正方形のカラフルな紙「折り紙」。折るたびに表情が変化し、さまざまなものに変身していく楽しさは、誰もが子どもの頃に経験したはずです。
今回は、「日本折紙協会」で折り紙を作って楽しむ方法を取材しました。
また、工程が少なく親子でも楽しく作れる「ヨット」の遊び方を6つご紹介します。
折り紙を子どもと折る時のポイントは、「急いで折ろうとせず、折るというより角と角、辺と辺をしっかり合わせること。」(日本折紙協会)
子どもがうまくできなくても、折れたら必ずほめてあげることが大事です。
折り紙「ヨット」の作り方
それでは、さっそく「ヨット」の折り方をご紹介します。
1 折り紙を選びましょう
折り紙には、柄・サイズ・素材など、たくさんの種類があります。小さな子どもは手も小さいので、一般的な15センチメートル角のものより、10センチメートル前後の紙のほうが折りやすいようです。
「自分で好きな色や柄の紙を選ぶことも、大切な工程のひとつ」(日本折紙協会)折り紙を選ぶところから、折り紙の楽しみは始まっています。
2 折り筋をつけます
まず折り紙を裏返し、ダイヤの形になるように置きます。次に角と角をしっかりと合わせて、正方形を半分の三角形に折りましょう。
「すべての工程の土台になる部分なので、しっかり折り目をつけましょう」(日本折紙協会)
3 一度折って、開きます
折った三角形を開いて、またもとの正方形に戻します。
折り紙は、裏側を表にして置きます。
4 折り筋と角を合わせる
3でつけた折り筋に、左右の角を合わせて折りたたみます。圧力を加えて、折り目をしっかりつけるようにしましょう。
「『凧のような形になったね』などと、このときに子どもに声をかけてあげるといいですね」(日本折紙協会)
5 上の角と下の角を合わせる
上の角と下の角を合わせて、ちょうど半分に折りたたむように折ります。ベース型のような形に変わりました。次に、●と●の部分を谷折りをして折り合わせます。
6 【ここが一番の難所】 折り合わせてから、帆を立てます
5の工程のように谷折りで折り合わせると、写真のような形になるので、●の部分を通る線で谷折りをして、折って立てます。
全体の工程のなかで、ここが一番難しいところ。大人も子どももちょっぴり悩む場所なので、注意深く折り進めましょう。
「折り紙は、今折ってる部分が次にどうなるのかを常に考え、次の工程図も同時に見ながら折ると間違わずに上手に折ることができます。
折り紙を折りながら『次はどうなると思う?』などと子どもとおしゃべりをしながら作るといいですね」(日本折紙協会)
7 ヨットのできあがり!
帆をピンと上に立てたら、かわいいヨットの完成です。
「なんとなく完成図と違う仕上がりになっても、紙の間にすきまができてしまっても、気にしなくて大丈夫です」(日本折紙協会)まずは折り紙を楽しむこと。何度も折るうちに必ず上手になっていきます。
折り紙「ヨット」の遊び方6選!
親子でせっかく作った折り紙だから、飾って、遊んで、さまざまな使い方で楽しみたいですね。まずは、注目の遊び方をご紹介します。
1 浮かべて遊ぶ
ポリエステル製のもの、または防水加工が施されたような耐水性の折り紙を使えば、水辺やお風呂に浮かべて遊ぶことができます。
安全な川のせせらぎに流してヨットレースをして遊んだりすれば、これからの季節の水遊びアイテムにぴったりですね。水や太陽に映えるように、鮮やかな原色の紙を選ぶのがおすすめです
2 ポイですくって遊ぶ
水辺やビニールプール、お風呂に耐水性のヨットを浮かべ、ポイですくって遊びましょう。
金魚すくい気分で、ヨットすくいが楽しめます。今年の夏祭りの金魚すくい本番では、上達してたくさんすくえるかもしれませんね。
3 並べて遊ぶ
青い折り紙を海に見立てて、その上にヨットを並べるとこんなかわいいコーナーができます。
「後ろから帆に息をふっと吹きかけると、その勢いで前に進めることができるので、親子で『ふーふーレース』を楽しむこともできます」(日本折紙協会)
玄関や出窓などのスペースに置けば、季節を感じるちょっとしたオブジェとしても素敵です。
4 たくさん通って、飾って楽しむ
手持ちのガラスの器などに、折ったヨットをめいっぱい詰め込んで飾るのも素敵です。中身は小〜中サイズの折り紙で作る小ぶりのヨットがおすすめ。
ポリエステル製の透明折り紙なら、光が透けて大人かわいいインテリア小物に。カラフルな柄入りの折り紙なら、ポップで元気なイメージになります。
遊びに来てくれた子どものお友達に配ったり、すごろくのコマとして使ったり、実用性を兼ねた小物は子どもに喜ばれること間違いなし。
5 しおりとして使う
読みかけの絵本にさりげなくはさめば、しおりに変身! 絵本の間からヨットがちらりと見えれば、子どもは思わずにっこり笑顔に。大きすぎない、中〜小サイズの鮮やかな折り紙を使うのがおすすめ。
6 モビールにして楽しむ
ヨットを使ってモビールを作るのもおすすめのアイデアです。
竹ひごやワイヤー、ひもを組み合わせて簡単に作ることができます。このモビールに使ったのは、100円ショップでも購入できる小サイズの折り紙2枚と大サイズの折り紙1枚、太さ3センチメートルの竹ひご、リネン入りのひもだけで作れます。
もっとたくさんのヨットをつるせば華やかさがアップするので、お部屋のアクセントやパーティ用に、ぜひ親子でトライしてみてください。
親子で作って楽しい時間を!
簡単に折れて楽しい折り紙は、親子で一緒に遊べばいいことがたくさん。大人が折っている姿をそばで見せることで、子どもは自然に折り方のコツを覚えていきます。
また、「難しい部分を自分で考えて手を動かしてクリアする喜びは、子どものかけがえのない成功体験になります」(日本折紙協会)
「できたよ!」と、子どもの顔がほころぶ瞬間を見逃さず、たくさんほめてあげたいですね。
お話を聞いたのは…
日本折紙協会
日本の伝統的造形文化「折り紙」を国内外に伝承・発展・普及させるべく、1973年に創設された「折り紙」のプロフェッショナルな組織。2010年には墨田区に「折り紙ミュージアム」がオープン。素晴らしい折り紙作品の数々を鑑賞できる常設展示、折り紙関連の書籍を集めた資料室、折り紙教室ができる講習室など、折り紙のことならなんでもわかる施設が集まった博物館は親子のお出かけスポットとしても大人気です。
日本折紙協会
ライター紹介
有賀 まゆ
ファッションにグルメにとても感度の高いママ編集者兼ライター。フットワークも軽く、子どもをつれてどんどんお出かけして、情報を集めています!
※2017年6月にいこーよで公開された記事の再掲です。
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