子どもに読ませたい!「人気絵本&児童書」10冊

子どもの興味や知的好奇心を育む絵本・児童書は、できるだけたくさん読ませたいですね。とはいえ、たくさん本がありすぎて、どれを選べばいいかわからないのも事実。そんな悩めるパパママのために、2017年の「人気絵本&児童書」を書店に伺い、それぞれ5冊ずつ選んでいただきました!

久々の新刊が続く人気絵本シリーズ 「赤ちゃん絵本」も好調

まだ字を読めない子どもでも、絵本なら楽しめる

今回お話を聞いたのは、グループ全体で全国に300以上の店舗を持つ大型書店の「未来屋書店」。2017年から「未来屋えほん大賞」を開催するなど、子ども向けの企画にも力を入れています。

今年はどんな絵本と児童書が人気だったのでしょうか? 商品部の喜田薫さんに、人気の絵本から挙げてもらいました。

「2016年は、『ママがおばけになっちゃった!』や『おやすみ、ロジャー』のような大ヒット商品がありました。今年はそこまで大きな動きはありませんでしたが、人気シリーズに久々の新刊が相次ぎ、売れ行きも好調です」

「また、ストーリーが不要で、デザインや見せ方で工夫できる『赤ちゃん絵本』が増えています」

それではさっそく「2017年の人気絵本」5冊を見ていきましょう!

「そらの100かいだてのいえ」

(作:いわいとしお/出版社:偕成社/本体価格:1,200円+税)

■どんなお話?
寒い冬の日に、おなかをすかせたシジュウカラのツピくんが見つけた、ひとつぶのひまわりのたね。「はなをさかせて、たねをふやそう! 」と考えたツピくんは……。

■注目ポイント
「大人気シリーズの3年ぶりとなる新刊で、シリーズ第4作。1作目が出たのは2008年と10年近く前ですが、縦にめくって読んでいく斬新なデザインと、細かく描き込まれたイラストの素晴らしさは変わりません。子どもがワクワクするしかけは今も変わらず新鮮で、とても楽しい作品です」

「くろくんとちいさいしろくん」

(作・絵:なかやみわ/出版社:童心社/本体価格:1,200円+税)

■どんなお話?
ある日くろくんたちの前にあらわれたのは、迷子になったちいさいしろくん。くろくんたちは力を合わせてしろくんの仲間を探しますが、見つかりません。そこでくろくんは、しろくんを自分たちの仲間にむかえることにしました。

■注目ポイント
「なかやみわ先生の大人気シリーズ最新作。ストーリーのあるシリーズとしては8年ぶり。他の人気シリーズも同時に描き続けているなかや先生。どの作品も子どもの身近にあるものをかわいらしく描いていて、親しみやすい作品になっています」

「ぜったいに おしちゃだめ?」

(著:ビル・コッター/出版社:サンクチュアリ出版/本体価格:980円+税)

■どんなお話?
この絵本のたった1つのルールは、「このボタンを押しちゃダメ」ということ。不思議なモンスターの誘惑に負けてボタンを押すと、モンスターが増えたり、色が変わったりでもう大変!

■注目ポイント
子どもの好奇心を刺激しながらコミュニケーションを楽しむ参加型絵本。読み聞かせてあげれば、親子で盛り上がること間違いなし。『もう一回読んで』と何度もおねだりされるはずです」

「つまんない つまんない」

(著:ヨシタケシンスケ/出版社:白泉社/本体価格:1,300円+税)

■どんなお話?
「つまんない」と思っている男の子が、「つまんない」について妄想をふくらませていく絵本。「世界一つまんない遊園地」「一番つまんない年齢」など、どこまでも追求していきます。

■注目ポイント
「大人気絵本作家・ヨシタケシンスケさんの作品。『つまんない』という一言でどんどん広がる世界はさすがです。もしお子さんが気に入ったら、『りんごかもしれない』など、ほかの作品もぜひ一緒に読んでみてください」

「ノラネコぐんだん そらをとぶ」

(著:工藤ノリコ/出版社:白泉社/本体価格:1,200円+税)

■どんなお話?
今回の舞台は飛行場。「かっこいいね、のりたいね」と飛行機にしのび込み、空へ飛び立ったノラネコぐんだん。あれ? 燃料が入っていません!

■注目ポイント
「大人気絵本シリーズの第4弾。今年初めて開催した『未来屋えほん大賞』で大賞となり、店頭でも大きく展開した結果、たくさんのお客様に手に取っていただくことができました。悪かわいいノラネコたちに、大人も子どもも夢中になります」

定番の人気シリーズに加えて、楽しいボタンのしかけや、子どもがよく口にする「つまんない」をキーワードにした絵本など、アイデアが光る作品が人気のようです。

児童書の注目キーワードは「学び」

子どもの「知りたい気持ち」に火をつける児童書

小学生になると、ますます知的好奇心が旺盛になってくる子どもたち。やはり書店でも、新しいことを学べる本に人気が集まっているそうです。

全体として『図鑑』や『学習まんが』などの、『知識系』が人気です。とくに、『ざんねんないきもの事典』のように今までとは違う切り口を持った学習本が今年は多く、いずれも好調でした。『学び』のジャンルは、ここ数年は毎年売上を伸ばしていますね」

「ざんねんないきもの事典」は、大人でも楽しめると評判になりましたね。

「2017年の人気児童書」は、次の5冊です!

「おもしろい!進化のふしぎ ざんねんないきもの事典」

(監修:今泉忠明/出版社:高橋書店/本体価格:900円+税)

■どんな本?
「サイの角はただのいぼ」「クラゲは口と肛門がいっしょ」など、生き物の「ざんねんな側面」をユーモアたっぷりに紹介するベストセラー。イラストをながめるだけでも楽しめます。

■注目ポイント
楽しみながら知識を増やすことができる『やさしい生物学』の本です。進化の結果、なぜかちょっとざんねんな感じになってしまった122種の生き物たちを紹介します。大人も知らない知識が満載。親子で夢中になれる本です」

「おしりたんていファイルシリーズ」

(作・絵:トロル/出版社:ポプラ社/本体価格:980円+税)

■どんな本?
「フーム、においますね」が口ぐせのおしりたんてい。紳士でレディにやさしく、見た目はおしりの探偵が、得意の推理で大活躍します。絵本もシリーズで発売中!

■注目ポイント
「現在5巻まで出ている小学生に大人気の読物シリーズ。2017年は2作品発売になり(2017年11月時点)ともに大ヒット。その名の通り探偵なのですが、顔がおしり!? 子どもが大好きなユーモアにあふれています。ストーリーの面白さはもちろんのこと、探し遊びに迷路にクイズと盛りだくさんです」

「マンガでわかる! 10才までに覚えたい言葉1000」

(監修:高濱正伸/出版社:永岡書店/本体価格:1,500円+税)

■どんな本?
「あいにく」「しゃにむに」「立て直す」など、ちょっと難しい言葉の使い方をマンガと例文で紹介。知らなかった言葉を覚える喜びに、子どもは夢中になります。

■注目ポイント
「2016年6月の発売以降、口コミでジワジワと広がり大ヒット作品になりました。人気学習塾、花まる学習会の代表・高濱正伸先生が監修。小学生には少し難しく感じられる語彙の辞典、いわゆる学習本ですが、楽しいマンガやイラストが入ると子どもたちの苦手意識や抵抗感がなくなり、自然に楽しく学ぶことができます

「科学漫画サバイバルシリーズ」

(文:スウィートファクトリー/絵:韓賢東/出版社:朝日新聞出版/本体価格:1,200円+税)

■どんな本?
韓国の学習コミックで、日本では2008年から発売開始。「激流」「異常気象」「微生物」「宇宙」など、さまざまなテーマで困難を切り抜ける子どもたちの姿を描きます。

■注目ポイント
今一番人気の科学漫画シリーズ。子どもたちが新刊を待ちわびています。朝の読書でも大人気。新たに刊行された歴史サバイバルシリーズを含めると、2017年でだけで10作以上の新作が発売されています」

「かいけつゾロリのかいていたんけん」

(作・絵:原ゆたか/出版社:ポプラ社/本体価格:900円+税)

■どんな本?
ゾロリとイシシ・ノシシは、たまて箱とかわいい乙姫さまに会うために海の底へ…。毎年夏と冬に新刊が発売されるかいけつゾロリシリーズ。11月には最新刊「かいけつゾロリのちていたんけん」が発売されました。

■注目ポイント
30年以上子どもの心をつかみ続けている、原ゆたか先生の『かいけつゾロリ』シリーズ61巻。ご両親のなかには、子どもの頃に読んでいたという人も多いでしょう。子どもと一緒に、もう一度ゾロリの世界を楽しんでみてはいかがでしょうか」

未来屋書店が選ぶ、2017年人気の絵本と児童書、いかがでしたでしょうか。今回は、あえて年齢別にせず「売れた本」をピックアップしていただきました。すでに読んでいる本もあれば、はじめて知る本もあったかと思います。子どもの年齢に合わせて、ぴったりな一冊を見つけてください!

お話を聞いたのは…
未来屋書店
イオンを中心とした全国のショッピングセンターに書店を出店。北海道から沖縄まで、全国38都道府県で展開する。店舗によっては文具売場や古本の買取・販売所、ホビー売場などを併設。2017年に創設した「未来屋書店えほん大賞」は初年度の「ノラネコぐんだんそらをとぶ」、2018年の「おしっこちょっぴりもれたろう」に続き、今年度は「なまえのないねこ」が受賞。今後も未来まで読みつがれる絵本を選考していく予定。
未来屋書店WEBサイト

ライター紹介
菊地 貴広
編集プロダクション・しろくま事務所(http://whitebear74.jimdo.com)代表。2014年に出版社から独立し、ファッション、グルメ、ビール、猫、タレント本など幅広く活動。2015年11月に男子が誕生し、息子に夢中。その成長を見るたびにフルフルと感涙する日々。

※2017年12月にいこーよで公開された記事の再掲です。

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