家族で海水浴を楽しみたいと思っていても、子連れで初めての海水浴となれば、暑さや紫外線対策、海で遊ぶときの注意点などなにかと心配ですよね。
そこで、子連れ旅行アドバイザーの小暮祥子さんに、小さな子供との初めての海水浴で注意すべきポイントや持ち物などを教えてもらいました。紫外線&暑さ対策グッズも一緒に紹介します。
海水浴デビューは赤ちゃんでも大丈夫?
海水浴は夏の定番おでかけ先ですが、海は危険もあるので小さな子供を連れて行くには心配もあります。適正年齢はあるのでしょうか?
「海水浴デビューは、子供の体調を最優先にすれば、とくに年齢は気にしなくてもいいと思います。適度に休憩したり、成長に合わせた楽しみ方をすれば、いい思い出にもなります」
「ただし、目安としてお座りができることがポイントです。個人差はあるものの、6〜7ヶ月頃と考えると良さそうです。お座りができない月齢だと、遠出した先の海水浴場で、常に抱っこやおんぶをしなくてはいけないので、ママパパもどっと疲れてしまいます」
海水浴に持って行きたい紫外線対策グッズ
目安の年齢はわかりましたが、紫外線も気になります。どのように防ぐのがいいのでしょう。
「肌の弱い赤ちゃんはとくに紫外線対策は念入りにしておきたいですね。赤ちゃんの皮膚の厚さは、大人の2分の1とか3分の1ほどだそうです。だからこそ、帽子や日焼け止めクリームなどで紫外線対策を念入りにしておきたいですね」
乳幼児用の紫外線対策グッズ
では、実際にどういった持ち物があるといいのでしょうか。最低限用意したいアイテムをピックアップしてもらいました。
海水浴に持って行きたい乳幼児用「紫外線対策グッズ」
●日焼け止めクリーム
デリケートな肌なので、ベビー用のものだと安心。落ちやすいので、こまめに塗り直しましょう。
●水着
UVカット素材の水着ならより安心。また、水遊び用のオムツを用意しておくと便利。
●ラッシュガード
コットン素材のTシャツなどは、紫外線防止効果がほぼないので、長袖のラッシュガードが必須です。
●日焼け予防フラップ付きの帽子
1歳以上になると、砂遊びで下を向くことも多いため、首まわりが紫外線にさらされることに。首までガードしてくれるフラップ付きの帽子がベスト。
●赤ちゃん用サングラス
サイズ調整がしやすくズレにくいゴムバンドタイプのサングラスが便利。
暑さ対策グッズ
海水浴場は、夏場の昼間だと50〜60℃にもなるそうです。紫外線対策はもちろん、暑さ対策も必要不可欠です。そこで、暑さ対策のおすすめグッズ3つを紹介します。
海水浴におすすめの乳幼児用「暑さ対策グッズ
●断熱シート
薄いレジャーシートではなく、高温の砂浜に耐えられる断熱性の高い敷物がベストです。赤ちゃん用に折りたたみの小さなイスなども便利。
●うちわ、扇子
風がないと日陰でも暑さは相当なので、風を送るアイテムは準備しておきたいもの。折りたためる扇子は持ち運びも楽でおすすめ。
●保冷グッズ
保冷剤で冷やしたタオルや事前に凍らせておいた使い捨てのおしぼり、小さくカットした冷えピタなども重宝します。
海水浴に便利な快適グッズ
海水浴をさらに便利&快適に過ごすためのアイテムがあれば、小さな子供連れでもより安心です。おすすめ快適グッズ9つピックアップしてもらいました。
海水浴におすすめ「便利グッズ」
●小さなビニールプール
海に入るのを怖がったり、波が心配なファミリーなどに便利。使用する際は、直射日光などを防げる場所で使うのがいいです。
●マリンシューズ
歩ける場合は、砂が入りやすく歩きにくいサンダルより、マリンシューズが最適です。
●密封性のある袋
使用済みのオムツや濡れた物を入れるのに便利。
●ウェットティッシュ
水道が遠い時や一時的に手を拭きたいなどの場合に重宝します。
●パレオ・ラップタオル
テントの目印にしたり、日陰をつくったり、洋服代わりにしたり、お昼寝時の布団代わりなどにも。
●絆創膏・ガーゼ、簡易包帯
とっさのケガに応急処置ができるように。
●浮き輪や砂遊びグッズ
まだ泳げない小さな子供でも遊べるアイテムはいざと言うときにも便利。
●スマホやカメラの防水ケース
海水や砂などから守るための安心アイテム。
●バケツ型ののぞきメガネ
反射して見づらい海の中でも、くっきり見えるので子供は大喜び。
太陽の下で遊ぶ時間は10〜15分が目安!
子供は夢中になると時間を忘れて遊んでしまうもの。ただし、あまり太陽の下で長時間遊ぶのは危険に感じます。時間帯や滞在時間はどう考えたらいいのでしょうか。
「万全な対策をしていたとしても、肌が敏感な小さな子供と一緒に海水浴を楽しむのは、ギラギラと太陽が降り注ぐ11〜13時はなるべく避けた方がいいです。朝の早い時間や15時以降がおすすめです」
「また、お昼寝の時間が来る前に引き上げたり、涼しい場所を確保するなど、赤ちゃんにとって無理のないスケジュールを心がけましょう。さらに前後の移動時間なども考えて計画を立てるといいですね」
「1歳くらいの赤ちゃんなら、太陽の下で遊ぶのは10〜15分を目安に。幼児の場合は遊び始めると夢中になってしまいますが、30分に1度は日陰で休憩を入れるようにしましょう。また、遊ぶ前には、休憩や水分補給をしっかりとって、日焼け止めを塗り直すことも忘れずに」
そのほかに、子供の体調管理で注意すべきポイントはありますか。
「体温調整が苦手な乳幼児は、脱水症状にも気をつけたいですね。日陰になるパラソルやテント内でも普段より暑いため、お昼寝中なども脱水症状には十分気をつけ、こまめに水分補給をしましょう。ベビーカーで寝かせる場合も同様で、地面からの照り返しで熱がこもってしまうこともあり、危険です。ママパパの負担を減らす意味でも海の家を利用するのが最適です。」
体温調節が未発達の乳幼児にとって、より安全な場所を確保することはもちろん、脱水症状を未然に防ぐために、水筒やマグボトルを持参するなどして、こまめに水分補給をするのが重要なようです。
海水浴場で注意したいトラブル
海水浴場で注意すべきポイントはありますか?
「手にとったものを何でも触ったり、口に入れてしまう赤ちゃんから目を離さないことも大事です。砂浜のガラスやゴミに加えて、海に入った時の水の事故など、注意して見守ることを常に心がけてください」
「とくに歩きはじめの子供などは貝殻などで足を切ってしまうこともあるので、絆創膏やガーゼ、簡易包帯などは事前に用意しておくのがいいですね」
「海水浴場によっては、海の家がなかったり、トイレが遠かったり、授乳場所やオムツを替える場所がなかったりします。なので、事前に環境を把握して、授乳ケープを持参したり、車内でオムツ替えを行うなど、臨機応変に対応できる準備が大切です」
子供連れで注意したいポイント
●周辺に危険なゴミや貝殻がないかを確認する
●ケガの際の応急処置ができるような救急グッズを用意しておく
●海水浴の環境を事前に把握しておく(トイレの有無や距離、海の家の有無、授乳スペースの有無)
グッズを用意したり、事前に周辺情報を収集したり、こまめに休憩をはさむなど、赤ちゃんにとって無理なく楽しめるスケジュールで、海水浴デビューを満喫してくださいね。
※海水浴を楽しむ際は、安全に直結する「ライフジャケット」の着用を心がけましょう。正しい知識を親子で一緒に学び、楽しく安全な海水浴を楽しみましょう。
お話を聞いたのは…
小暮 祥子さん
独身時代から自身のホームページで、各地のスキー場や温泉、ビーチリゾートなど、国内外の旅情報を公開。その後、結婚・出産を経て、旅行ジャーナリスト、温泉ソムリエ、子連れ旅行アドバイザーとして活動。『All About』で「家族旅行・子連れ旅行」「伊豆・熱海」のガイドを務めるほか、新聞・雑誌・テレビなど各種メディアで活躍中。
Travel with kids
※2019年4月にいこーよで公開された記事の再掲です。
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