未来へいこーよの姉妹サイトである「いこーよ」が提供する、木の伐採や魚釣り、野菜、稲の収穫など普段できない四季折々の自然体験を通して、子どもたちの可能性を広げていく「いこーよ四季冒険部」の活動に密着! 実際のイベント内容をレポートするとともに、ココロのスキルが育った瞬間の様子をお伝えしていきます。今回紹介するのは「8歳から挑戦!釣り竿作りからはじまる川釣り体験! in 飯能」です。
「いこーよ四季冒険部」とは?
子どもたちの自信が育まれたり、心が豊かになるような、普段できない四季折々の「子どもの可能性を広げる」体験を実施している四季冒険部。春はタケノコ掘り、夏はカブトムシ採集や川釣り体験、秋は落ち葉を使った里山遊びなど、季節に合わせた体験が用意されています。
「いこーよ四季冒険部」で体験を探してみる!
【当日の流れ】自分で作った竹竿で魚を釣って食べよう!
今回の冒険は「自分で作った竹竿を使って川で魚を釣り、それをさばいて天ぷらにして食べる」というもの。「生き物の命をいただく」食育にもつながる体験で、対象年齢は8歳以上です。体験は午前と午後の2回行われ、取材した午後の部は4家族で10人の方に来ていただきました。
開催地は以前紹介した「秋の伐採体験」レポートと同じ埼玉県飯能市。今回も山のお仕事をしている「有限会社ヤマテ木材部」の従業員の方にお世話になりながら、山手木材部近くを流れる川で体験を行います。
まずは、川のほとりに生えている竹の中から、竿にするのにちょうどいいものを選びます。長さはだいたい2mくらいあればよく、少し長めのものを選んでおくとあとで調整しやすいです。
持ちやすさや握ったときの感触などもポイント。のこぎりを使って竹を切ったら、枝の部分を取っていきます。作業場に戻って枝の根本部分を切ったら、市販の釣り針セットをくくりつけて完成!
竹竿ができたらいよいよ川釣りへ! 子どもは念のためライフジャケットを着ていますが、川の深さは足首からヒザくらいまでしかなく、比較的穏やかな流れの川です。3つのグループに分かれてそれぞれ違うポイントに向かいます。石の上を渡りながら進むこと自体が、すでに大自然のアトラクション! 筆者は靴で川の中を歩いたのですが、それはそれで冷たくて気持ちよかったです。
小さなイクラのようなエサを使います。小学校低学年でも慎重にやればつけられます。
この近辺の魚は川に落ちた虫を食べます。つまり、エサを投げ入れるときは、虫が川に落ちたように投げ入れるのがコツです。
見事魚がヒット! 魚が釣れた瞬間はスタッフも参加者もテンションが上がります!
釣れたときの達成感に満ちた笑顔! このお子さんは釣り堀などで釣った経験はありますが「川で釣ったのは初めてだったので、とくにうれしかった」と語っています。
こちらは中流のチーム。なかなか獲れず、お母さんが釣る係に…。子どもたちは川の中を観察したり、手ですくってつかまえようとしています。上流のチームもなかなか釣れず…釣りの時間が終了間近になると、川遊びに切り替えました。自然を相手にしているため、必ずしも釣れるわけではないので、このように遊び方そのものを変えてしまうのも思い出に残る体験方法です。
次は釣った魚をさばいて天ぷらに。釣れなかった人は事前に用意された魚を使ってさばきます。魚を食べるということは、命を「いただく」ということ。鮮度を保つという意味もありますが、一番の理由は魚が苦しんで死なないように「活け締め」という方法でエラの付け根を切断します。釣りをしたことがある子はいましたが、魚を締めるのは多くの子どもが初体験。最初はさすがにちょっと躊躇している様子でした。
家庭でも切り身になったものを買うケースが多いとは思いますが、お店で買う前の姿やどうやって食べられるようにしているのかを自分で行うのは貴重な経験。エラを切断すると、魚の口が開くのが絶命した証です。大きめの魚の場合はエラを切ったあとに内臓を取り出します。
魚のほかに、周辺で採れたシソとクワの葉の天ぷらもセットでいただきます。自分で締めた魚を食べるときの喜びはひとしおです。筆者もあとでいただいたのですが、揚げたての魚はカリッと香ばしくて身はフワフワ! シソとクワの天ぷらも歯ざわりと香りがよく、子どもたちがおかわりをするほど好評でした。
次のページ>今回の体験で子どもたちのココロが成長した瞬間は?