世界で広まる「STEAM教育」ニューノーマル時代の真の学力! 「教えない」を貫く小学校の理科の授業事例(埼玉大学STEM教育センター)

STEAM教育の取り組みで大切にするポイント2. 教えすぎない教育で自ら学ぶように、本来のその子らしさがでるコミュニケーションをとる

豆電球の点灯させた経験から、自分で車のモーターを動かすプログラミングを試す子どもの様子

野村准教授が20年間の取り組みの中で特に大切だと考えているのが、「教え(こま)ない教育」です。
「主体的に探求学習に取り組むときには、自ら考えて追及していこうとする態度を持つことがとても大切です。にもかかわらず、すでに小学校1年生の段階で『先生どうしたらいいですか?』と指示待ちの子どもが多く見られることを危惧しています」(前出・野村准教授)

勉強とは、先生の言うことを上手に再現することだと子どもは無意識のうちに強く思い込んでしまっており、その思い込みを1枚1枚丁寧にはいでいくと、子ども中から主体的な学びが生まれてきます。

STEAM教育の取り組みで大切にするポイント3. 「教科の最高の復習」となるSTEAM教育

鉛筆を使ってプログラミングを行う「鉛筆プログラマ」

この授業で使われるのは、4列14行、合計96カ所の金属のパターン(接点)の間をコンピュータに指示した命令に合わせてマークシートのように鉛筆で塗りつぶすことで鉛筆の芯によって導通することを認識して電気的にプログラミングを行う「鉛筆プログラマ」という教材です。

野村准教授「みんな理科の授業で、電気を通すものについて勉強したよね。どんなものが通すかな?」
子ども「鉄?」
野村准教授「ほかにはどんなものがある?」
子ども「銅線?」
野村准教授「実は、鉛筆の芯も電気を通します。鉛筆の芯は炭素、すなわち炭が含まれていて、炭素も金属のように電気を通します。だから金属のパターンの間を鉛筆で塗りつぶすと、電流が流れてプログラムをコンピュータが読み取ることができるよ」

ここまで聞くと子どもは目の前の教材に向き合って塗り始めますが、なかなかうまくはいきません。すぐに「先生つながりません!」「先生どうしたらいいの?」そんな声が上がりますが、野村准教授やスタッフは「黒板(のプログラム)を写すのは勉強じゃない。どのように塗り方を工夫したらうまく電気が流れるか、よく考えてやってみてごらん」と声をかけながら教室を回ります。

やがて、前に使った人が残した鉛筆の跡が原因でつながらなかったり、塗るときに隙間ができると電流が流れなかったりすることに体験的に気づく子どもが現れ、「金属のパターンの間を縦に動かすと狭いからうまく塗れないよ。横に鉛筆を動かすといいよ」といった工夫の仕方が子どもの間で伝わっていきます。

「STEAM教育は、教科で学んだ内容を自分の手を動かして体験し考える機会という意味で最高の『教科の復習の場』と言えます」(前出・野村准教授)

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