スマホで「想いを送る」鳩時計は親子関係にどんな影響を与えた?

ガンになった父に想いを届ける(マリコさん)

幼少期から仲がよかったお父さんがガンになり、症状が進行していくなかで「できる限り最期を父と一緒に過ごしたい」という理由から、お父さんを病院からファミリーホスピスに移すことに決めたマリコさん。同時期に新型コロナウイルスの感染拡大が始まり、ファミリーホスピスに会いにいくことが難しくなりました。

そのとき何気なく開いた新聞でOQTAの記事を読んだとき、「鳩時計」という馴染み深いものを使ってコミュニケーションを取るということに「これなら自分でもできる!」と思ったそうです。

OQTA マリコさん

マリコさんのお父さんは末期がんだったため、寝たきりで意識がはっきりしない時間が多かったのですが、OQTAをプレゼントしたとき、お父さんの様子がパッと明るくなって何かを一生懸命話そうとしていたのを覚えています。

「キミはラッキーだね! それ、私の娘がプレゼントしてくれた鳩時計なんだよ」

翌朝、お父さんが起床したタイミングでOQTAを鳴らしたところ、ちょうど部屋にいた看護師さんも鳩の鳴き声を聞いていて、お父さんが看護師さんに「きみはラッキーだね! それ、私の娘がプレゼントしてくれた鳩時計なんだよ」とうれしそうに言ったそうです。

マリコさんはその話を聞いて「ここまで父が喜んでいることに正直びっくりしましたし、素直にうれしかったです。あぁ、贈って良かった!」と心から思い、それから1日7~8回「お父さん、お父さん」と心の中で叫びながらアプリをタップし続けました。

そのときに「ふと沸き上がった想い」というのは、すぐに逃げてしまうもの。誰かを想ったときに、その想いをすぐに送れることが、あらためて大事だとマリコさんは感じました。

お父さんは残念ながら亡くなってしまったのですが、お父さんに送ったOQTAは四十九日が終わるまで祭壇の横に置いておくそうです。

親が子どもに気持ちを送ってみたらどうだろう?

紹介してきたとおり、OQTAは「子どもが親に『想い』を送る」鳩時計として活用されています。イベントを取材してみて「親の側から子どもに『想い』を送ったら、子どもはどう反応するのだろう?」という気持ちが沸いてきて、実際に試してみることにしました。

我が子は知的障害のある自閉症で、もうすぐ6歳ですが言葉のやりとりはまだ上手ではありません。でも、こちらが言っていることはなんとなく伝わっているようです。時計は読むことができないので、時間の概念は「朝になったら目が覚めて起きる」「歯磨きをしてベッドにいったら寝る」くらいのぼんやりした感覚だと思います。

息子の日々の様子はこちらから

OQTA

ある日、我が家にOQTAをそっと置いてみました。僕がアプリをタップして鳩が鳴くと、意識していないところから、急に「ポッポー」と音がしたので息子は驚いていました。息子にアプリを見せて、一緒にボタンを押してアプリと連動して鳴らすことを教えました。息子には「これはお父さんだけが鳴らせる鳩時計だよ」と伝えました。息子は鳩時計が鳴ると、ちょっとうれしそうな顔をします。OQTAの鳩時計は筒状の笛が交互に鳴く「ふいご式」を採用していて、これが温かみのあるいい音なのです。

温かみのある音と「ときどきしか鳴らない」ことで、我が家では鳩時計が鳴くとき、ちょっと特別な空気が流れるようになりました。鳩が規則正しく鳴かないからこそ、鳴いたときに何か息子の心に響くものがあるのかもしれません。例えば、息子がなかなか寝ない日に、見えないところからこっそり鳴らしたら、それをきっかけに寝る態勢になってくれました(笑)。

玄関まで迎えにきてくれた!

僕は仕事で週2日ほど出社する日があり、その日は息子が園に出るよりも早く出て、息子の帰宅後に帰ってきます。それで思い立って、仕事が終わって帰宅するタイミングで、鳩を鳴らしてみました。

OQTA アプリ 操作

アプリでは送る相手の画像を設定することができます。僕はそれを妻と息子の写真にしています。ボタンを押すと、アプリ側でも押した瞬間に「ぽよん」という音が鳴り、その後「ポッポー」と鳴ります。これが使う側としても、気持ちがいい音なんです。自宅で試したときは、ボタンを押してから鳴るまで約30秒の誤差があります。連続でタップすると、連続で鳩を鳴らせます。僕は3回連続で鳴らしました。

とくに妻からは連絡はありませんが「ほら、鳩が鳴ったよ。お父さんが帰ってくるよ~って」と妻が言っている姿を想像しました(あとで確認すると、言ってくれていました)。押した方としては、その様子を想像するだけでドキドキします。

最寄り駅に着いたとき、今度は2回鳴らしました。回数を減らして、距離が近いことを演出する作戦です。玄関のドアを開けたら、息子が走ってやってきました! 息子に「鳩時計が鳴った?」と聞くと元気よく「鳴った!」と返事。普段はソファーでゴロゴロしている息子の行動がこんなにも変わるとは…。息子の中では鳩時計の音は「思わずにっこりしちゃう、なんかいい音」なので、それが僕の帰宅する姿と重なったことが仕掛け人ながらうれしかったです。

離れた時間を過ごしている家庭にも

実際に使ってみて思ったのが「子どもから親に押すだけでなく、親が子どもに向けて押すのもすごくいいなあ」ということでした。例えば単身赴任のお父さんが朝起きたら鳴らしてみたり、仕事が終わって帰ってきたら鳴らしてみたり。朝早く出張に行ったときには、子どもが起きる時間や学校に行く時間に鳴らしてみるなど、家族で離れていることがあるとき、「無事でいるよ」「元気だよ」「元気?」という気軽なコミュニケーションツールとしてOQTAがあると、家族はもっと仲良くなれると思います。

LINEなどのツールと連動して使うのもいいですよね。僕は子どもと2人で遊びに行ったときに、家に帰るときにLINEの連絡と合わせて鳴らしてみようと思っています。妻はスマホを置いていて、鳴ったのに気づかないことが多いので…。

子どもから親へ、親から子どもへ。無形の「想い」を伝えるOQTA。興味があったらぜひ公式サイトをのぞいてみてください。

OQTA公式サイト

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6歳の息子と2歳下の妻と暮らすパパで、息子が成長していくにつれて「育児が最高におもしろい!」と気づいて、某ゲーム雑誌編集部からアクトインディに入社。発達がゆっくりな息子と向き合いながら、毎日笑いの絶えない生活を送る。子育て以外ではゲームとお酒が好き。息子の影響で鉄道にも詳しくなった。

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