家族はライバルでもあり、支え合える存在

未来:小さな頃から一緒に練習をされてたんだと思いますが、お二人はライバルのような関係性だったんですか?
(魁星くん)小さな頃は男女の力差がないので、やっぱり学年が上の姉の方が有利なんですよね。家で「レスリングごっこ」というか遊びの中で対戦したりしていましたが、それでもボコボコにやられたりして悔しかった思い出があります(笑)。
(夢叶さん)弟は小学生の時から大会でずっと連覇していたのに対して、私は高学年になって全国優勝したくらいで成績を残せていなかったのが悔しくて、ずっと勝ちたいという思いはありましたね。試合で優勝したらご褒美を買ってもらえたんですが、私だけ買ってもらえなかったりして、弟に対して「負けろ~」とか思っていたこともありましたね(笑)。
未来:一番身近なライバルとして、お互いにバチバチに意識されていたんですね(笑)。お父様もそうですが、姉弟や家族で同じ競技をやっていて良かったなと思うことはありますか?
(夢叶さん)一番身近なライバルとして刺激し合えるのもそうだし、共通の話題を持てることもそうだと思います。テレビで海外のレスリングの試合がやっていれば「今やってるよ~」と連絡したり、普段から姉弟でレスリングの話をしたりします。昔はお互いに「負けたくない」というライバル心が大きかったと思いますが、今は試合前に「お互い頑張ろうよ」と励まし合ったり、少しうまくいかないときはLINEで「ドンマイ」と一言声をかけたりできるようになって、支え合える存在でもあります。
(魁星くん)「五輪で金メダルをとりたい」という想いからレスリングを始めましたが、それは同じくレスリングをしている父や姉に負けたくないという気持ちも強いんです。父は引退しているし、姉とは男女で違うので実際に試合で当たることはありませんが、成績では競うことができるので…成績で負けたくないという思いはあります。
未来:お父様の指導を受けてこられたということは、二人にとってはコーチでもありお父さんでもあったわけですよね。お父様は、お二人にとってどんな存在ですか?
(夢叶さん)成績面ももちろん、指導力も日本トップレベルだと感じます。
未来:反発心というか、「そんな風に言わなくたっていいじゃん」と思うようなことなどなかったですか?
(夢叶さん)ありますあります! 私は反発してる方だと思います(笑)。やはり親だからこそ言えるようなところもあって、そこは良い面も悪い面もあるのかなと思います。でも自信を持って強く言えるのは、実力があるからこそなので、本当にすごいと尊敬しています。
(魁星くん)五輪に出場して結果を残した父が言うことは、「正解」だとずっと思ってきました。それは今でも。あの舞台に立っている父は、やはり見てきた景色が違います。なにくそと思うこともあるけど、最終的には正しくて「正解しか言っていないな」と思うんです。
未来:練習中は怒られてばかりいたとのことですが、コーチとしてのお父さんと、家でのお父さんは違いましたか?
(魁星くん)そうですね、普段は普通のお父さんです。家では褒められることもあったと思います。
(夢叶さん)練習でどれだけ怒られても練習は練習、家は家という感じでしたね。切り替えが早いところは良かったです。
未来:お母様は?
(魁星くん)レスリングの経験はないけど、自分のために食事の勉強をして作ってくれたり、毎日練習着を洗濯してくれたり、生活面でずっと支えられてきました。試合のときも一番応援してくれて、「自信を持ってやれば大丈夫だよ」などいつも声をかけたりしてくれて感謝しています。
未来:最後に、今の目標を教えてください!
(魁星くん)全日本選手権に出場する権利を獲得して、日本で1位になることが一番近い目標です。そして五輪に出場して金メダルをとることが目標です。
(夢叶さん)まずは目の前の試合で成績を残し、世界選手権の代表になることが直近の目標です。
未来:それ以外に、これからどんな大人になりたいですか? または、どんな選手でありたいと思いますか?
(魁星くん)五輪の舞台で金メダルをとること以外はあまり考えていませんが、レスリングにはずっと関わっていたいと思っています。父のように好きなことをずっと続けて、周りから尊敬されるレスリング選手になりたいです。
(夢叶さん)強いのはもちろん、「この人のこの技がいいよね」と言われるような選手になりたいです。あとは、芯の強い人間になりたい。将来的には、海外で指導者になってみたいという気持ちもあります。そのためには成績が重要になってくるので、自分がどこまでできるのか実力次第ですが。あとは語学力やコミュニケーション能力も必要になるので、これから英語を勉強したいと思っています。







