近いくらい短くなったことがあるのですが、それはそれで通っている園や一時保育施設では大好評! 「先生に『いい頭だねー』とたくさん頭をなでられて、うれしそうな顔をしていた」と連絡帳に書いてありました(笑)。

髪を切った翌日の息子。
このときあたりから、散髪後にぬいぐるみで遊ぶときに「さんぱつするよー!」「ぶーん」「あたまながしまーす」というセリフが出るようになりました。これは息子の中で「散髪=スッキリしてみんなに褒められるもの」になって、「自分に必要なもの」になったから遊びに登場してきたのではないでしょうか。これからも息子が少しずつ苦手なものを克服していく姿を見守っていこうと思います。
この記事を読んでいる人は「自立心」に関するこんな記事も読んでいます
・3歳までの愛着形成がカギ! 困難に立ち向かう力をつける方法とは?
・発達障害の息子が4歳で初めて怒った! パパがとった対応とは?
・イレギュラーが苦手な発達障害の息子が不測の事態に対応できた秘策とは?
・【未来へいこーよ】が育むココロのスキル(非認知能力)について